小雨、28度、83%
昨日、快晴の東京、さて、午后の香港に帰る飛行機までに、もう一つ美術展をと考えていました。この時期は、いつも都内の美術館には、いい催し物がかかっています。東京や、近郊に住む人たちが、ほんとに羨ましいですね。設備が整った美術館、博物館、その数においても、地方都市では望むべくもありません。
美術展の内容も問題ですが、今回は、久しぶりに上野に行きたくなりました。きっと、お天気のせいです。上野でも、ベルリンとマウリッツハイスの2つの展覧会がかかっていました。時間があれば2つ見るつもりで、まずは、コルビュジェの設計した、西洋美術館へ。こちらは、ベルリン国立美術館展かかかっていました。
見たい絵があるかないかもありますが、このベルリン国立美術館展は、なんだか私にとっては、視点がぼやけて見えます。フェルメールの絵をひとつでも入れると、日本人がやって来るという、商業的な魂胆が見え隠れするのも頂けません。
展示物は、塑像、絵画、タペストリーまで合わせて、108点。ヨーロッパの宗教画から始まります。塑像が多いせいもありますし、ベルリン国立美術館本来の特徴なのか、かなり重々しい雰囲気です。まだ、2ヶ月も期間があるというのに、祭日もあって沢山の人です。
やはり、一番の人集りは、フェルメールの真珠の首飾りの少女です。この絵は2度目ですが、会場のライトの当て方などで、違った趣に見えます。この少女に着ている黄色のローブの色は、いつ見ても、ポット心が温まります。
第2会場は、素描ばかりを集めてあります。色のない素描、時折彩色された物もありますが、油絵とは違った興味があります。
ボッティチェッリが描いた、ダンテの神曲の挿絵が2枚ありました。A4ほどの大きさに細かい筆致の素描です。2枚並べて展示されていましたが、見飽きません。時には、こんな風に思いも掛けない絵との出会いがあります。