義父と椿
2020年02月24日 | 花
晴、5度、84%
主人の実家の庭はこれといった木があるわけではありません。しかも、もう1年以上住む人のない家の庭です。年末に椿の大きな木があるのに気付きました。ずっとあったはずなのに知らずにいました。椿の蕾は花開くまで長い時間を要します。義母に「あの椿は何色?」と尋ねたのですが「椿があった?」と答えが返ってきました。何色だろうと開くのを楽しみに待ちました。
先週、義父の五回忌を迎えました。庭の椿は花がほころび始めました。「白かな?」と思っていたら赤がところどころ混じっています。花姿は筒状。椿の木を見上げながら五回忌に仏壇、墓前はこの椿を飾ろうと思いました。
首からぽとりと落ちる椿は縁起が良くない花とも言われますが、義父の好きな花でした。作句で数々の賞をいただいた義父は椿を詠んだ句たくさんあります。庭の椿がいつどんなきっかけで植えられたのか、おそらく義母に聞いてもわからないかもしれません。仏壇、墓を清めて咲き始めの椿を選んで挿しました。
いく本か家に持ち帰りました。固い蕾が開く様子をテーブルで眺めました。おしべの黄色が見事なコントラストです。真っ白でもない、真っ赤でもない、曖昧な花びらの色ですが、開き切る前のこの姿は本当に美しいと思います。
墓前の椿も開いたことでしょう。義父が好きで椿を植えたのか、昔からあった椿だったのか、椿に聞いても答えは返ってきません。
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