晴れ、21度、89%
香港、強い雨と雷まじりの天気が2,3日続きました。昨日の朝は、雨も上がり気温も低めでした。パグ犬モモの散歩から帰ると、普段ならそのまま走りに出かけます。ところが昨日は、朝早くに家人が、出張に出かけます。起こして、見送らなくてはなりません。
雨上がりの早朝の空気の美味しいこと。水を含んだ土の匂いも大好きです。家人を送り出し、散歩に出かけました。
雨上がりには、 当然、でんでん虫。悠々と道を横切っています。踏まれてしまいますからね。横の草むらに戻しました。でんでん虫のその先に、緑の物が動いています。
春から夏にかけて、雨、風が強い翌朝は、まだ羽も生えない鳥のひなが、巣から落ちて死んでいるのを見かけます。上を見上げても、鳥の巣は見当たりません。このまま置いておくのは忍びないし、草むらによけてやるのも哀れです。
まだ、飛べないのでしょうか? それとも、羽を落ちた拍子に傷めたのかもしれません。野生の小さな生き物は、よほどのことが無い限り、人間の元では生きられないことは解っています。
しばらくすると、 横向きになり、目を閉じていました。気温が下がっていますから、私の手の温もりで眠っているようです。家に帰ったら、モモのお芋を食べさせてみようと思いました。ピンセットもあるし、巣箱には小さなかごを使ってみよう、などと思いは一杯です。
体を起こしたかと思ったら、私の手のひらに、温かな糞をしていました。がんばれ!小さな頭をなでてやりました。手の中で、足を伸ばしたり、羽を広げたり。うまく行けば、助けてやれるかなと希望が胸を過ります。
あと一息で我が家です。 私の目をしっかりと見ていました。ところが、このすぐあと、手のひらに僅かに重みを感じました。それっきり、目を閉じたままです。
家に帰って、手を広げると、きれいな緑の羽根は、すっかり黒ずんでます。一瞬感じた重さも、どんどん軽くなっていくようです。
小さな命が、私の手の中でなくなりました。きれいな緑の羽根をしたひな鳥に出会って、たった一時間の間の出来事でした。