曇、28度、86%
どこに住んでいようが、4月の初めにはバジルの種を蒔きます。日当りの悪い家もありました。鉢を置くスペースが充分でない家もありました。それでも、バジルの種を蒔き、夏中、水遣りを欠かさず、柔らかな葉っぱはサラダで食べます。
夏も終わりに近付くと、思い切ってバジルのジェノバソースを作ります。いえ、このジェノバペストを作るために、バジルを育てています。
10代の終わりに食べたバジルのペストのスパゲティ、緑色のヌードゥルのきれいなこと、ほんのりと香るバジルの匂いに魅せられました。当時はバジルの輸入物も種もありませんでした。一昨年、このバジルを食べたお店は閉められました。開店当初からのオーナーシェフが、バジルのことを書いているのを読んだことがあります。入手に苦労したこと、種をイタリアから持ち帰って店の裏で育てていたそうです。ないときはシソの葉で代用したとか。もしかしたら、私が食べたのはシソの葉の代用だったのでしょうか?まだ、イタリアレストランなんてなかった頃の小さな雰囲気のある店でした。
ブログを読んでくださる方達から、丁寧な生活をなさってますね、と言葉をいただきます。丁寧ではありません、ただ、食い意地が張っているだけです。
材料はいたってシンプル。松の実とオリーブオイルとニンニクそしてバジル。いつも適当に合わせて作ります。
息子の離乳食用に求めたオースターのブレンダー、36歳とは思えないいい仕事をいつもしてくれます。変圧器につないで使い続けて来ました。
出来上がると、酸化が進みきれいな緑が保てません。瓶詰めにするなら、オリーブオイルを最後にもう一度足して、オイルの蓋を作ってください。空気との接触面が無くなります。私は、すぐにラップに小分けして冷凍庫に入れます。半年以上持ちます。
バジリコのスパゲッティばかりでなく、サラダのディップにも白身魚のソースに使っても美味しいものです。
今年は、えさをついばみに来る鳥たちに踏まれていく株か台無しにしてしまいました。その分背の高い太い茎のバジルに育ちました。夏中、プランターを置いている窓辺はよく日が当たります。このバジルのおかげで、緑の衝立が出来て、目にも気持ちが良い夏を過ごせました。月末から家を空けます。留守を頼む人にも、水遣りの手間が省けるようにと少し早めのペスト作りです。
来年もまた、種を蒔きバジルのペストが作れますように。毎年同じことを繰り返すことが出来るのは幸せです。