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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ルントシュトック

2012年05月17日 | パン

曇り、25度、95%

 どっちりと重いドイツパン。ライ麦粉を使うパンは、フワッとは焼き上がりません。最近の健康志向から、雑穀のはいったライパンまで出回っています。ライ麦粉の量が多いパンには、キャラウェイシードの香りが、噛みしめる度に口に広がります。

 ルントシュトックは、ライ麦を使わないドイツパンです。お砂糖も、バターも入れますが、その量は僅か。焼成は、蒸気をたてたオーブンで。つまりフランスパンのようにクラストはパリットします。 芥子の実をふって、アクセントに。

 日本では、芥子の実は、あんぱんや七味に入っています。あんぱんを食べる時に、芥子の実を味わうことがあるでしょうか?香港は、オースラリアやトルコから輸入された黒っぽい、ブルーポピーシードしか求めることが出来ません。この白い芥子の実は、日本で求めてきました。

 ブルーポピーシードは、ドッレッシングやケーキに使われます。ポピーシードケーキは、しっかりと芥子の実の香りと味がします。久しぶりに使う白い芥子の実。香りも、味も、黒い芥子の実より優しいようです。ライ麦粉を使わない、どちらかというと塩味の普通のパンには、キャラウェイシードのような強烈な個性を持たない、柔らかなものが合うようです。


梅パン

2012年05月12日 | パン

曇り、25度、93%

 初めて梅仕事をしました。作ったのは、簡単そうな梅シロップ。ただ、梅と氷砂糖を入れておいておくだけのものです。 10日ほどで、氷砂糖が溶けたので、梅をシロップから引き上げました。 シワシワな梅です。この梅は、ジャムにするといいというのですが、どうも気乗りがしません。捨てることもしたくないので、そこは主婦、使い切るためにパンに入れて焼いてみました。梅パン。

 梅は甘いのですが、酸味よりやや苦みを感じます。パンに入れる砂糖は減らして、強力粉は、久しぶりにタイの強力粉を使いました。

 梅のみは、小さく刻んだのですが、実というより、皮ばっかり。水からこねるので、こねている間、香りはたちませんでした。ところが、焼成する段になると、5分を過ぎた頃から梅の香りが部屋一杯です。

  梅パンなるもの、作るのも食べるのも初めて。

レーズンとは違います。カラントの干した実を入れたのに似た感じです。苦みを感じるので、コーヒーや紅茶より、優しい緑茶が合いそうです。

 


バゲット

2012年04月29日 | パン

雷雨、26度、90%

 正式なフランスパンのバゲットは、生地が350g、長さが約68センチ、クープの数が7本と決まっているそうです。もちろん、パリジャンやブールにも同じように決まりがあるようです。

 パリジャンより細いバゲットを焼いてみようと思いました。粉と水と塩とほんとに少しだけのイースト。その代わり、作り始めて、焼き終えるまで7時間ほどかかります。発酵時間だけで、5時間ほど。昨日は、香港、仏誕節の祭日でした。しかも朝から雨です。ゆっくりと、心置きなくパンと向き合っていられます。

  強力粉は、イギリスのフランスパン用の粉です。これだけシンプルな組み合わせのパンは、粉のおいしさが決め手になります。粉選びは慎重に、日本なら東京製粉のパリジャンという粉が、美味しかったように記憶しています。

 一次発酵は3時間、途中一度、空気を抜きます。こんなに発酵時間が長いと、お昼寝だって可能です。

 さて、形成の段階に入って、あらあら、我が家のオーブンで焼ける長さのパンではありませんでした。それで、 ご覧のように、やや三日月型、しかも、クープの入れ方がきれいではありません。

 長時間の発酵のため、水からこねます。こねている間は、香りがあまりしません。

 焼き時間も、20分以上と長めです。10分を過ぎたあたりから、小さな我が家は、フランスパンの香りで一杯です。バター、卵が入った柔らかいパンの焼けるにおいと違います。ケーキを焼いているときのにおいとも違います。

 さあ、切ってみましょう。 見事に、気泡が入っています。

 なんという幸せ。今晩は、チーズにスモークサーモン、カニのサラダにこの弓形バゲット。パンを焼く幸せは、香りとともに手でこねるときの感触、膨らんで行く目からの楽しみ、そして、最後は、いただきますとお腹に入る満足感。幸せ、しあわせ。


ミルクパン

2012年04月26日 | パン

曇り、23度、90%

 お水を一切加えない、ミルクだけでこねたパンを焼いてみました。小さい頃食べた、コッペパン。ミルクコッペというのがあって、食感は、普通のコッペパンと変わらないのに、ふわっと、口の中にミルクの香りが広がりました。袋には牛の絵が付いていました。まだ、日本が高度成長期に入ったばかりの頃のことです。

 コッペパンのようなパンを焼きたいのですが、思うように焼けません。きっと、若干、薄力粉を使うと、あの軽い感じが出てくるのかもしれません。 見た目がスイートポテトのようになってしまいました。

 ミルクだけでこねると、水だけのときより生地自体は、扱い易くなります。きめのこまやかなパンです。

  残念なことに、ミルクの香りがしません。食べながら考えました。ミルクの香料というのがあります。もしかしたら、お店で売っているミルクパンは、あのフレーバーを入れて焼いているのでしょかね。

 ともあれ、 モモさん、お気に入りのようです。 


ホットクロスバンズ

2012年04月08日 | パン

曇り、20度、83%

 香港、2日前からイースターのお休みです。明日の月曜日まで、4日間の祝日。住人たちは、海外に旅行に出かけているのでしょう、街の中は、車も少なく、ほんとにのんびりとした空気が流れています。もちろん、このイースターの祝日は、イギリスの統治下だった頃の名残です。1997年、中国返還以前の祝祭日がそのまま残っているものもあります。エリザベス2世のお誕生日は、なくなってしまった祝日です。そして、中国の祝祭日が加わってきました。いろいろな意味で、香港は、東西メルティングスポットです。

 イースターのパンといえば、マザーグースの歌にもあるように、ホットクロスバンズ。

  十字が掛けられた、スパイスバンズです。この十字は、キリストの受難を表しています。

 イギリスのみならず、祝い事に食べられるフルーツやナッツのはいったスパイスパン。甘く、バターや卵を使います。

 ほんの数年前まで、香港では、M&S(マークスアンドスペンサー)がイギリスから持って来たホットクロスバンズを売っているだけでした。最近では、イースターのひと月前位から、あちこちのパン屋に並びます。

 久しぶりに甘く柔らかいパンを焼きました。

 私たち日本人にとっては、祝い事には、お赤飯やお寿司。同じようにパンが主食の人たちには、こうした祝いのパンがあるのですね。


オリーブのパン

2012年03月30日 | パン

曇り、21度、85%

 オリーブのパンを焼きました。このブラックオリーブ、先日作ったペストです。主婦ですから、徹底してものを使い切ろうとします。強力粉も、ストレートなパンではおいしくなかった、昨年ベトナムで買って来た強力粉を使いました。

 ペストを作るのにニンニク、オレガノを加えていますので、いつものオリーブのパンとはちょっと違った香りです。

 外のクラストをかりっとさせたくて、 こうして玉砂利を焼いて、水をかけオーブンの中を蒸気で一杯にします。すごい勢いで、蒸気が立ちます。我が家の14歳の電気オーブン、よく持ちこたえてくれています。

  クラストがパリパリ。ベトナムの粉もこうしてオリーブやオイルを加えるパンを作ると、結構美味しくいただけました。

  ご覧のように、中のクラムはしっとりです。食パンやパリジャンのように粉の味がはっきりと出るタイプのパンは、粉を選びます。でも、味の濃いパン、甘みあるパンならば、こうしてうまく使いこなすことが出来ます。

 このオリーブのパン、いつもはライ麦粉を加えるのですが、オリーブが細かいので、粘りを押さえて、普通の強力粉だけにしました。厚切りのチーズがピッタシです。


フランスパン

2012年03月24日 | パン

 小雨、14度、71%

 バターに卵、お砂糖も入った柔らかいリッチなパンも好きですが、時に素っ気ないくらいのフランスパンが食べたくなります。粉と、塩とお水だけという単純明快な素材です。

 パリッと焼き上がった外側のクラスト、ちょっと噛み応えがある柔らかなクラムとのコントラストが魅力です。単純な素材だけに、粉の美味しさがはっきりと解ります。

  イギリスのメーカーのフランスパン用の小麦粉です。調べてみると、フランスの製粉所で作っているらしいので求めてみました。

 イーストも、ほかのパンに比べるとこれだけでいいの?と心配になるくらい少なく使います。ゆっくりと発酵させるので、水からこね始めます。

 家庭では生地が500gを超える大きなものは難しいといわれています。今回、320g。発酵時間が4時間以上もかかるので、朝からの仕事です。

 クラストがパリッと仕上げる為には蒸気を注入して焼きます。玉石を、オーブンプレートに入れて焼き、パンをオーブンに入れる直前に水をかけ、蒸気をたたせます。

 オーブンプレートに移す前に、キャンバス地にパンがくっ付いてしまい、ちょっと不格好になりました。

 それでも、 クラストとクラムのバランス、中の気泡も十分です。

 ある方が、オリーブオイルで食べると美味しいそう、と仰ってくださいました。

 粉のうまみ香りとも、 噛み締めるほどにおいしいパンです。


韓国製強力粉のプルマンローフ

2012年03月11日 | パン

 小雨、12度、92%

 香港、この地で作り出すものは数が知れています。農作物から、車などに至るまで、ほとんどが輸入品です。そのおかげで、いろいろな国の強力粉を試してみることが出来ました。日本にいれば、フランスパンだって、日本のフランスパン用の強力粉を使うと、美味しくできます。それほど、日本の製粉技術は高いのでしょうね。

 今回は、韓国の強力粉です。 ごく最近香港にお目見えしました。

日本の製品もそうですが、海外に輸出するのに  自国の言葉しか書かれていません。絵を見れば解るだろうではなく、せめて、英語表記が欲しいものです。

 さて、基本の基のつもりで、プルマンローフを。まず、粉を手でぎゅっと握ります。この時の感触が重いか、軽いかが、私の粉の判断基準の初めです。薄力粉と、強力粉をぎゅっとやってみると、その違いは一目瞭然。より軽くさらったした粉が好きです。

 一応この段階でも、匂いを嗅いでみます。スタンドミキサーに、バター以外を入れこね始めます。ぬるま湯を使わず水を使うので、香りが出てくるまでに少し時間がかかります。バターを入れると、バターの香りが出るので、粉の匂いは、この初めのこねるときに判断。日本の粉のように甘みのある匂いではありません。ところが、小麦の持つ強いいい香りがします。捏ね上げて、最後手ごねをするときに、生地の弾力を確かめます。肌理といい、弾力もしっかりしています。次の一次発酵で、生地の持ち上がりを確かめます。

 粉の力、香りの強さ、全てが、実は予想以上にいいのです。

  この肌理を見ると解るように、よく立ち上がっています。

後は、味ですね。香りと同様カメリアなどの持つふんわりした甘さはありません。しっかりした、小麦の味がします。粉っぽさはありません。

 韓国も、小麦は輸入しているはずです。ということは製粉技術が優れているということ。

日本の粉も、メーカーによって香りや味が違います。この韓国の強力粉、カメリアではなく、イーグルに近い味と香りです。香港での小売価格、カメリア$39、韓国製$16。これから、どちらを使うか迷うほどに、いい強力粉です。

 香港にいるから出来る、強力粉の食べ比べ。アメリカ、イギリス、フランス、日本、韓国、タイ、中国、台湾。市販のものは、ほとんど使ったのではないでしょうか。この韓国の強力粉の美味しさには、期待してなかっただけに大きいものがあります。


オニオンバンズ

2012年03月03日 | パン

 霧、18度、96%

 パグ犬モモが我が家にやって来たのは、8年前。それ以来、私が作らなくなったものがあります。まずチョコレートを使ったケーキ。その次がこのオニオンバンズです。

 犬には、チョコレートとタマネギなどのネギ類をあげてはいけないというのです。まだ日本にいた頃飼っていた犬達には、そんなことも知らず、チョコレートも、タマネギもあげた覚えがあります。モモよりは大型犬だったので、病気にもならなかったのでしょうか。イギリスの児童書、アーサー ランサムの「ツバメ号とアマゾン号」のシリーズに出てくるパグ犬ウィリアムには、チョコレートを1ポンドも買ってあげる話があるくらいです。犬に、チョコレートやタマネギを禁止というのは最近のことかもしれません。

 パンもケーキも、私たちの食べるものを少しですが、パグ犬モモにあげています。急に懐かしく食べてくなったのがオニオンバンズでした。モモさんには、別のパンを食べてもらって。

  炒めたタマネギのみじん切りを、パン生地に加えて焼きます。タマネギのおかげで、失敗なく作れるパンの一つです。プツプツとタマネギが顔を出しています。このままでも美味しく、スープと合わせるとまた格別。横割りにして、スモークサーモンなどを挟むのもいいかもしれません。

 タマネギ入りですよ、と解るように  タマネギの輪切りを頭にのせました。タマネギを炒めるとき、バターでするかオリーブオイルでするかで、焼き上がりの匂いが違ってきます。どちらも好きですが今回はオリーブオイルで。

 


粉を変えて、プルマンローフ

2012年02月28日 | パン

 雨、9度、94%

 香港で簡単に手に入るパン用の強力粉は、地元のスーパーに売っているアメリカ産のものです。値段も手頃、ところが残念なことに美味しくないのです。イギリス、タイ、日本、韓国、入手可能なものは試してみました。一番美味しいのはやはり日本のものでした。値段は、一番高いのですが。

 よその国を旅しても、必ずスーパーマーケットで粉の棚の前で立ち止まってしまいます。粉は重たいので、持ち帰ることは稀です。そういう私を見ているので、家人が先日の帰国の際、パン用の強力粉を買って来てくれました。

  いつも使うカメリアと並んで売っていたものだそうです。CGC、スーパーの開発商品です。日本にいると、カメリアばかりでなく、イーグルや東京製粉のもの、果ては、国産小麦粉を使ったものまで選択肢が一杯です。さて、サンドイッチと連呼する家人のためにプルマンローフを焼きました。初めて使う強力粉の時は、プルマンローフを焼いて、粉の持ち上がりや味、匂いを比べてみます。

 一次発酵の時の様子で、その粉が膨らみ易いかどうか判断します。このCGCの粉は、持ち上がりはいいようですが、香りが今ひとつです。この香りは、焼き上がりの香りではありません。こねて行くうちに生地が熱を持って、発する香りです。

  焼き上がりの香りも、強くは立ち上りませんでした。

 家人のいうサンドイッチ、朝や昼の軽いサンドイッチではなく、夕食にいただく、白ワインと一緒に味わうサンドイッチです。そんなわけで、薄く薄くスライスします。

  2斤をいつもは21枚に切り分けますが、今回は24枚に。

  CGCの粉は、カメリアよりも、香りや味の深みには劣りますが、柔らかくし上がりました。そのうえ、こねるときに扱い易いように思います。甘みの強いパンや調理パンには向いています。

 次回のプルマンローフは、韓国製の強力粉で焼いてみることにします。