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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

南ヨーロッパの陶器

2022年12月02日 | 身の回りのもの

曇、6度、58%

 数日前、クリスマスの「パネトーネ」を焼きました。焼成前の発酵に時間がかかります。そこで、食器棚の掃除を始めました。毎日使う食器棚ですが掃除をあまりしません。こうした時にひびや欠けのチェックもします。

 ガラス扉の一番上、地味な私の食器棚の中で明るく見えるの場所があります。形も様々色が明るい陶器が数個並んでいます。食器として使うことはほとんどありません。飾り物です。 「イタリアのオイル差し」アルミのノズルが緩やかに曲がっていてオイルが程よく流れてくる仕組みです。ところがうまく流れ出ないので一度食卓で使ったきり今の場所にいます。結局「オイル差し」は イタリアのものですがどっぷりした形のこちらを使っています。毎日使うので流しの下に置いています。その横には「スペインの土鈴」 振ると中の小さな土玉がいい音を出します。土と土が作る音は優しい音です。「土鈴」を鳴らす必要もないので今の場所にいます。その横に「ポルトガルのエッグスタンド」が2つ、 これはたまにゆで卵を乗せてテーブルで使います。

 どれも使わないのに手放せません。陶器の土の持つ柔らかさ、暖かさ、色付けの明るさは色の少ない私の食器棚に南ヨーロッパの明るさを添えてくれています。

 色鮮やかな「南ヨーロッパ」の陶器は地元のお土産物屋に並んでいるようなお値段の安いものです。旅の記念にと旅行客が買い求める品、買い求めた人たちの食器棚にも我が家のように飾られているのかなと思い浮かべます。

 「ポルトガルのエッグスタンド」に欠けがあります。まあ、滅多に使わないので修理しません。寒くなると食器棚のこの一角、なぜかホッとさせてくれます。


サイズ140

2022年11月30日 | 身の回りのもの

曇、14度、62%

 普段に着る長袖のTシャツを探していました。普段着ですから機能的なものでいいのです。小柄ですから婦人服のサイズはXSかSです。最近の服はゆったりしているので、Sサイズでは袖丈も着丈も長いと感じます。XSのサイズは店頭に並んでいるところがほとんどありません。そんな時、子供服売り場を覗きます。

 長袖のTシャツの一番の問題点は、袖丈です。洗い物が多いこれからの季節、袖がダラダラするのはいただけません。長いと思うとすぐに切り短くします。着丈も長すぎると短く直します。あと一つが首回り、女性もののTシャツは時にゆるく鎖骨が見えるほど開いているものがあります。下着なら上のものに響かないように開いていてもいいのですが、Tシャツとして着るときはクールネックの締まったものが好きです。こんな条件を満たしてくれるのが、子供服。

 150までが子供服のサイズです。子供服もゆったりしたデザインが増えています。以前だったらサイズ150でちょうど良かったのですが、試着できないTシャツを鏡の前で当ててみると、着丈も袖丈も長いように感じます。サイズダウンして140を当ててみました。着丈が私の欲しい長さです。頭は小さいので襟ぐりは心配なし、少し不安でしたがサイズ140を買いました。

 家に帰り早速着ました。ぴったり!私のような方は少なくないと思います。時折、子供服売り場で自分位当てている女性を見かけると、仲間だわと思います。サイズ140のTシャツを着て気持ちよく年末の仕事に励みます。


サーカス

2022年11月25日 | 身の回りのもの

晴、12度、82%

 初めて「サーカス」を見たのはボリショイサーカスでした。ロシアからやって来るサーカス団、今も時々広告を目にします。「火の輪くぐり」「空中ブランコ」「動物たちの珍芸」「ピエロ」どれもが眩く、数年通ったと思います。昭和30年代のことです。「サーカス」と聞くと心が踊ります。息子が小さい時に「木下大サーカス」に行きました。小さい時に見たボリショイサーカスほどの興奮がありませんでした。テンポが遅く動物たちも元気がありませんでした。花がないサーカスでした。以来サーカスにはご無沙汰しています。

 心に残る「ボリショイサーカス」の華やかさ、楽しさが私をサーカス好きにしました。巡業のサーカスが色鮮やかなテントを張る、町の人たちが心待ちにしている「サーカス」そんな洋画をたくさん見てきたからかもしれません。気付くと「サーカス」の絵の描かれたマグカップが2つ手元にありました。

 明るい絵付けのマグカップ、 サーカスに「ピエロ」は欠かせません。地味な絵付けのマグカップ、 犬の調教中です。この犬が以前飼っていた「ケン」に似ています。 私はこの地味なマグカップの方が好きです。どちらも古いもので今は作られていないそうです。お皿もありました。明るい絵付けの方はテント小屋を模した皿カバーまでありました。

 ちょうどコロナの騒ぎが始まった頃、2年以上前、福岡に「木下大サーカス」が来ていました。テントを張ったのはお城跡、興行が停止になっってもテントは予定の期間中そこにありました。早朝、城跡横の大濠公園を走っていると大きな動物たちの咆哮が聞こえました。物悲しかった。

 「サーカス」は明るく、夢のあるものです。今度「サーカス」公演が来たら、必ず行こうと思います。それまで2つのマグカップで「サーカス」を夢見ます。


2022年11月22日 | 身の回りのもの

晴、12度、86%

 「漆」と言うと漆器を思い浮かべます。漆器に塗られている「漆」を日常的に使っています。器が欠けたり割れると「金継ぎ」をします。「欠け」に詰め物をして「漆」で固めて金粉をかけます。その「金色」が器に表情を加えて割れる前よりもいいと思うのは日本人独特な感情のようです。その「金継ぎ」のために「漆」を持っています。

 私は「金継ぎ」が苦手です。継いではいるのですが「金」がハゲることがあります。考えてみれば割ったり欠けたりするから「金継ぎ」をするので、割らなければいい、欠けさせなければいいと思うのですが、アッと手が滑ったり、そそっかしい性格なので「割れ」「欠け」とは縁が切れずにいます。

 生地の柔らかな「土物」はちょっとした「欠け」をこしらえます。脆いのです。「欠け」をそのままにしていると「水」が染みます。黒ずんで雲のように広がります。それをまた「シミ」と呼んで愛でるのは日本人です。土色がチラチラ目につく「欠け」の補修に「漆」を使っています。赤黒く染まりますが、傷口を塞ぎ大きな「欠け」の時は接着剤の役目もしてくれます。「漆」は湿度の高い中で乾燥させます。 「欠け」に漆を塗り乾燥中。

 日本ばかりではなく中国やタイにも「漆器」があります。でも、日本の「漆器」を見慣れた目にはよその国の「漆器」が拙く見えるのは、日本の「漆」の上質さだそうです。「粘着力」「艶」の違いだと聞きました。

 このところ「漆」の使用頻度が多くなりました。「いけない、手元が危うくなっている。」と年齢のせいにしています。「漆」はかぶれを起こす場合があります。肌の弱い方には不向きな「接着剤」です。透明な「アロンアルファー」は手頃だし、とは思うのですがつい「漆」に手が伸びています。


赤い馬

2022年11月20日 | 身の回りのもの

晴、13度、85%

 洗面所の整理ダンスの上に小さな木製の「赤い馬」が置いてあります。仕掛け人形とでもいうのでしょうか?馬の脚の裏を押し上げると足の関節がクショッと折れてしゃがんだように見えます。出目金で尻尾はモール、耳は革でできています。20年以上前友人からもらった「赤い馬」です。

 この洗面所は寝室に隣接、奥にはお風呂と家の者が使うトイレがあります。滅多によその方が入らないスペースですが、冬場のお客様には玄関脇のトイレではなく、たまに「こちらのトイレもどうぞ」と言うことがあります。トイレから出てきた人が決まって言うことの一つ、「赤い馬が後ろを向いていたから直して置いたよ。」そうなんです「赤い馬」は  後ろを向いていつもお尻を見せています。言葉にしない方も、正面に向きを変えてくれていることがあります。赤いからか目につくのでしょう。お客様が帰った後、私はまた後ろ向きに置き直します。

 モモが5年前に亡くなって、この家に至る所にモモの写真を置きました。モモの写真がないのはトイレとお風呂場だけです。もちろん洗面所にもあります。整理ダンスの上の中央に置かれた額、香港島のピーク周りを散歩している時のモモ8歳の写真です。そしてこの「赤い馬」はこの写真の前に置いてあります。お尻を正面位向け、出目金の面白い顔はモモに向いています。 頻繁に用事のない整理ダンスの上です。「赤い馬」がモモに話しかけてくれるようにと、後ろ向き、モモが寂しくありませんように。これが「赤い馬」のお仕事です。


キッチンのはかり

2022年11月17日 | 身の回りのもの

晴、12度、72%

 台所に立つと、一日幾度か「はかり」を出します。大雑把なくせに物の重さを量ります。朝一番はパンの粉や酵母を量ります。1グラム以下の単位まで量ります。毎日のことですが、気温や湿度で微妙に重さを変えるためです。即座に重さが出るキッチンスケールは大事な道具です。 大方の重さを知りたいときに使うのは、小さなカップがのった「はかり」を使います。 この古いタイプの「はかり」が一番出番が多い我が家の「はかり」です。

 扉のない調理台の下の棚に入っていて、手を伸ばせばすぐに出せます。250グラムまで計れますが、小さなメモリは5グラム単位です。もう30年、使っています。

 毎日使うもの、気にも留めなかったのですがよく見るとなんとも綺麗な形の「はかり」です。カップの形は愛嬌があります。 角張っていず、まろやかなカーブのボディーです。スイスの「SYRO」という会社のものでどこかのグットデザイン賞を取ったものだそうです。香港の輸入キッチン用具を扱う店でポツンと飾られていました。たった一つしかないとお店の方は言います。結構いい値段でした。思い切って買ったことを思い出します。

 どこかで買えるかと昨日ネットを検索すると、製造停止になっています。手に馴染む形、小ぶりな大きさ、優しいスタイル、あの時、思い切って「えいっ!」と買ってよかったと手に取りました。電池もいりません。私の両手にすっぽり収まる「はかり」です。これからも毎日働いてくれます。


白いソックス

2022年11月09日 | 身の回りのもの

晴、12度、76%

 「白いソックス」を高校を卒業以来履かなくなりました。なぜかな?子供じみて見えると思ったのかもしれません。「白いソックス」は手洗いが必要なので面倒だと思ったのかもしれません。半世紀、黒っぽいソックスで通して来ました。夏はソックスを履きません。履くのは秋から春先までです。

 先日、急に「白いソックス」を履きたいと思いました。黒い靴に「白いソックス」、学生の定番のように履いてみたいと思いました。寒さにかかるこの時期、探したのは暖かさのあるウールのソックスでした。もっと寒くなるとタイツを履きます。ウールのソックスを履くのは短い間です。足を入れるとぬくもりが広がります。くるぶしまでの短いソックスは防寒にもなりません。アンクルまで包み込む長さが好きです。鏡にソックス姿を映します。

  この数日履いていたウールのソックスです。編み込まれたこのソックスも暖かですが、鏡に映る「白いソックス」は足元が明るく、暖かく見えました。スカートの裾から数センチ素足が覗きます。「アンバランスかな?」散歩に黒い靴を選びました。足元を見つめます。セーラー服に黒の革靴の学生時分の気分になりました。

 

 「白」と言ってもやや黄味がかった「オフホワイト」です。学生時代の「真っ白」とは違います。私が欲しかったのはこの色だと気付きます。優しい「白いソックス」で足取りが軽くなりました。

 


食器棚

2022年10月25日 | 身の回りのもの

雨、14度、78%

 私が生まれる前からこの家にあった食器棚、中にはガラスのグラスが入っていました。下の扉の中には漆器などが箱に入って収められていました。滅多に使わない物を仕舞ってあった食器棚です。物心ついた時から家の中の物で一番好きだったこの食器棚、私が使い始めて5年が経ちました。

 掃除はしない、物が壊れてもそのままだった母がこの家で過ごしていた頃には、左の扉のガラスはなく、中のグラスの壊れたまま入っていました。掃除をしないので埃が積もっていました。上下の扉を開けるのも一苦労、蝶番も錆びていました。ガラスを入れて、下の扉の中に棚を作り、拭いて拭いて、蝶番に潤滑油を指して手入れをしました。拭いても拭いても雑巾が黒くなります。潤滑油を指してもギーギーと扉は音を立てました。

 私は普段使いの食器を入れています。毎日上下の扉を開け閉めします。数日前ハッと気付きました。音がなくスムーズに扉が開きます。そういえば最近雑巾も汚れなくなりました。気付くと嬉しくて幾度も扉を開け閉めしました。滑らかに扉が開きます。手入れをした甲斐がありました。

 隣には私が結婚以来使っている食器棚があります。 40数年、箸の出し入れ、茶器の出し入れ触れない日はありません。引き出しのノブは色が薄くなりました。台所にいればこの2つの食器棚が目に入ります。毎日目にしているのに、改めてゆっくりと眺めました。

 古い食器棚はどのくらいこの家にいるのでしょう?扉を開けながら思います。「やっと私のものになったわね。」

 


MUNIのノッティング

2022年10月21日 | 身の回りのもの

晴、15度、68%

 先日、椅子の話をしました。家の椅子には小さな座布団、「ノッティング」がのっています。写真を見た方から「座布団ですか?」「キャッベですか?」と尋ねられました。キャッベはイランの絨毯、織物です。椅子のサイズに合わせて正方形の敷物を「ノッティング」と言います。残った毛糸をよって紡いだことからこう呼ばれているのだそうです。

 我が家のノッティングは「MUNI」という日本のお店のものです。中国の「段通」を復元しています。中国で作られています。「段通」はウールの目の詰まった絨毯です。各国の絨毯はそれぞれ特徴があります。毛足が長いもの、発色のいいもの、模様はお国柄を反映します。

 家の椅子は座面が裸木です。そこで一年中ノッティングを置いています。絨毛は夏は暑くなく、冬は暖かです。家の「ノッティング」は柄が4種類、数えたら全部で12枚ありました。中国らしい文様、 このブルーは「MUNI」の代表的な色です。 ブルーだけのもの、 使い始て5年、椅子にも人の体にも馴染んで来ています。 白地のものは花柄、ブルーと白でスッキリとしています。 一つだけ赤い色が入った十字の模様、 この「ノッティング」が私のお気に入りです。

 ウールなので夏は暑いのではと心配しましたが、全く暑さはありません。「段通」の流れを組んでいますから、毛足は長くなくとも緻密な織物です。今からの季節、それぞれの椅子には膝掛けが置かれます。古い日本家屋です。寒さをしのぐために工夫が必要です。膝掛けはショールだったり、小ぶりの毛布だったり色も鮮やかなものを使います。部屋の様子も冬仕様に変わります。

 


プラダのブローチ マルニのブローチ

2022年10月20日 | 身の回りのもの

晴、15度、72%

 秋も深まってくると毎年のことですが「ブローチ」を出して来ます。普段ほとんどアクセサリー、貴金属は身につけなくなりました。面倒、邪魔くさい、恥ずかしい理由からです。ところが「ブローチ」だけは別、邪魔になりません。胸に付けておくだけですから、肌に触れることもありません。柄物の服を持たないので、服にアクセントをつけてくれます。持ってる「ブローチ」は古いものばかりです。「プラダ」と「マルニ」が大半を占めています。「マルニ」などは初期の作りの粗末なものもあります。

  「プラダ」のビーズやスパンコールのブローチは軽く、切りっぱなしの生地やフェルトの生地、 スパンコールが光に反射するのも好きです。 スーツについていた大きな「ブローチ」です。写真写りが悪いのですが、真っ黒です。スーツにはつけずにコートのつけて使います。2番目の写真の上の小さなブローチは金属の板にクロッシェが被っています。20年以上前の「プラダ」は遊び心がいっぱいのブランドでした。見出し写真のラフィアでできた小さな帽子型のブローチは横から見るとタルトのようです。

 「マルニ」もデザイナーが変わる前の初期のものばかり、 大きなプラスチィックのブローチ2個組です。バラバラにつけてもいいのですが2個一緒に厚手のコートにつけます。 ごく初期の刺繍が施されたポッコリ膨らんだブローチです。この頃のものは留め具が粗末です。 これは小さな3つ組み、セーターの3つ一緒につけます。立体模様のようになります。組み合わせてつけることを教えてくれたのは「マルニ」です。 羽がユニークな一品、革と編んだような玉がついた手の込んだブローチです。

 つけるコート、ジャケット、セーター、組み合わせは毎年変わりません。それでもこの季節、箱から出して来て楽しんでいます。寒さがくるのが楽しみな「ブローチ」です。