更新記事:江戸川 ウナギから基準超す放射性物質
千葉県によりますと、今月3日、江戸川の中流から下流にあたる市川市で県が捕獲したウナギを検査したところ、このうち1匹から、国の基準の1キログラム当たり100ベクレルを上回る140ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。
江戸川では東京の2つの漁業協同組合がウナギ漁をしていて、年間8トンの水揚げがあるということです。
千葉県と連絡を受けた東京都、埼玉県は流域の漁業協同組合に対して江戸川で取れたウナギの出荷を自粛するよう要請しました。
東京都は、さらに水路がつながっている荒川、旧江戸川、中川、新中川の4つの河川で捕獲されたウナギについても出荷を自粛するよう要請しました。
また、千葉県や東京都は釣り客に遊漁券を販売しないことや釣り客がウナギを捕獲した場合、その場で放して食べないように呼びかけています。
千葉県内では、去年6月、利根川で捕獲されたウナギから基準を上回る放射性物質が検出され、利根川のウナギについては流域の漁協が出荷を自粛しています。
東京都と埼玉県では、これまでの検査でウナギから国の基準を超える放射性物質が検出されたことはないということです。
:太平洋沖の10地点でセシウム プランクトンから検出
5/21
東京電力福島第1原発事故で海に放出された放射性セシウムが、太平洋沖の10地点で測定した全てのプランクトンから検出されたとの研究結果を海洋研究開発機構などのチームがまとめ、千葉市で開催中の日本地球惑星科学連合2013年大会で21日、発表した。検出濃度は北緯25度付近が最も高かったという。
同機構の喜多村稔技術研究主任は「プランクトンは食物連鎖でより大きい魚に取り込まれるため、海中のセシウムの移行に重要な役割を果たすと考えられる。セシウムの蓄積に何が影響しているのか、今後明らかにしたい」と話している。KYODO
:ウナギから基準超セシウム 研究者通報、都県は調査せず
5/17 ASAHI
東京都と千葉県の県境を流れる江戸川で釣り人が取ったウナギから国の基準を超す放射性セシウムが検出されたとする研究者の調査結果について、3月末ごろ把握した都と千葉県が、独自調査や情報の公表を先送りしていたことがわかった。両都県は「漁業でなく流通しないので調査しなかった」と説明している。
調査したのは近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)。東京都葛飾区で自営業女性(47)が3月9日に釣ったウナギから、国の基準値(1キロあたり100ベクレル)を上回る147・5ベクレルの放射性セシウムが検出された。ゲルマニウム半導体検出器で調べた。女性は、報道で江戸川下流にセシウムがたまっていると知り、山崎教授へ送ったという。
公的調査の裏付けや、他の魚種への影響を調べる必要性を考えた山崎教授は3月末、水産庁へ通報。同庁は都と千葉県へ知らせたが、両都県は16日までに調査をしていない。
都水産課は「流通に回るものが基本的な検査対象。ウナギ漁は夏から」、千葉県漁業資源課は「県内になりわいでとっている人がいない」としている。
水産庁は「食べている実態があれば調査するよう都県に連絡した」と説明。17日、山崎教授が保存する検体の調査を始めた。
山崎教授の調査によると、4月と5月に同じ女性が江戸川で釣ったウナギ4匹で1キロあたり97・4~129・6ベクレルを検出し、3匹で基準値を上回った。江戸川周辺は趣味のウナギ釣りが盛んで釣り雑誌にも紹介されている。これまで公的機関では、江戸川で取れたウナギで基準値超えは確認されていない。
参考
:イノシシ肉からセシウム チェルノブイリの影響今も
オーストリアの中では旧ソ連のチェルノブイリ原発事故による汚染が比較的少ないとされる東部で主に捕獲された227頭が調査のため提供された。いずれもオーストリア政府が定める基準値の1キログラム当たり600ベクレルを下回ったものの、事故後25年以上たっても周辺諸国に広がった放射性物質の影響が残っていることを示した。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます