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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

黒花ビオラ

2023年04月22日 | 

晴、15度、65%

 一昨年の冬から春にかけて、近くの雑居ビルの花壇に黒い花びらのビオラが咲いていました。「紫かな?」いえ、黒い花びらです。その横には臙脂色のビオラも咲いています。いつ見ても手入れされた花壇です。

 伊豆の山中で一輪咲いていた「黒百合」を見て以来、黒い花に惹かれています。濃い紫をもう一歩深くした黒、花は明るい色だと思う気持ちとは裏腹です。以前は黒花は希少だと言われていましたが、品種改良、交配が進んで黒い花を見る機会が増えました。昨年秋、「黒花ビオラ」を育ててみようと思いつきました。ビオラの苗は11月ごろから出回ります。秋から春にかけて咲き続ける「ビオラ」も品種が改良されたものだそうです。昔はパンジーの仲間は春に咲くものと決まっていました。

 「黒花ビオラ」の苗を見たことがなかったので、種を探しました。個人の方で「黒花ビオラ」の種を売っている人がありました。種の個人サイトは希少な種を扱っていて値段も高く、時には偽物もあると聞いています。「黒花ビオラ」の種は300円で30粒。もし偽物でも許せる範囲の料金ですので送ってもらいました。

 夏の暑さが収まった頃種を蒔きました。ゆっくりと発芽、ひと月かかりました。冬を迎えても本葉が2枚でした。私の管理が悪くて、この春先に残ったのは6株でした。その頃にはすでに苗で買ったビオラは大きな株に花を沢山咲かせています。桜が咲き始める頃から「黒花ビオラ」の葉の数は増えましたが、一向に大きくなりません。

 10日前に小さな株から小さなビオラが咲きました。外花弁が黒、内花弁が紫の真っ黒ではありません。がっかり。ところが一昨日、真っ黒なビオラが咲きました。 6株の内、2株が真っ黒な花です。花の大きさは、普通の4分の1、株自体も5センチほどの小さいビオラです。小さいながら存在感が十分な「黒花ビオラ」です。

 庭植えの「ビオラ」から種を取ると、2年目ごろから思わぬ色が咲きます。濁ったような色の花が咲くことも、ブルーのつもりが黄色が咲いたりもしました。「黒花ビオラ」も夏前には種を取るつもりです。

 小さな黒い花びらが風に揺れています。小さいけれど、庭に迎えれた喜びは格別です。


レモン、柚子 シトラスの花

2023年04月21日 | 

曇、19度、86%

 この3日、朝から20度近い気温です。早朝走っていると、ふっと甘い香りがします。立ち止まって周りを見ても、どの木だかわかりません。「クチナシかな?」家に帰り、玄関脇のクチナシを見上げますが蕾すらついていません。

 朝食後、庭に出ました。「あっ!同じ香り。」レモンです。白に赤い筋が入ったまん丸な蕾が枝沢山ついていました。開き始めはさほど香りが強くありません。全開するとむせるような甘い香りが庭中に漂います。急いで北側の庭に回りました。

 こちらには柑橘系の木が2本、それぞれ蕾をつけています。この庭にも「シトラスの香り」が上り始めていました。 「柚子」です。レモンとは違い蕾は黄色いラインが入っています。どちらも開き切ると真っ白な花になります。柑橘系の花は微妙に違いがありますが、一帯の空気を染めてしまうほどの強い香りを発します。甘い香りで空気が重く感じられるほどです。

 今年はこの陽気で開花が少し早いかもしれません。薔薇も咲き始めました。新緑が落ち着いて来たので、急成長した枝枝を払います。この時期の枝の成長は目を見張ります。水を吸い上げる梅雨を過ぎると固くしっかりした枝になるので、今の内に「手ノコ」で切り落とします。花をつけていた小さな手のひらのような紅葉も緑の葉を茂らせています。その綺麗さを覆うようにユーカリが枝葉を伸ばしているので、バッサリ。

 こんな作業をしていても甘いシトラスの花の香りに包まれているので苦になりません。雨の日は甘い香りが雨を染めます。香りが雨と共に土に吸い込まれるように感じます。お日様が照っていても、雨が降っていても香りに釣られて庭に長居してしまいます。庭中、大小のお客様も見えます。 大きな蜂が花に首を突っ込んで蜜を吸っています。

 北側の庭のもう一つの柑橘系の木には2つだけ蕾がついています。今年初めての蕾です。蕾かどうか?疑問でしたがやっと蕾だと判明しました。なんの木か名前を言ってしまうと、花になる前に蕾が落ちそうなので内緒です。日に幾度もその蕾の観察をします。花が咲いても実になるか、次なる心配があります。この花も芳香だと聞きました。

 庭は今からひと月以上、いい香りに満たされます。柑橘類の花が終わる頃、薔薇が咲きそれぞれの香りを発します。そして梅雨前、「クチナシ」の開花です。

 次々に咲く花たち、花真っ盛りの季節です。月末に帰国してくる主人がこれほど花が咲く庭を見るのは初めてです。3年の空白は庭を成長させてくれました。窓を閉めるのが勿体無いほど香りが満ちています。

 


ゲイソリーザ

2023年04月18日 | 

晴、13度、66%

 球根を植えると忘れた頃に芽を出すことがあります。「何の芽だったかな?」よくあることです。数日前、緑の雑草の間に小さな紫の花を見つけました。 花を見れば「ゲイソリーザ」だとわかります。花になるまで気付かずにいました。小さな花に「ごめんね、忘れた。」と詫びました。

 アフリカ原産の球根植物「ゲイソリーザ」、ずっと昔この花が一面に咲いている景色をグラビアで見たことがあります。乾いたアフリカの土地に色とりどりの「ゲイソリーザ」が地面を覆い風に揺れているかのようでした。「名前もいいなあ。」

 近くの園芸店でこの球根を見つけたのは数年前です。小さな球根でした。大豆ぐらいの小さな球根、どちらを上にして植えればいいのかもわからないほどの球根でした。植えた翌年、花がひとつ咲きました。あれだけの球根の数でひとつ、残念でしたが花が咲いてくれたことは嬉しかった。熱帯が原産なので福岡の冬は地中でも寒く芽生えないのだと知りました。

 植物は気候や地質に大きく左右されます。高山植物の夏の管理、熱帯植物の冬の管理は難しく、庭に欲しい花をいくつも断念しました。芽が出ても直ぐに溶けるように消えてしまったものもありました。この家の地質、福岡の街中の気候、やはり向き不向きがあることをこの6年間で身に沁みています。

 土の中で眠っていたのでしょうね、「ゲイソリーザ」の小さな花の横に座って飽かず眺めました。小さいながら精巧なつくりの花です。めしべおしべのバランス、柔らかな紫の花弁は花芯の黄色でより鮮やかに見えます。この冬は寒かったのによく堪えてくれたと思います。白やピンクの花もあるのに私が選んだのはこの紫でした。

 来春も一つでもいいから、顔を出して欲しいと願う「ゲイソリーザ」です。

 


赤い紫陽花

2023年04月15日 | 

雨、14度、95%

 昨年の秋でした。いつも行く園芸屋さんの「見切り品コーナー」に葉だけの「紫陽花」のポットが一つありました。紫陽花の葉だとわかりますが深い緑色の葉です。元々の値段は紫陽花にしては高値ですが、「70%オフ」と書かれてます。お店の人に何色の紫陽花が咲くのか尋ねたのですが、「赤だったように思います。」と返事が返って来ました。「赤?」どうしてこんなに高いのかと尋ねたら、「確かヨーロッパ品種の改良です。」とのこと。ポットを手にして、まず植える場所を考えます。成長すると広さや高さが必要な紫陽花です。「赤」の花と「70%オフ」に惹かれて家に連れて帰りました。すぐに植えましたが他の紫陽花同様、冬には裸木になりました。

 紫陽花は新芽が吹き出すとぐんぐん緑に染まります。梅雨時に咲く紫陽花がいち早く、アメリカン紫陽花のような遅咲きの紫陽花はゆっくりと葉を吹きます。ヨーロッパ品種と聞いていた深い緑色の葉の紫陽花は梅雨咲なのか葉の芽吹きが早い部類でした。植え付けて半年ほど、新芽も濃い緑でした。そして花芽を一番先に蓄えました。

 今年の春は雨が多いせいか紫陽花はどれも花付きがいいようです。「赤い紫陽花」は黄色の花芽でしたが、それが膨らむに連れ赤に変わりました。昨日の雨の中、ポツポツと花が開きました。 雨戸を開けるとこの色ですからすぐに目に飛び込んで来ます。「ほんとだ、赤だわ。」ヨーロッパ品種と聞いていたので、まん丸な紫陽花を想像していましたが、平咲きの紫陽花のようです。まだ高さがないのでこじんまりとしています。

 紫陽花は年によって色が変わります。この赤の横には「白い紫陽花」があるのですが、年々白から青っぽくなって来ました。この「赤い紫陽花」が毎年赤い花を咲かせるとは限りません。色変わりも楽しみです。「見切り品」、ラベルもない紫陽花でしたが今年の一番咲きです。

 表の庭に3本、帰国した春に植えた紫陽花は大きな株に成長しました。「アメリカン紫陽花」が北庭に2本、緑と白のはずです。そして石垣の上に「白い紫陽花」とこの「赤い紫陽花」です。色ばかりか形も多様になった紫陽花の品種、昔の薄青い色、薄桃色の紫陽花は少なくなって来たように思います。

 日本を離れる前に住んでいた家には、門の脇に大きな紫陽花がありました。石段を上って白い木のポストの後ろに咲く大輪の紫陽花を思い出します。庭の紫陽花の多さを考えると、改めて密かな「紫陽花好き」な自分を見つけました。そして紫陽花が好きなもう一つの理由は、「でんでん虫」です。私の小さい頃からの友達。

 昨日に続き今日も大雨です。紫陽花が大喜びしているのが伝わって来ます。


花いっぱい

2023年04月12日 | 

雨、16度、91% 雷

 6年前帰国したその春、庭に咲いた花は大きなタンポポ一つでした。庭の大木は数本切り、家の周り四面が庭です。どんな庭にしようか?どんな植物がこの家の土に合うのか?そもそも私自身、日本で生活出来るのかと思いあぐねていました。30年ぶりの日本での生活の始りでした。

 6年経ちました。裏庭は今年もバラたちが蕾をつけています。この6年間で植えた木々も根を張り成長しているのが見て取れます。何にも花がなかったのが嘘のように、どの庭も花が咲いています。

 表の道に面した庭は塀がないのでまるまる道行く人に見られます。いまが一年で一番華やかな時です。冬場も多年草が葉の緑を残しています。どの花たちも手のかからぬように植えたままです。 一番初めに植えつけた「ラベンダー」は全部で3種類、一番大きなものは縦横1メーター50センチもある大株になりました。高さが私の背丈です。ラベンダーを障害物とみなす私の車は駐車のスペースを「ラベンダー」に奪われました。

  玄関脇にはマム系の「アフリカンアイ」が「アイビー」の緑に負けずに花を広げています。年々株元が太くなっていい花を咲かせます。花が終わってもシルバーグリーンの葉が美しい「アフリカンアイ」です。

 古いモミジの木の根元、今盛りは黄色い「デージー」です。黄色は明るさを春一番に連れて来ます。一番大きな株はピンクの「マーガレット」です。この3月の雨の多さで蒸れてかれ始めました。慌てました。どうにか食い止めたいの一心で方策を立てました。 功を奏したのか、腐った部分は穴が空きましたが蕾をつけ少しずつ花が咲き始めています。あとひと月すればこの「マーガレット」の花いっぱいになるはずです。「よく頑張ってくれたね。」マムの「あずきちゃん」、甕には「布袋草」の新芽も出て来ました。

 「イチジク」の新芽が吹き始めています。「紫陽花」が花芽をつけました。紫陽花の前の甕には「睡蓮」の小さな葉がお目覚めです。

 6年前が嘘のように色鮮やかな庭に成長してくれました。道行く方達が足を止めて見てくださいます。花は幸せを運んでくれます。


羽衣ジャスミンの香り

2023年04月05日 | 

曇、18度、70%

 帰国した年の春、散歩をしていると「ジャスミン」が香りました。辺りを見回してもどの花の匂いかわかりません。「ジャスミン」の香りは香港への思いを呼び起こします。幾度かその道を通るうちに、フェンスの白い小さな花が匂いの元だと知りました。名前を調べると、「羽衣ジャスミン」。早速翌日園芸店に出向きました。その年の新しい苗は売り切れでした。帰国後2年目の早春、「羽衣ジャスミン」を庭に植えました。

 私の思うように蔦を伸ばしてはくれませんが、白い小さな花を咲かせます。香港のジャスミンの数分の一の大きさです。甘い香りに変わりはありません。清涼感がある花の香り、目を閉じて香りを感じる深い花の香り、花の香りもいろいろです。ジャスミンは妖艶な香りです。

  「羽衣ジャスミン」の蕾はツンとトンがった濃い赤です。まだまだ香りません。この蕾が膨らみ始めると濃いピンクへと色が変わります。 そして開花します。開花始めは花弁の縁はピンクに染まっていますが、真っ白と変わります。真っ白になると香りは絶頂を迎えます。

 北庭の左右両面のフェンスに這わしています。表の道の方は日当たりの加減で伸びが悪い、裏の道に面している方は次々に蕾をつけます。裏の道は我が家より低いところにあるので、「羽衣ジャスミン」の香りを道行く人は気づきません。

 日が昇り始める頃、まだ冷たい空気の中で「羽衣ジャスミン」を胸いっぱい吸い込みます。思いは遠い香港です。


カタクリの花

2023年04月02日 | 

曇、13度、86%

 香港にいた頃、3月に入るとNHKワールドで番組と番組の間の短時間、日本の桜の景色が流れました。撮り溜めた各地の桜の風景、有名な場所ではなく身近な桜の風景が1日に幾度も流れました。海外に住んでいると桜の景色は心に沁みます。有名な桜の名所ではないばかりに、あの1、2分の映像に日本を強く思った方が多かったのではないかと思います。そして桜の景色と入れ替わりによく流れていたのが、里山の「カタクリ」の咲く風景でした。ハイキングに来た方達が「カタクリ」の群生を見上げています。紫の可憐な花が風に揺れる様を私も見入っていました。

 香港に渡る前「カタクリ」の花を見た記憶がありません。どこにでもある「カタクリ」の花かと思っていました。秋になって、春咲の球根が店に並び始めました。中に「カタクリ」と書かれた球根を見つけました。嬉しくて後先構わず買い求めました。翌春、庭の一角に咲いたのは黄色い「カタクリ」の花でした。

 日本の紫の「カタクリ」は奥まった林などに生えるのだそうです。家庭でも育てやすい「黄花カタクリ」は外来種でした。色は黄色ですが、花形は「カタクリ」と同じです。黄花の方がやや大きいと教えてくださる方がいました。それでも「カタクリ」が庭の片隅に咲いたと言うだけで、心温まりました。

 植えて5年目の今年、「黄花カタクリ」が咲きました。 群生とまでは行きませんが、蕾がいくつも見られます。柔らかな2枚葉の間から、細い蕾が伸びて来ます。今か今かと開花を待ち侘びます。

 群れて咲くまでには7、8年かかると聞いたことがあります。「カタクリ」の球根が地中で子分かれしている様を想像しながら、気長に増えるのを待ちましょう。クルッと巻いた花びらが風に揺れると、麗しい。

 


ツルハウンラン

2023年03月31日 | 

曇、14度、72%

 6年前の早春に帰国しました。当時の我が家の庭はむき出しの土、まだ芽吹かない裸木、殺風景でした。木を植え、芝を植え、植物を育てました。真冬はそれでも寂しい庭となります。春が近付くと、足音がするように春がやって来るのを目の当たりにします。土からも木からも緑が芽生えます。数えたらキリがありません。どんなに寒い冬でも季節が回って、土を動かし、私が眠っている間でも動き続けています。朝、カーテンを開け目の前の緑に日々驚きます。

 桜や名だたる花たちが咲くのも喜びですが、遠くの景色まで見えていた木々の間が緑で埋まる、足元が緑に染まるのは幸せです。「ツルハウンラン」と言う植物があります。外来種でツルで伸びて行き雑草扱いをされています。繁殖力が強いためです。帰国後すぐでした。空き家になった他所の家の庭に「ツルハウンラン」がみっしりと生えでいました。「綺麗だ、なんだろう?」小さな葉の形もその合間に見え隠れする小さな花も愛おしく思えました。

 この草が私の家の庭に飛来したのは4年ほど前だったと思います。「雑草かな?」と思い抜いたものもありました。「あっ!あの草だわ。」と気付いてそのままにしておくと、前の庭は緑の絨毯になりました。今年も芽生えました。今年は家を挟んで裏庭にも「ツルハウンラン」が地面を覆います。 主人は雑草と思い抜きますから、「可愛いからそのままにしておいて」と釘を刺しました。踏みつぶさないように爪先立って歩いてくれる主人です。柔らかな丸みを帯びた葉、小さいながら精巧な花、座敷に面した和風のものを集めた庭は、今、「ツルハウンラン」が敷き詰まっています。

 5月の終わり梅雨に入る時期になると徒長します。絨毯が乱れ始めます。その頃合いで、「また来年ね。」と潔くツルを引き抜いてしまいます。これほど好きな「ツルハウンラン」ですが、枯れが出る一歩手前で庭から姿を消します。

 「ツルハウンラン」の絨毯はさぞ気持ちがいいのか、ココがこの上で昼寝をしていることもあります。 短い間ですが、「ツルハウンラン」の美しさをもらいます。


今年のチューリップ

2023年03月29日 | 

曇、9度、68%

 桜桜と花を待ったのも束の間、今週末には散り始めるそうです。上ばかり見てはいられません。花壇のチューリップもそろそろ散り始めます。花の季節は短い。

 今年の我が家のチューリップは2種類、と言うと豪勢に聞こえますが、実は昨年のチューリップの球根を掘り起こさずに埋めたままでした。面倒くさかったからです。昨年の秋には植えっぱなしのチューリップの横に新しい球根を入れました。「古いのは寒さで腐るかも。」と思っていました。

 今年と昨年では球根の種類が違いました。年明け早々から太いチューリップの芽が出始めました。位置からして昨年植えた方です。やっぱり一昨年のは地中で枯れたと思っていると、細い葉っぱが2月になると出て来ました。今年のチューリップ畑の私の構想は、トーンの落ちた赤いチューリップの足元に丈の低い「ノースポール」の白い花と思っていました。異種類の花の紅白です。ところがヒョロヒョロと一昨年のチューリップが登場しました。まず咲き始めたのは新しい方の大きなチューリップでした。次に古いチューリップ、 赤い大きなチューリップの前列にひょこひょこ顔をのぞかせます。 でもいい色です。

 もう一つ、大きな誤算がありました。「ノースポーリ」はチューリップの足元のはずが、一冬で大きく成長して丈がチューリップと同じ位になりました。「こんなはずじゃなかった。」普通「ノースポール」はこんなに丈が出ない植物です。狭いところに、チューリップ2種類と徒長した「ノースポール」がひしめいています。

 自分の想定とは違った展開になりました。「でも綺麗だわ。」相手は生き物です。私の思うようにはいきません。今日には大きなチューロップが一つ二つ散ります。急いで写真に収めました。

 チューリップは球根を太らせるために、花が落ちても葉が枯れ切るまで庭に置きます。あまり綺麗な状態ではありません。今年は「ノースポール」がその見苦しさをカバーしてくれる予定です。

 今年はこのチューリップを帰国した主人に見せることができました。さて来年はどんなチューリップを植えようかな?

 


黒いポピー

2023年03月28日 | 

晴、10度、80%

 「黒ポピー」の種を蒔いたのは2年前です。30粒ほど蒔いたでしょうか。発芽したのは4本、翌年の春に咲くこともあるそうですが、この4株は花を咲かせませんでした。2年目の春がやって来ました。株は3株に減っています。切り花で売られているポピーよりはるかに小さな株です。いく種類もあるポピー、花が咲く時期も違います。年が明けてから「黒ポピー」の鉢を私の目に付くところに移動させました。

 葉っぱの中央に丸い花芽が出たのはふた月ほど前でした。花茎を伸ばしながら、花芽も膨らみました。一向に咲きません。「本当に黒い花かしら?」緑の花芽を見つめます。一昨日、一日外出、帰国していた主人とやっとデッキでお茶を。見ると風に揺れている黒い花が見えました。私、大歓声、主人何の事かわかりません。帰国中の主人に見て欲しかった花の一つです。私の興奮に主人も珍しい花だとわかってくれたようです。

 小さな小さなポピーです。黒い花びらは柔らかく薄く、花芯は緑色の雄しべがそっと雌しべを包んでいます。細い花茎はいかにも華奢な花に似つかわしくカーブがあります。 

 昨日、香港に戻る主人を送りました。家に戻って、一息。「黒ポピー」が散っていました。まるで主人に見てもらうために咲いたかのような「黒ポピー」です。まだ数個花芽がついています。「黒ポピー」を見る私も緊張がほぐれました。「まだ咲くもんね。」

 種蒔き、発芽、開花。巡る時間が大きな楽しみを連れて来てくれます。じっと開花を待つ時間が貴重に思えます。昨日友人から珍しい種が送られて来ました。「すぐに蒔いてください。忘れた頃に芽が出ます。」今日一番はじめの仕事は「種蒔き」です。