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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

お醤油差しと薬味入れ

2023年08月28日 | 身の回りのもの

晴れ、27度、88%

 薄く焼かれた色絵の小さな「お醤油さし」と染め付けの「薬味入れ」はお客時のテーブル用に普段は引き出しにしまってあります。そそっかしく扱うとすぐに持ち手が壊れそうな品です。 小さくて胴幅が5センチほど「土筆」などの春の草が描かれています。 お客様が帰るとすぐにお醤油を出しますので、蓋をとっても匂いがありません。 

  染め付けで千鳥と波が描かれた「薬味入れ」はいつもは山椒を入れていましたが、最近は「藻塩」を入れて食卓に出します。 蓋裏にも波模様がが見られます。3センチほどの小さな「薬味入れ」です。

 20年以上前に買い求めたのに滅多に使わないので、共に真新しく見えます。「お醤油差し」はこれ以外にもいくつか丈夫そうなものを持っています。食卓でお醤油を使うのは専らお刺身の時だけのようです。せっかくの品、もっと使おうと小盆に乗せて出したままにしています。

 観賞用ではありません。使ってこその器です。日々使うことで壊れてもいいと諦めがつかない私です。毎日の食膳にこの「醤油差し」と「薬味入れ」を出すにはまずは私がゆっくりとした動き、落ち着いて丁寧に物を扱うようにならなくてはと思います。「毎日使うぞ。」と只今言い聞かせているところです。


新しい私のPC MacBook Air

2023年08月25日 | 身の回りのもの

曇り、28度、85%

 

 今年に入って、PCのカーソルへのアクセスが遅くなったと感じていました。12年使っています。世界の旅行にもいつも一緒でした。最近ではスマホの機能がよりよくなったので、PCの使用度が減ったように思います。スマホ一つで旅行に出かけるようになりました。いよいよ替え時です。新しいPCは軽いものを求めることにしました。Appleの実店舗で実際に持ち比べてみると軽さや画像の写りの良さに感動しました。「でも私がの使っているものとは違うな?」何が違うのか気付いたのは、注文をかける前でした。違いはキーボードでした。私の古いPCはアップグレードしてもらいシンガポールから香港に入ってきました。キーボードは英語(US)です。 日本の店舗販売の物は日本語キーボードです。使い慣れた英語のキーボードがいいと思いました。メモリーやストレージもカスタマイズして買うつもりでしたので、キーボードも英語を選びました。オンラインショップで買い求め、待つこと一週間、昨日上海から届きました。

 セットアップ、データーの移行に時間がかかるだろうと、昨日は一日家にいるように予定しました。Macは移行アシストがついていて、簡単にデーターを移行出来ます。 ところが2時間経っても移行が終わりません。痺れを切らして手動でデーターを移すことにしました。セットアップ、移行が終えたのは4時過ぎでした。

 こうした機器を立ち上げるときは、データーの消去が心配です。気の張り詰めた作業が終わりました。お疲れ様。

 まだ若干自分仕様に変えたいところがありますが、今新しいMacBook Airでこの記事を書いています。iphon、Apple Watchともすべて連携しています。これは変え難い便利さです。

 12年使ったPCはすでに下取り期間が過ぎているとのことでした。よく働いてくれました。休ませてあげましょう。

  新しい機器は、何かと刺激を貰います。これから何年使うことやら?よろしくね!

 


サロペット

2023年08月11日 | 身の回りのもの

晴、26度、89%

 お昼ご飯に息子が勧める天ぷら屋さんに行きました。お安い店ですが有名だそうです。いつものことですが、行列です。行列は嫌だけど仕方ありません。その時、目の前に並んでいた女性が素敵なサロペットを着ていました。背格好が私と似ています。20代の方だと思います。「サロペットを着てみたい!」と思いました。

 サロペットというと昔は作業着、アメリカ映画の牧場を思い出します。最近のサロペットはもっと軽やかでおしゃれです。素材もジーンズではなく透けるもの、ウールのものと様々です。早速探しました。サイズの小さなものはなかなか見つかりません。若い人向けのお安い店でやっと見つけたものは黒のジーンズの素材でした。ダッポリしたスタイルではなく、程よく体に沿っています。すぐに着てみました。

 夏はジーンズは暑くて私は着られません。でもサロペットはウェストに隙間がありますから然程暑さを感じません。出先から帰って来た孫娘一家を迎えに出た私を見て「あっ!似合うじゃない。」「かか、かわいいよ。」と褒めてくれます。嬉しくてウキウキです。夏の私の日常着は膝上の短パン、バミューダー、上はタンクトップです。いつもと違う普段着、しかも若い人向けの服装、心が弾みます。

 ジーンズ素材ですから一年中着ることができそうです。冬にはセーターを合わせよう、もっと寒くなったら手編みのジャケットを上に着よう、たった一枚のサロペットに思いは膨らみます。60歳過ぎて初のサロペットです。


庭帽子

2023年07月19日 | 身の回りのもの

曇、27度、84%

 帰国して庭仕事を始めた時、帽子と長靴、手袋を買いました。帽子はラフィヤで編まれたお安いものです。買ってすぐにリボンを黒に変えました。先日、気付けばそのリボンが黒ではなく灰色に退色しています。しかも帽子のツバは下に垂れ気味です。

 一年中使います。雨の日も被ります。ツバが垂れてリボンは灰色になるのは当然です。そこで、グログランの黒いリボンに替えました。ツバのタレは洗濯バサミで留めてみました。以前のようにツバが上がるかな? 一晩おいて休みました。翌朝、洗濯バサミを取るとツバが上向きになっていました。

 考えたらこの6年、庭にいる時はずっと一緒です。長くつは毎年新しくします。 先日買い換えたばかりです。手袋はすぐに傷むのでストックがあります。

 6年間の私の庭仕事をずっと見て来てくれた「庭帽子」、昨日は持ち上がったツバに新しい黒いリボンで頭に乗っかっていました。まだまだ使えます。ちょっと手を加えただけです。頭に乗せる時、晴れがましく思います。これからもよろしくね。


デッキのテーブル

2023年07月16日 | 身の回りのもの

晴、29度、84%

 庇の広いデッキが居間に続いてあります。真冬真夏を除くとここで朝ごはんや昼ご飯を取ります。ベンチを作りつけてもらっているので4人ほどは座れます。テーブルは古い民芸の折りたためる楕円のテーブルを置いています。猫足でとても綺麗な形です。日晒し、風晒しにするには勿体無いテーブルですが、古いテーブルは傷みもあるので、これからもずっとここで使います。庭の緑を見ながら、ぼーっとする、本を読むこともあります。

このテーブルの上は私と庭を結ぶものがよく乗っています。 種を取る前の植物、何の虫の卵かな? ハスの花の芯など。いつも何かと乱雑な場所です。

 6年前、台風が来るというのにテーブルをたたみもせずにひと晩家を空けました。帰宅したらテーブルの面が割れていました。私が木工ボンドでつなぎました。ボンドの性能が良いいのか、それ以来壊れもせずにデッキで仕事をしてくれています。

 私が小さい頃つけて傷もあります。散々母に叱られた傷です。暑さが日増しに辛くなり始めました。今日明日にはクーラーを入れるでしょう。すると、このテーブルで食事を取る回数が減ります。益々私が庭から持ち込むものが散乱します。長く使い続けたいデッキのテーブルです。


髪が短くなって

2023年07月15日 | 身の回りのもの

曇、29度、84%

 雨がたくさん降りました。気温が一日を通して高いままです。先日切った木がまた背を伸ばしています。庭の芝生もあっという間にフカフカです。自分の手指を見ると爪の伸びが早くなっているのに気付きます。髪の毛もひと月を待たずに切りに行くようになりました。切るたびに短くなっています。

 襟腰のついたシャツが好きでたくさん持っています。襟が首に沿うシャツです。ところがここ数年全く来ていません。髪が腰まであった頃は髪は後ろで束ねていました。首筋が見えてスッキリとシャツが着れました。ところが髪の毛が肩までの頃は首元でシャツと襟が重なり重っ苦しく見えます。それでずっと敬遠していました。夏物に入れ替えた時、襟腰のついたシャツは全部始末するつもりでいました。ハンガーを外して全部畳みました。どのシャツも好きで買ったものばかりです。袋に入れる前にもう一度着てみよう。とひとつひとつ着てみました。

 あれ?小さな頭がシャツの襟元から軽やかに見えます。去年までとは明らかに違います。髪の毛が襟と重ならないからです。どのシャツも昔のようにすっきりと着ることができます。「嬉しい。」ハンガーに掛け直し再び洋服ダンスに仕舞いました。

 その日以来毎日取っ替え引っ替え、袖無しのシャツを着ています。髪が短くなったからです。髪の長さひとつ、好きなシャツを捨てないですみました。


20代の湯のみ 40代の湯のみ 60代の湯のみ

2023年06月26日 | 身の回りのもの

雨、23度、92%

 食器棚を見ていると自分のこの40年間が見えて来ます。小さな小皿一つでも何処でいつ頃買い求めたものか覚えています。時にはその器を見た時の興奮まで蘇ります。女ですから皿小鉢が好きです。家計が大変な時でも遣り繰りして買ったものもあります。服の方が優先という友人もいました。私は皿小鉢だったかもしれません。

 湯のみ一つとっても、その年代の私の嗜好が見て取れます。 20代初めに買った湯のみ、薄もので自分用というより来客用です。5客無傷で揃っています。海を渡る引越しをしたにも関わらず健在です。20代に集めた食器はその後、手放した物が多いのですが、この「蓼」の絵と薄さ軽さで大事な湯のみです。手放した器たちも派手なものは少なかったのですが、地味な「蓼」の湯のみです。

 40代の頃は日本を離れていましたが、帰国すれば帰りの荷物に和食器が入っていました。並行して住んでいた土地では洋食器をセットで揃えていました。一番物欲が大きかった年代です。 この渋い「鉄赤」に惹かれて手に取った湯のみ、小向としても使えますが、冬の湯のみとして使います。あいにく2客しかありません。金銭で描かれた「松葉」を飽かず眺めます。

 60代に入ってすぐに帰国しました。「もう食器はいらないわ。」とうそぶいていましたが、折につけ心の琴線に触れるものを一つ二つと買い求めてしまいます。来客を意識せず主人と二人分、二個求めるようになりました。 たった一つしかなく形も歪なこの器、ここ1年ほど私の湯のみとして使っています。描かれているのは鳥、緑の木。大ぶりなので日本茶ばかりか紅茶も入れてしまいます。手のひらに包み、鳥の様子に微笑みます。

 磁器だけでなく土ものの「粉引」などの湯のみもその日の気分で出して来ます。それぞれの年代で買った「湯のみ」を並べるとこれはまた私の歴史です。色目の違いこそありますが好きなものは変わらないと実感します。今、食器棚にある器たち、どれもが愛おしいと感じます。大事にそして大いに使って残された時間を共にします。


トタンのジョウロ

2023年06月14日 | 身の回りのもの

曇、23度、94%

 7年前の春、この家の庭に咲いた春の花は大きなタンポポが一本。花が咲く木は梅だけでした。「庭を作る」大きな仕事が待ち構えていました。近くのホームセンターで、取り敢えずの庭仕事の道具を買いました。シャベルや長靴、散水ホースと一緒にプラスチックのジョーロも一緒でした。

 草を植え、木を植え、季節は巡ります。伸びた木は切り、種を蒔き、少しずつ庭らしくなりました。苗を植え、木を植え、種を蒔けば水遣りは大事な日課です。その日課を支えてくれたのは、 このブルーのジョーロです。家をぐるりと回る庭、このジョウロを持って水遣りします。ジョウロはいつも庭に出しっ放し、冬の寒さも夏の日差しもお構いなしでした。昨年あたりからプラスチックの劣化でヒビが入ったり欠けが出始めました。ホースではできない細かな作業もジョーロならではの仕事をします。まだ十分に使えますが、ある日突然底が抜けるかもしれません。新しいジョーロを買いました。

 トタンでできたジョーロです。ブリキでなくトタン屋根のトタンです。素っ気ないほどの形が気に入りました。重さもさほど感じません。この6年間で私の腕の力はぐっと下がっています。持ち手の位置による重さの加減がこのトタンのジョーロはうまく加減されています。ジョーロの一番の見せ所は、種蒔きのあと新芽が出てからの水遣りです。青菜の芽が出始めています。柔らかな雨のような水を播きました。「いいジョウロだ。」値段は1800円ほどです。プラスチックとさほど変わりません。いい買い物をしました。

  丸6年、毎日私と一緒だった古いジョーロは捨てるに忍びません。しばらくはこの2つのジョーロを両手に庭を回ります。やっと庭らしくなった我が家の庭です。


この夏のサンダル カンペール

2023年06月06日 | 身の回りのもの

雨、20度、79%

 ソックスやボアのついた重い靴から足が解放される夏が好きです。スリッパも履かずにお家をペタペタ。外に出るときはサンダル。夏が長かった香港時代は一年の半分はサンダルを履いていました。たくさんサンダルを持っていましたが、帰国して6年、どれもいささか見すぼらしくなりました。お散歩用のサンダルを買いました。

  カンペールのトゥインシリーズ。黄色い大きな花が目を引きます。カンペールらしい、遊び心があるサンダルです。履いているときは黄色い花びらが目立ちますが、脱ぐとソウル部分の黒と白の縞模様は黄色の花といいコントラストです。玄関は一軒ほどの引き戸で日は入りますが、何と言っても古い日本家屋です。引き戸を開けてパッと明るい靴が目に入る、そのチグハグがいいと思います。

 カンペールの靴を履き始めて30年以上、デザインの面白さは変わりません。当初は重いラバーソールでしたが、今では軽い靴が主流です。このサンダルは幅があるので、普通の靴よりワンサイズ下を求めました。まだ暑くありませんが、嬉しいので毎日履いています。

 我が家の玄関は和風で小上がりが3段、そして三和土があります。郵便屋さんが来たりして引き戸を開ける時、三和土におります。ちょっと突っかける靴が欲しいと、帰国後すぐに買ったのは、 こちら。外履きではないので草臥れず、冬の間は玄関に出っぱなしになっています。「つっかけ」です。この「つっかけ」は夏は靴棚に仕舞われます。靴の点検をしていると、外出用のいいサンダルも徐々に流行遅れのものばかり、そろそろ靴の新調を考えないとと思います。長い靴は何十年と履いています。ヒールのある靴は改まった時用のみ残しました。年齢とともに求める靴も変化します。

 今日は一日中雨予報、サンダルはお預けです。


オードトワレ「シテールの庭」 エルメス

2023年05月08日 | 身の回りのもの

雨、14度、80%

 日本でも発売されて間もないオードトワレ「シテールの庭」を主人が先月末の帰国でお土産にしてくれました。発売前から「シテールの庭」に興味があった私は大喜びです。

 「シテール」はギリシャの島の名前、調香師「クリスティーヌ・ナジェル」が旅の思い出から香水を作り上げる「庭シリーズ」です。ギリシャの眩いばかりの日の光、枯れ草のそよぎ、オリーブの木、ピスタチオの香りがイメージの原点だとクリップビデオで語っています。私の興味は「ピスタチオ」の香りに釘付けです。どんな香りかしらと思っているところにお土産でした。主人が荷物から出して来た時に「一番新しいの?」と尋ねたほどです。

 パンデミックの3年間、主人は帰国できず香港住まいでした。ですから私のトワレは1本も増えませんでした。手持ちの数本を大事に季節に合わせて使って来ました。「シテールの庭」の封を切ったのは昨晩です。勿体なくて箱のまま眺めていました。 「シテール」の風景でしょうか?青い海、緑のオリーブの木、枯れ草に赤いピスタチオの実です。

 60歳を過ぎてから香りの強いものは頭痛を引き起こします。パウダリーな甘い香りより軽やかなものに惹かれます。以前好きだった香りでも重たく感じ、使わないままのものもあります。「キャーレッシュ」に始まるエルメスの香水は苦手でした。香水自体軽いのが主流になって来ています。エルメスの「庭シリーズ」は「リー氏の庭」についで2本目です。中国の庭の記憶を辿った「リー氏の庭」は私には香港や中国の記憶につながりました。 

 昨晩お風呂上がりに「シテールの庭」を首筋にひと吹き、目を閉じました。香りの移り変わりを知るには数時間かかります。箱の絵のように枯れ草のような香りと青い海を抜けて吹く風を感じながらベットに入りました。「ピスタチオの香りはどこだろう?」と思いつつ眠りに落ちました。

 朝目覚めて、すっと起き上がった時、枕からいつもとは違う香りが立ち上がります。「シテールの庭」をつけて寝たことを思い出しました。数時間後の私の匂いと一つになった「シテールの庭」は深い緑の香りに変わっています。「オリーブの木」の匂いと「ピスタチオ」の香りです。深いけどはかない香りです。毎朝、自然に目覚めます。いい香りと共にベットから起き上がると、いい一日のスタートが切れます。

 今も髪の揺らぎでふと香る「シテールの庭」、私を想像のギリシャへと運んでくれます。「あなた、ありがとう」