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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

KING ARTHURの強力粉

2012年09月13日 | パン

晴れ、27度、83%

 10年ほど前まで、アメリカの雑誌FOOD & WINE を毎月読んでいました。雑誌の広告にKING ARTHUR 小麦粉が載っていました。アメリカ産の小麦だけで作られる、KING ARTHURの小麦粉、小麦粉ばかりでなく、ベイキングに関するものをネットで販売、またお店ではベイキングの教室もあるというのです。 やっぱりアメリカね、と何となく憧れていました。香港は、小麦粉なんか作っていませんから、当然、世界中から小麦粉だって入ってきます。アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、イタリア、台湾、韓国、タイ、日本。手に入る小麦粉は、おそらく全て食べ比べてみました。

 先月、家人は出張でシンガポールに行きました。彼にしては珍しく、時間の余裕のある出張でした。家人が、シンガポールから持ち帰ったのが、なんと、KING ARTHURの強力粉です。シンガポールの町中のスーパーで買ったとのこと。買ってきた家人ですら、まさか私が、アメリカのKING ARTHURの小麦粉なんて知ってるとは、思ってもいなかったようです。5ポンドの重い小麦粉を抱えて帰ってきてくれたので、家人に、何のパンを焼いて欲しい?と尋ねると、いつものごとく食パン。食パンだと確かに小麦粉の違いがはっきり出ます。そんなわけで、 

 無漂白のこの強力粉、若干、重い感じです。粉、塩、砂糖、イーストの分量は、いつも決まっていますが、水の量だけは、粉に合わせて変えて作ります。今回は、やや少ない水で作りました。こねている時から、香りがするのですが、この粉香りが立ちません。

 一次発酵の様子を見ていると、縦に持ち上がるのではなく、ボワッと横にも伸びる感じの粉です。発酵中も、焼成中も、残念なことに、あの香ばしい香りがありません。

  縦伸びの強い粉でないので、気泡が、こんな感じです。

 水加減には注意したつもりですが、もっちりしています。香りにうるさいのは、日本人だからでしょうか。憧れていた粉ですが、香りがないので、美味しく感じられません。

 美味しいっていうのには、口に拡がる味とともに、美味しい香りが加味されるもだと思うのですが。香港で手に入る、アメリカの強力粉も、やはりこんな感じでした。日本では、日本で製粉された強力粉しか、店頭で見ません。メーカーの違いこそあれ、日本の製粉技術、味へのこだわりはたいしたものだと思います。

 パンといえば、この方、 定位置でお待ちかねです。モモさん、美味しい?

 


カヤジャム

2012年08月15日 | パン

晴れ、26度、87%

 家人が先日、シンガポールからカヤジャムを買ってきてくれました。カヤジャムは、ココナッツミルクと卵と砂糖を煮詰めて作ったスプレッドです。そこに、パンダンという笹の葉っぱのような葉のエキスを混ぜます。パンダンは、甘い香りと緑の色付けのために使います。東南アジアのお菓子できれいな緑色をした物は、本来はパンダンで色付けする物です。でも、あまりに鮮やかな緑は、きっと人工着色料ですね。

 シンガポールの特産かと思っていると、フィリッピンでも作っているようです。ここ香港でも、スーパーでお安く手に入れることが出来ます。ところがきれいな緑色。人工着色料で色付けされた物です。シンガポールやマレーシアでは、カヤトーストとして食べます。トーストにバターとカヤジャムを塗って、サンドにして食べるのが本式のようです。気軽なスナックのようですが、ラッフルズホテルのコーヒーハウスのメニューにもあるそうです。そこで、久々に食パンを焼くことに。

  家人が帰国したおりに買ってきた、昭和製粉の強力粉を使ってみました。昭和製粉の粉を使うのは、初めてです。お願いもしないのに、よくいろいろなメーカーの粉を見つけてきてくれます。

 昭和製粉のこの強力粉、すばらしく伸びがいい粉です。しかも縦によくのびてくれます。発酵中もいい香りです。

 焼き上がりました。 オーブンの開く音がすると、 やっておみえになる方が、モモさんです。そりゃあ、これだけいい匂いですものね。このパン、若干うまみが少ないようですが、食パン向きの強力粉です。

 ココナッツミルクが大好きな私、 自然のパンダンで色付けされたカヤジャムを、パンに塗る前にペロリ。甘みが程よくて、美味しい。カヤ、マレーシア語でリッチという意味だそうです。確かに豊かな香りです。


わかめの入ったイングリッシュマフィン

2012年07月31日 | パン

晴れ、27度、88%

 30年ほど前、我が家がすんでいたのは、東京の私鉄沿線の町でした。沿線の各駅の近くには、私鉄と同じ系列が経営するパン屋がありました、サンジェルマンです。我が家に近いサンジェルマンは、ガラス張りの2階建てで、2階でパンを焼いていました。外から、2階でパンを焼いている様子が見えます。パンが焼けるとパン専用のエレベーターで下に運ばれます。サンジェルマンで売られていた、わかめの入ったイングリッシュマフィンは、今はもうありません。

 最近知ったのですが、意外にこのマフィンを懐かしんでいる人が多いようです。プレーンなマフィンにわかめを入れて作ってみることにしました。

 ふえるわかめを使いました。乾燥したままを、生地に練り込みます。ただ、随分ふえるかもしれないと思い、少なめに加えました。

  お焼きのような形ですね。やはりわかめが少ないかな?

  手で2つに割ってみました。中の気泡は十分。もっちりしています。次回は、もっとわかめを入れてみましょう。プレーンなマフィンと違って、このまま食べても美味しいのが、わかめマフィンです。わかめの塩分を考えて、生地に入れるお塩は少なめにしました。わかめを入れようって、思いついた人すごい。


プルマンローフ

2012年07月14日 | パン

雨、28度、81%

 食パンが食べたいと家人が仰るので、 先日の使い残した日清製粉の特選強力粉に、カナダの最強力粉を混ぜて作ることにしました。美味しい日清の粉に、持ち上がりのいいカナダの粉です。

 バターは、 ずっと気になっていたアメリカの物を使いました。

 中は2つの蝋紙に包まれていて、開けた時からバターの強い香りです。牡鹿の絵がついていますが、牛のミルクから作ったバターです。このバターお塩が入っています。パンに入れるお塩は控えめに。

 流石、持ち上がりがいいカナダの粉です。きちんと角が出来ました。

バターが違っても、パンは味が変わります。フランスのエシレバターで焼いたパンも確かにおいしい。このアメリカのバターを使うと、味にこくが出てきたようです。 パンの肌理は、日清の粉のお陰で細やかです。大手のパン屋さん、値段が違う食パンが売られています。きっとあれは粉が違うのだろうなと、思います。

 冷蔵庫にあった、 マスカルポーネを付けて、ちょっと味見。

 あれ!、音もなく現れたのは、モモさん。つまみ食いの現場を、いつもこうして見つかってしまいます。パンも焼きました。ご要望の、レーズンウィッチも冷蔵庫で冷えています。さあ、今日から2晩、東京です。お留守番頼みますね、モモさん。

 

 


青ミカンの砂糖漬けが入ったパン

2012年07月03日 | パン

晴れ、26度、89%

 青ミカンの砂糖漬け、 事の起こりはこれです。甘納豆と書かれていますが、入っているのは千葉産、青ミカンの砂糖漬けです。私より仕事で頻繁に帰国する家人、いつもいろいろな土産物を持って帰ってくれます。もう35年近くの一緒にいるのに、家人は私の好物を知らないようです。家人のみならず、人からものを頂くと、どうも私、大げさに喜んでしまうようです。さも、大好きなものを頂きました、とばかりに喜ぶので、皆さんしっかり覚えておいてくださって、繰り返し同じものを頂戴します。

 実は、甘納豆や砂糖漬けの類いは、さほど好きではありません。冷蔵庫の入れっ放しになっていました。でも、折角買ってきてくれたものです。どうにか食べようと考えます。そうよ。オレンジピールやレモンピールのように使ってみましょう。

 今回粉は、久しぶりにカナダの最強力粉を使いました。

 細かく刻んだ青ミカンの砂糖漬け、すばらしく好い香りです。 最強力粉だけに、パンの持ち上がりも上々。所々に、ミカンのグリーンがちらり。

  このカナダの粉は持ち上がりは好いのですが、うまみ、香りに欠けます。他の粉と混ぜて使うつもりです。青ミカンの香りいっぱいのこのパン、暑い朝に、熱い紅茶といただいています。


「パンを焼いてください」と書かれたmailを受け取りました。

2012年06月23日 | パン

曇り、28度、80%

 4日間の帰国、初めてのお宅を訪ねたり、30年ぶりの友人にあったり、いつもの、実家の整理をしたり、役所に並んだり、珍しくヘトヘトで香港に戻ってきました。

 家を出る前に焼いておいた、シナモンロールは、帰ったらもうありません。パンを焼かなきゃね、と思いつつ重い腰。戻って2日目の午前中、一通のmailがやってきました。「パンを焼いてください。バターと蜂蜜がたっぷり塗って食べれるパンを。」差出人は、モモと家人です。疲れている様子を慮ってか、いつでもいいです。と書き添えられていました。

 いえ、ご要望とあらばと、重い腰はすっと立ちます。仕事に出る1時30分までには、ぎりぎりで焼き上げられそうです。香港に帰ってきたら、食パンを焼くつもりにしていました。家人が、帰国したとき、カメリアのひとつ上の強力粉を買ってきてくれていたのです。

  この粉は、ほんとに美味しい。我が家の2斤型には、650gの強力粉を使います。半分以上使うので、失敗は禁物。2年ほど前は香港ジャスコでも、この粉は入手出来ました。今では、売られていません。焼き上がったパンをラックにのせ、おいしいパンが香る我が家を後に、急ぎ仕事に向かいました。

 夕方戻ったら、まだ、パンの匂いがしました。さあ、もう一仕事。薄く切り分けます。

   今回は2斤を、24枚に切りました。足元には、 切り分ける音と香りに誘われた、モモさん。パンの番人です。

 モモさん、明日の朝まで待ってくださいね。

 


薄い薄いピッザ

2012年06月06日 | パン

晴れ、26度、90%

 冷蔵庫をのぞくと、チーズが4つも入っています。こうなると、ピッザにでもして、片付けるしかありません。4つを混ぜるつもりでしたが、カマンベールだけのピッザを試してみることに。

  ピッザの生地は、フカフカでなく、薄く薄く焼きます。この生地、ペッタンコなので、イーストが入ったないようですが、フカフカの生地より沢山イーストを使います。そして、ゆっくり冷蔵庫で寝かせます。一晩くらい置くと、生地が思うように延びてくれるのです。

 最近は野菜のピッザが多くなった我が家、 パグのモモさんにも食べてもらおうと、タマネギは入れません。

 300度近い高温で焼き上げます。生地に焼き色が付くと出来上がり。カマンベールも、中がトロトロ、外は焦げ目が付いて、なんとも香ばしい仕上がりです。


バゲットのサンドイッチ

2012年06月03日 | パン

曇り、24度、95%

 ハムとレタスを挟んだだけの何でもないバゲットのサンドイッチ。しかも買ったのは、道の脇に留めてある、サンドイッチ屋の車でした。その美味しかったこと。この話は、もちろん香港ではありません。フランスでのことです。

 フランスですから、バゲットにしても、クロワッサンにしても美味しいのは当たり前。滅多に行くことが出来ないのですから、有名なポアラーヌなどのパンを食べてみたいと、思っていました。ところが、滅法時差に弱い家人のおかげで、朝は早くから起き、夜はまた早々に寝なければなりません。思うようには行かぬもの。

 まだ明けやらぬ町を家人と歩いていると、パン屋はもう開いていました。焼きたてのバゲットに、これまた焼きたてのクロワッサン。小さな店構え、その町の住人たちのパン屋です。もちろんお腹が空いていますから、クロワッサンにバゲットを4分の一。バゲットを切り売りしてくれました。これが、また美味しい。

 開いてているのはパン屋とカフェというより、コーヒーにタバコを売っている店ぐらいです。朝早く仕事にでる前に、コーヒーとクロワッサンを食べる人にまぎれて、またしてもバゲットのサンドイッチを頼みました。とにかく期待を裏切らない。フランスのパンでした。

 私のフランスパン、形と風味がもう少し。それでも、中のクラムはしっかり気泡が入り、美味しくなってきました。 小振りに焼いています。

 バゲットサンドを作ろうと、朝冷蔵庫をのぞくと、あるのはペラペラに薄いターキーハムだけ。ならばとパセリを摘んで、ヤギのバターでオムレツを作り、挟んでみました。

  美味しいですね。朝からよく食べます。もちろん、

  モモさんにもお裾分け。


イチジクとくるみのパン

2012年05月28日 | パン

小雨、25度、99%

 生のイチジクが、香港で売られるようになったのは、ごく最近のことです。 果物やさんの店先に、傷まないように箱詰めのまま売られています。トルコ産です。日本のイチジクよりひと回りほど小振り、甘みは強くありませんが、口に含んだ時の香りと種の感触が好きです。

 干したイチジクは、アメリカ産、ヨーロッパ産、トルコ産とあり、 トルコのものは、干したイチジクをペタンとつぶしたようにして売っています。からからに干したイチジクより、しっとりした干イチジクの方が、パンに入れるのにはいいようです。

  くるみは、中国のものでしょう。

  強力粉はタイ産。フランスのくるみのオイルを使って焼きました。くるみのオイルは、クルミを食べる時とは、違った香りがあります。なんとも表現し難いのですが、マヨネーズの匂いを軽くしたような。パンに入れると、食べる時にはこの匂い、既にありません。焼いている間、家中くるみオイルの香りです。

  くるみも、イチジクも沢山入れて。

 


ブリオッシュ

2012年05月22日 | パン

曇り、24度、77%

 ここしばらく、ハードでシンプルなパンばかりを焼いていました。少しリッチなパンが食べたくなりました。いろんなレシピを組み合わせて、出来るだけ楽に作れるブリオッシュです。普通、バターは粉の半量まで入れることが出来ます。それでは、リッチすぎるので、4分の1程度に抑えています。その代わり、柔らかさ、しっとり感を出すために、加える水分は、ミルクと卵の黄身だけ。

 全てのパン作りに、今実行していることが、少ないイーストです。少量のイーストと冷たい水からこね始め、発酵時間を長くとっています。これは、いい香りとうまみを引き出すには、最高の効果があります。

 ブリオッシュは、ケーキに準じて考えるので、強力粉の必要はありません。中力粉ぐらいで十分です。今回は、間違って買ってしまった、 韓国製のall purposeを使ってみました。いつ見ても可愛いブリオッシュの型です。30年近くの私の相棒。

  全ての発酵時間は、3時間30分ほど。さて、今からオーブンに。

 この生地は、焼成が始まってから、とても縦にのびます。オーブンを覗いていると、ムクムクと起き上がってきます。イーストのおかげでパンって生き物なんだな、と楽しくなる瞬間です。

  ご覧のように、皆さん好き勝手な方向に向いて、焼き上がりました。

バターが少ない分、軽い軽いブリオッシュです。しかも、お砂糖控えめ、食事と一緒に楽しめるパンです。