
曇り、19度、85%
香港は寒くても10度を切ることがほとんどありません。そうは言っても暖かいのに慣れている者にとっては10度にでもなると寒く感じます。寒くなるのを待ち遠しく思う飲み物、暖かな「維他奶」です。
豆乳がごく当たり前に飲まれていることに驚いたのは、香港来た当初です。パックに入ったお安い豆乳、上海料理の庶民的な店の前の豆乳の大きな樽。今では豆乳の質も向上して、無糖、有機の大豆、黒大豆、種類も増えました。昔からあるのは「維他奶」。豆乳の匂いもしないちょっと甘めの豆乳です。種類は2種類、プレーンなものと麦芽入り。長方形の紙パックに入っています。夏はお店やさんの冷蔵庫でギンギン冷えたのを飲みます。
香港で初めて冬、「士多」と呼ばれる何でも屋さんの店の奥にお湯に浸かった飲み物が置かれます。中を覗くと、「維他奶」の瓶入りです。瓶入りを見たのも初めて、お湯から出して暖かな「維他奶」をもらいました。栓を抜いてもらい、長い長いストローで飲みます。冷たい「維他奶」と違ってほのかに豆乳が香ります。心なしか豆乳も濃いように思えます。以来、寒くなると「士多」に飛び込んではこの「維他奶」を探します。
「士多」ストアーの意味です。街の「士多」は姿を消しました。どこに行ってもセブンイレブンがあります。そのセブンイレブンの隅っこに、やっぱり冬になると出て来るのがこの「維他奶」を温める入れ物です。 中にはいつまでも変わらないスマートなボディーの瓶が並んでいます。もちろん2種類、プレーンと麦芽入りです。
最近はパック入りの「維他奶」も暖かな缶コーヒーの横に並んでいますが、この瓶入りを探します。3月も半ばを過ぎると暖かくなる香港です。毎年、気が付くとこの瓶入り暖か「維他奶」の姿はなくなっています。そして、寒くなると必ずどこかに姿を見せます。
元旦、早朝から一人山に上がりました。降りてすぐ、セブンイレブンに飛び込んでこの瓶入り「維他奶」を飲みました。
寒い時期、香港に見えたらセブンイレブンの隅っこを探してください。ぬるいお湯に浸かった「維他奶」の瓶入りが見つかるはずです。
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