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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

モモさん、散歩の途中で車を止めます。

2017年03月08日 | もも

曇り、4度、52%

 福岡に帰ってきて以来、モモさんの散歩には難儀しています。歩道を通る自転車(歩道の車道寄りは自転車が通ってもいいのだそうです。)、狭い歩道のない道での車に頭を悩ませます。急に出てくる車にどっきっとすることが屡々です。他のお散歩をする方を見ていると、犬たちはきちんと道の端を歩みます。おしっこだって、うんこだって土がそのままの道の端で済ませています。ところがモモさん、困ったことに1日に一度は車を止めます。

 モモさん、小さい時からうんこはお外でするものでした。雨が降ろうが、台風が来ようが朝晩のお散歩を欠かしません。香港の道はびっちり舗装されています。そしてほとんどの道には歩道がついています。舗装された歩道でうんこをしていました。歩く人の迷惑にならないように私とモモさん一列縦隊です。福岡に来て以来、狭い車道でうんこの時、向こうから来た車に止まってもらって用を足します。それまでおしっこは道端の電信柱に引っ掛けていたのに、うんことなると急に舗装された車道の真ん中に行くのです。道の真ん中でなくてはうんこをしません。歩道でも自転車に止まってもらってうんこをします。

 どうして道の真ん中でうんこをするのか、悩む私です。モモさんが背中を丸めて、ウーンウーンしている間、私は運転手さんに頭を下げます。急いで後始末をして、行き過ぎる車に深く頭を下げます。昨日は3回うんこをしましたので、3台の車プラス後続車に頭を下げました。道の真ん中でしかうんこをしないモモさんに心底呆れます。

 ふと昨晩思いつきます。モモさん13年間、舗装された道でしかうんこをしたことがありません。うんこをした後、舗装道路でケリケリをします。土の上でうんこをしたことがないのです。理由は簡単、きっとこれに違いないと思います。舗装道路脇の土の上では催さないのです。

 流石の私もこの車を止めてウーンしている状態を写真に撮ることはできません。一昨日初めて庭でうんこをしたのですが、その時も土のところではなく、タイルの上でした。土に馴染みのないところで育ったモモさんです。そのうちに慣れてくれるだろうと、今日もまた車を止めて、この私は運転手さんに頭を下げます。


モモさんのアーチ

2017年03月06日 | もも

曇り、9度、78%

 この家の庭を整備したのは、家の改築と並行した時期ですから5年ほど前かと思います。庭師の方に設計してもらいました。日当たりのいい、風通しのいい庭にとお願いしました。古い日本家屋に鬱蒼と手入れのされていない木が茂った家でした。たくさんの木を切りました。中には我が家の一番大事な松も含まれています。この松は母が逝くのを見送るように枯れました。木を払った裏庭の設計図には仕切りが描かれています。その仕切りには高さ30センチほどのアーチが描かれ、通り抜けれるようになっています。モモさん専用の出入り口、「モモさんのアーチ」です。

 設計してくださった女性は、私の話から香港でモモさんと生活していること、いつかはそのモモさんを日本のこの家に連れて帰りたいと思っていることを知っての設計でした。出来上がった裏庭の小さなアーチを見ては、モモさんがアーチを通る姿を想像します。無事に日本についてひと月、暖かくなって庭に出るようになったモモさんにアーチを抜けることを教え始めました。庭がどういうものかも知らないモモさん、庭に降りることすら最初は不安そうでした。

 おやつをアーチの下に置いて、急いでぐるりと回ってモモさんを呼びます。ところがモモさん、ぐるりと回る私について仕切りを回ります。「そうじゃないのよ。」という私をよそ目におやつはしっかり平らげます。この練習、数日続きました。やっと通れることをわかったモモさん、呼べばこのアーチをくぐります。 まだまだ、自分から潜ろうとはしませんが、日が当たるお天気の日には自分で庭に降りて日向ぼっこをしています。おしっこを引っ掛ける木も決まりました。「モモさん、この庭はモモさんの庭ですよ。」モモさんがアーチを自然に通る日ももうすぐです。


モモさん、日本の犬になりました。

2017年03月01日 | もも

晴れ、5度、66%

 モモさん、少しずつですが日本の生活に慣れてきました。日本に来てすぐに雪が降りました。香港より10度近くも気温が低い日本です。お歳もあって、寒さは堪えるようです。皆さんからの頂き物の服を嫌がらずに着ています。散歩に出るときは、コートまで着ます。起きてくるのも遅くなりました。無理はさせたくありません。モモさんの好きなようにさせています。

 もうすぐ、日本に来てひと月が経ちます。鑑札はひと月以内にと、検疫所の方に言われました。昨日、モモさんを登録して来ました。ちょんと鑑札もいただきました。

早速、お散歩の時ハーネスにつけました。 モモさん日本の犬になりました。

 モモさん、日本に慣れる前にこの家に慣れてもらわなくてはなりません。今までのマンション生活とは違って、家自体も広くなりました。2階もあります。庭もあります。ところが寒いのでモモさんの生活範囲は居間と寝室、台所だけに限られていました。私の姿が見えないときっと不安になっていたと思います。この2日、昼間はとても暖かくなりました。部屋部屋のドアを全部開け放して、庭への窓も開けたままにしていました。私について家中を回ります。姿が見えないと思っていると、自分で陽の当たるデッキで休んでいます。庭に出てもおしっこすらしなかったのですが、昨日はマーキングにいそしんでいました。よしよし、雨の日もお庭で用が足せれば楽になります。プーがしたいときは玄関に向かいます。まだ一度も家の中でトイレをしないモモさんです。つまり、まだトイレの位置が決まっていません。

 お散歩は三方向にルートが決まり始めました。これまた、モモさんが行くに任せます。小走りに歩くモモさんの背中を見ていて思います。モモさん、もしかしたらズンズン歩けばいつか香港の散歩道に行けると思っているのかもしれません。13年慣れ親しんであの道にはもう戻れないんだよ。私は切ない気持ちになります。暖かくなれば、お散歩の距離も伸びるでしょう。たくさんのお友達にも会えるでしょう。まだまだひと月足らずです。

  鑑札をもらいに行く私を玄関で見送るモモさんです。今日もまた、お家を開放します。きっと何もかにもが不思議なんだろうなあ、モモさん。


カゴに入って、寝てみました。モモ

2017年02月16日 | もも

晴れ、4度、71%

 昨日、初めて1日家にいました。出かけたのはモモさんとの朝夕の散歩だけです。改築後のこの家には電話のコンセントもありません。光電話とインターネットの接続に工事の人がやって来ました。屋根に登ったり、私の変な質問に丁寧に答えてくれるお兄さんでした。奥の寝室にいるモモさん、私の気配があるのでいびきをかいて寝ています。お兄さんが帰った後は、電話機、プリンター、パソコンの設定です。そんなわけで1日家にいました。

 一昨日までのモモさんは、私の様子を目で追って昼間はなかなか寝てくれませんでした。香港では日がな寝ていたモモさんです。置いてきぼりにされるのが嫌なのでしょう。まだよくわからない家ですから無理もありません。2階の部屋で用事をしていても、モモさんは外出したと思っているかもしれません。奥の部屋から聞こえるモモさんのいびきは安心感に満ちていました。

 午後にはすっかり乾いた洗濯物を取り込みました。カゴに入れて居間の床に置いていると、あれ、モモさん起きてきてカゴに入っています。 「モモさんそのカゴ小さすぎますよ。それに、お洗濯ものですよ。」足で洗濯物を踏みつけて座るつもりです。あくびなんかしながら、 座る場所を作ってカゴの中を回ります。 「ほら尻尾が出てますよ。」この辺で諦めて出てくるかと思えば、まだ小さなカゴの中を回っています。ついには360度回ってやっと体が落ち着くスペースを作ったようです。 「どうですか、うまいでしょう。」とでも言ってるのでしょう。次の瞬間には、 寝てしまいました。このまま1時間半、「お散歩に行きますよ。」の声で目が醒めるまで寝続けたモモさんです。

 小さい頃は箱やカゴに入ったことはありません。ひと月前に香港で引越しの荷造りをしている時に小さな箱に入って見せてくれたのが、初めてです。私が見えるところで小さなカゴや箱に入ると安心するのだと思います。

 このひと月、モモさんには精神的な緊張を強いてきました。「大変だったね。大丈夫だよ、どんな時でも側にいるからね。」


モモさんの初雪

2017年02月11日 | もも

曇り、2度、61%

 モモさん、日本に来て1週間目にして初雪を見ました。香港より10度近くも気温が低い日本です。それでも、朝晩のお散歩には喜んで出かけました。ところが昨日の朝は「お散歩。」と声をかけてもお昼間のマットの上から動きません。行きたくないならそれはそれでと思います。日が昇る頃、外を見ると雪が降っていました。

 軽いほんわりした雪です。すぐに止んで溶けてしまいました。一日中、雪は時折舞い降りてきました。お昼ご飯の後にお庭に出たモモさん、あれ、雪が降ってきましたよ。 舞って来る雪をどう思っているのでしょうね。お口の周りの雪をペロリ。モモさんの初雪体験です。我が家の先代犬、私が小さい頃からの犬たちが眠るこの庭でモモさんは雪に迎えられました。私はモモを見ながらこの家に帰って来たことの意味を考えます。

 おやつには朝から焼いておいた抹茶のシフォンケーキをモモさんと食べました。 香港から荷物を出して3週間、お茶の道具も全部荷物の中です。お茶が飲みたいと頻りに思いました。そんな訳で抹茶のシフォンケーキです。

 今朝も雪の予報です。さて、モモさんお散歩をどうするのかな。気温の差も気になります。無理をさせずに寒い日を過ごすつもりです。少しづつ日本の犬なって行くモモさんです。


香港国際空港でのモモさん

2017年02月07日 | もも

曇り、7度、54%

 モモさんが香港を発ったのは4日前のことです。それなのにとっても昔のことのように思えます。ややこしい書類検査、狂犬病の注射から半年の拘留期間を過ぎたのは2月2日でした。やっと日本に入ることができます。欧米から日本に飛ぶのに比べれば飛行時間は短いものの、13歳という年齢には危惧がありました。病気があるわけではありません。短頭種ゆえの危惧です。

 クレート、キャリーバックでの移動の練習もしました。たくさん飲みたいお水もノズルの細い給水器で飲む練習をしました。モモさん、香港最後のお散歩はいつもの13年馴染んだコースでした。ピックアップに来てくれた車で主人の膝に抱かれて空港に向かいました。

 香港空港ではチェックインカウンターより外側は犬を連れて歩くことができるそうです。最低でもふた月に1度来るこの空港、犬が歩いているのなんて見たことがありません。クレートに入っている犬すら見たことがありません。チェックインを終えたモモさんを最後のトイレに外に連れ出しました。まだ搭乗までに1時間時間があります。スターバックスで主人と私も一息。 犬連れです、周りの人にいぶかし目で見られました。

 数年前、パグの繋がりで知った方がオランダからパグを連れて日本に帰国なさいました。彼女には今回モモの帰国に当たってたくさんのアドバイスをもらいました。パグが乗れるエアラインは日本航空です。日本航空の自社の機体が飛んでいる便しか乗れないので、成田行きを選びました。到着後一泊を念頭に置いていました。羽田付近にはペット可のホテルがありません。致し方ない成田便です。知人のオランダのパグさん、搭乗の時にカートに乗って機体に運ばれる様子を彼女は見ることができたのだそうです。私もついさっき、カウンターで別れたモモさんの様子を見たい一心で搭乗ゲートに急ぎました。

 機体近くの窓辺にドンと座り、次々に運ばれてくる荷物のカートをガラス越しに見つめます。いつまでたってもモモさんのクレートはやって来ません。 ほとんど手荷物のカートがいなくなった状態です。このすぐ後に、飛行場の係りの人が左から2番目のカートを覗き込むような仕草をしました。よく見るとこのカートの左隅には大きめな箱のような影が見えます。きっとこれがモモさんだと確信します。私のファイナルコールがかかった時、 たった一つ取り残されたカートです。このカートに手を合わせ、私は搭乗しました。モモさん生まれ故郷の香港を飛び立つ前の最後の写真です。

 生きた動物は、手荷物とは一緒のところには入れられません。バルクルームという空調の効いた部屋です。空調は効いていますが、上空の外気温に左右されて、客室よりは低温になるそうです。日本航空の787機種のバルクルームの位置の確認もしました。厚かましい私は、チェックインの時にバルクルームの上の座席にして欲しいと言うほどです。このバルクルームの真っ暗闇の中でモモさん5時間半どんな思いでいたのでしょう。「何があってもモモさんの側にいるからね。」最後に心に思った言葉です。

 たくさんの友人、知人に助けられました。香港サイド、日本サイドの動物の輸送の方にも、日本航空の方にも、この無知な私はたくさん質問をして助けていただきました。側で寝息を立てているモモさんを見ながら、心から感謝致します。ありがとうございました。


モモさん、初めてのお庭です。

2017年02月06日 | もも

曇り、8度、53%

 モモさん、新しい家での朝は雨となりました。夜中から降り始めた雨が上がった早朝、さあ、早速お散歩です。

 「お散歩行くよ。」の言葉に嬉しく反応します。ところが、玄関を出るともう道路です。少しキョトンとします。今までは家を出ればまずエレベーターに乗って、お外に出ます。勝手が違います。左右を見て、はて、どっちに行こうかな。歩き出すといつもの調子です。マーキングをクンクン。次の電信柱もクンクン。およその家の角にもおしっこ。調子が出てどんどん歩きます。寒いかなと思いベストを着せました。緩やかな坂もありますが、いたって平坦な道ばかり、気温が低いのにもなんのその。新しいお友達に会うことはできませんでした。とりあえず、家の周辺を覚えてもらいます。

 私一人で歩くときは感じなかったのですが、自転車が歩道を通るのには閉口しました。香港では、自転車自体が少なく乗っている人も車道を通ります。連れて歩く私が注意しなくてはなりません。足元を歩く犬に自転車に乗っている人は目がいかないように感じました。

 家に帰り、雨戸を開けていると寄ってきます。カーテン越しに庭を見ています。お庭だって初めてです。この庭には、我が家の先代犬のテツ、そして私が小さい頃からの犬たちが眠っています。みんなにご挨拶に庭に下ろしました。雑草はなく落ち葉ばかりの冬の庭です。雨に濡れた落ち葉を踏んで、庭を一回り。 最後には一番大きな木の根っこにマーキング。これで、我が家の先住犬にご挨拶がすみました。

 モモさんにとってはお散歩は大事な日課です。新しいお友達もできると思います。上り下りの少ない道は、13歳のモモさんにとって負担が少ないはずです。長い道のりをかけてやっと辿り着いたモモさんの終の住処での生活始まりました。

 


モモさん、新幹線に乗る。

2017年02月05日 | もも

雨、15度、53%

 モモさん、成田に無事に着いたちょうど1日後、最終目的地博多にたどり着きました。成田からの輸送手段を飛行機も考えましたが、私が側に付いていたい一心で新幹線を選びました。電車での輸送には動物の姿を見せないことが必須条件です。動物が嫌いな方もいます。アレルギーをお持ちの方もいます。そんなわけで始めたキャリーバックの練習でした。新幹線に乗る時間5時間5分、香港からの飛行時間とほぼ同じです。キャリーバックはクレートに比べれば随分小さなサイズです。この中で5時間モモさんが耐えてくれるか、いえ、5時間ものあいだキャリーバックに入れることに私は胸が痛い思いでした。

 成田には息子が迎えに来てくれました。早朝、東京駅まで向かいます。車の中では私の膝の上でのんびりとしたモモさん、東京駅の外でトイレを済ませ用意万端。そして何と言っても、この東京駅からは息子のお嫁さんと2歳の孫娘が加わりました。いよいよ、珍道中の始まりです。孫娘とモモさんの対面はほぼ一年ぶりです。

 列車後部のデッキに一番近い席4つを確保していました。孫娘だって狭いシートで5時間は退屈です。モモさんのキャリーバックは私の足元に置きました。ネット状になった前面と上面からずっと私の動きを見ています。香港の飛行場の時のように置いていかれることを心配しています。名古屋を過ぎる頃までは一つも鳴き声をあげません。お昼ご飯を取った後からモモさん様子がおかしくなりました。きっとトイレです。犬用の紙パンツも用意していましたが、使ったことのないものはかえって緊張させると思い、普通の状態です。キャリーバックはモモさんがUターンできるほどのスペースがあります。中でトイレをしたらすぐに始末できる準備も整えていました。「モモさん、そこでトイレをしてもいいのよ。」と声をかけます。

 我慢をするモモさん、大きな目で私を見上げて、幾度か小さな声をあげました。様子を見ているといよいよ我慢できなくなったようです。とっさにキャリーバックに入れた私の手のひらにトイレを済ませました。長い飛行機の旅、初めてのホテルでの夜、モモさんには極度の緊張を強いてしまいました。トイレを済ませると、モモさん、また落ち着いてキャリーバックで横になりました。「ごめんね。」抱いてやりたくてもキャリーバックから出すことができません。ネット越しに目を見て話します。「あともう少しで、博多だから。博多に着いたら、キャリバックも、クレートももう入らなくていいよ。」

 幾度も横を通る車掌さんが、声をかけてくださいました。「おとなしい犬ですね、苦情が出た犬は別室で預かることになっています。」との話でした。暑いのでキャリーバックごとデッキで涼ませます。確かに犬の嫌いな方も大勢います。かと思えば、ネット越しにモモさんに声をかけてくれる方も大勢でした。香港から飛行機、東京から新幹線。香港の家を出てかれこれ1日半、昨夕、モモさんのこれからずっとの家に到着しました。

 この家を周知の孫娘と一緒に家中を物珍しく駆け回ります。昨晩はこれからずっとのベットで二人で休みました。「モモさん、この家はどこもかしこもモモさんの場所ですよ。お疲れ様。」 今朝のモモさんです。

 

 


モモさん、日本の土を踏みました。

2017年02月04日 | もも

晴れ、4度    千葉

 モモさん、昨日午後、無事に成田に着きました。5時間の飛行です。日本の土を初めて踏みました。こんなに遠くに連れてこられたことなどご存知なく、元気にクレートから出てきました。

  香港の空港でモモさんと別れた時の様子です。見送りに来た主人も一緒に飛ぶ私も、心の何処かにもしかしたらこれで最後かもしれないと感じていたと思います。不安げに私たちを見つめます。1、2度、金網を前足で掻きました。でも、声をあげません。「モモ、頑張るのよ。」

 飛行機に積み込まれる様子は見ることができませんでした。ただ、モモが入っているカートだけは、わかっていました。その時のことは、いつか書くつもりです。

 成田では、荷物を受け取るコンベアーの横のドアから一番に出てきたのはモモさんのクレートでした。係りの人と話す私の声を聞きつけて、初めてなき声をあげました。「モモさん、ここにいるよ。」目と目が合います。検疫所でクレートのドアを開けてもらい抱きしめました。13歳という年齢、短頭種、初めての飛行機、よくぞクリアしてくれたと思います。

  空港の外に出ました。果たして、空気の匂いが変わったことを感じているのかしら?初めてきたところでいつもするように、興味津々でグイグイと辺りを散歩しました。「モモさん、足の下は日本の土ですよ。」

 昨晩は、空港近くのホテルに泊まりました。ホテルに着くまでの車では、この私の腕の中で寝息を立てました。安心したのでしょう。モモさんの重みと体の暖かさが私の心の緊張感もほぐしてくれました。

 ホテルの部屋には大きなゲージが用意されています。息子のお嫁さんが用意してくれたお肉の湯がいたものをたくさんたくさん食べました。おしっこシートは使ったことがないので、 このようにおしっこシートの間違った使い方をします。ゲージも使ったことがありません。いつものようにベットで一緒に休みます。今、まだ私の横でスヤスヤと寝ているモモさんです。モモさん、最終目的地の福岡まで今日は新幹線で移動します。「モモさん、今日はずっと私と一緒だよ、安心してね。」

 昨日はたくさんのメッセージをいただきました。まだ、全部にはお返事できないでいます。たくさんの方に助けられここまできました。心から感謝いたします。

 13歳にして初めて日本に来たモモさん、そして,30年ぶりに日本で生活を始める私、どんな生活が始まりますやら。これからもよろしくお願いいたします。


モモさんの旧正月

2017年02月01日 | もも

曇り、16度、88%

 今年の旧正月の4連休のお休みもやっと終わりました。例年、仕事で出かける主人がずっと家にいました。モモさんと私が帰国する日は間も無くです。家族でこの家で過ごすわずかな時間です。

 モモさん、飛行機に乗るためにクリアしなくてはならないことが山積みでした。ゲージなど使ったことがありません。乗り物にも滅多に乗りません。お水はいつもお椀でピチャピチャでした。国際線の飛行機に乗せるためには、国際基準のクレートが必要です。クレートを求めたのは3月、意外に早くクレートに入るようになりました。ところがクレートに入れての移動となると不安な表情を見せます。生憎小さな私の車には助手席にクレートを乗せる余裕がないのです。いくどか香港島の山頂(ピーク)に連れて行きました。初めは座ることすらしません。それでも回を重ねると座ります。ピークまでの道は山道でクネクネです。クネクネにも坂の上り下りにも慣れてもらいます。

 この4連休、初めからモモさんには予定がいっぱいでした。時間を伸ばしながら、クレートに入っての移動を重ねました。旧正月元旦、いつものピークです。クレートと車移動の先にはご褒美が待っていることが必要です。モモさん、ピークのお店でのご飯が大好き、 この日はハムサンドがご褒美でした。

 2日目、少し距離を伸ばします。香港島南のリパレスベイまで向かいます。急なトンネルの暗さ、山沿いの細いこれまたクネクネした道を通ります。ここの「天后廟」には旧正月のお参りに来ます。「天后」は海の神様、船出の神様です。モモと私の旅の安全もお願いします。香港はビーチに犬を入れることはできません。主人や私に抱かれて、モモさんの故郷の南シナ海を眺めます。

 3日目は、モモさん休息日。2日続けての移動、一日中主人がいるので嬉しくて興奮気味です。

 4日目は、グッと距離も伸ばして空港に向かいました。この道は上がり下りもない、車専用の道路です。クレートの中のモモさん落ち着いています。空港を選んだのは、飛行機の爆音にも慣れてもらうためでした。我が家の掃除機の爆音が耳元でしても起きないモモさんです。そうは言っても飛行機の振動と音にどう反応するか、 心配をよそに全く無関心です。帰りに捕まえたタクシーが最近導入された小さなバン型のタクシーでした。今までは後部座席で主人と並んでクレートを置いていましたが、このバンの荷台にモモさんのクレートを入れてもらいました。モモさん全く一人で荷台に乗せられました。家まで40分、荷台のモモさん、うんともすんとも言いません。クレートの網をガリガリする音も聞こえません。荷台から降ろされたモモさん、落ち着いていました。

 13歳というお歳、鼻ペシャモモさんよくここまで頑張ってくれています。まだ、ボトルからのお水を飲むのは苦手ですが、ボトルから水が飲めるとは知っています。5時間の飛行、私の手元を離れて7、8時間はクレートで一人です。あと2日、今日も小さなクレートでの移動が待っています。モモさん、日本はもう直ぐですよ。