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現在の富士山 爆発的な噴火を起こしかねない状態(分析結果)

2013-07-16 | Weblog
記事:富士山 巨大地震で噴火も マグマ300年間たまる 産業技術研
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 世界文化遺産の富士山は、巨大地震の強い力で内部にひびが入ると、そこから爆発的な噴火を起こしかねない状態だとする分析結果を、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などのチームがまとめたことが16日分かった。

 直近の噴火は関東地方にも大量の灰を降らせた一七〇七年の宝永噴火。チームは現在の富士山が、この噴火の直前と似た状況だと推定。約三百年間マグマがたまり続けているとし、警戒を呼び掛けている。

 富士山の地下には、マグマが通った後に冷えて固まってできた硬い岩脈が多数走っている。たまったマグマやガスが閉じ込められた風船のような状態といい、地震による地殻変動で岩脈に隙間ができると、一気に噴出するかもしれないとしている。

 富士山は過去にさまざまな場所から噴火しているが、チームはこうした噴出口(割れ目)を、航空写真や現地調査で詳しく調査。一万年前の噴火から、宝永噴火に至るまでの経緯を分析した。

 それによると、繰り返し起きた噴火により、宝永噴火の前までに山体には多数の岩脈が走り、これがマグマの上昇を妨げていた。

 宝永噴火は、一七〇三年と〇七年にマグニチュード(M)8級の地震が相次ぎ、衝撃で隙間ができたことが引き金となり、押さえつけられていたマグマが南東側の山腹から爆発的に噴出したとみられるという。

 富士山の深部では低周波地震が起きており、地下でマグマがたまっているとみられる。産総研の高田亮主任研究員は「南海トラフ地震など大きな地震が起これば、次の噴火を引き起こす可能性がある」と指摘している。

 <宝永噴火> 1707年に富士山南東部の山腹で起きた大規模な爆発的噴火。南海トラフが震源の宝永地震(マグニチュード8・6)が起きた49日後に発生。03年には相模トラフが震源の元禄地震が起きていた。噴火は2週間ほど続き、現在の静岡県では家が焼けたり、農地に積もった火山灰で深刻な不作に見舞われたりした。降った灰で、火口から100キロ離れた江戸でも空が暗くなったとされる。


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