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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

HOWL-O-WEEN DOG WALK

2016年10月16日 | 香港

曇り、26度、70%

 今年のハローウィーン、ちょうど日曜日です。きっと我が家の下のSOHOやランカイホンは、おどろおどろしい衣装を着た白人達の馬鹿騒ぎで賑わうことでしょう。

 私が朝走る道で面白いポスターを見つけました。ボウエンロード、この道は片道4キロ、香港島北側の山の中腹を東西に走る道です。4キロのうち車が入るのは西側1キロだけです。残りの3キロは住宅もなく、深く緑に囲まれ、ビクトリアハーバーを下に見下ろし、香港島の中心部の町並みを見晴らすことができます。朝早くから走る人、散歩する人、太極拳をする人人の通りが絶えない道です。リスはもちろんのこと、ヤマアラシ、ハクビシンなどの野生の動物も見ることができます。高い高層ビルを緑の間から見ながら、こうした野生動物に会えるちょいと不思議な気持ちにさせてくれる道です。

 さて件のポスター、ハローウィーンの日曜日にこの道を犬と一緒にブラブラ歩きましょうというお誘いです。往復8キロ走りたい人もどうぞ、ブラブラ歩きは片道4キロ。犬たちとのブラブラ歩き「WAGGY WALK」と書かれています。イギリス系の方が作ったポスターでしょう。この道沿いにはイギリス系のインタースクールもあります。「HOWL-O-WEEN」の香港参加は今年が初めてだそうです。コスチュームのベストには賞品も出るそうです。もちろん参加者全員(犬たちにも)美味しいもの付きです。

 

 WAGGY WALK、香港では涼しくなったこの時期からあちこちで行われます。犬連れでただ歩くだけです。時には、里親を探している犬たちを預かっている団体への募金も兼ねていることもあります。もちろん犬たちを通して飼い主の親睦もありますが、どちらかというと純然に自然の中を犬と飼い主たちが歩くのが目的ののんびりしたものです。

 さて、当日11月1日、犬たちも飼い主もコスチュームを着ての参加です。我が家からこのボーエンロードまで約1キロ、モモさんの参加は難しいようです。10歳ごろまでは時々やってきたボウエンロードですが当日の様子を見て決めましょう。

 このポスター、ハローウィンですからコウモリの絵が描かれています。この絵を描いた方、本当にこのボーエンロードのコウモリが飛ぶのをご存知なのかしら。日が昇る少し前まで小さなコウモリがパタパタと飛ぶ道です。この絵のTシャツも販売されます。

 


中秋節の飾り 香港

2016年09月12日 | 香港

曇り、25度、91%

 今週の木曜日はお月見、中秋節です。日本のお団子を作ってススキの穂影に月見をする風情とは違った中国のお月見です。月を愛でる事には変わりはありません。中国人にとってこの日は春節の次に大事な日かも知れません。お月見の翌日は祭日です。遅くまで月を見てますからゆっくりお休みくださいという祭日です。日本のお団子に代わるものは月餅です。月を見ながら月餅を食べる、そしてこの月餅は日本でいうお中元のような役目もします。月餅をお世話になった方や友人にお配りします。

 中秋節が近付くと、各ビルではその飾り付けも始まります。 お月見に行く子供達が持つ提灯も街のここかしこで売られます。 おめでたい時には赤を好む中国人らしい飾り物です。以前は子供の提灯には赤い小さなろうそくが立てられました。今ではLEDのライトです。提灯も紙で出来ていましたから、お月見の翌朝は道に焼けた提灯が転がっていました。飾り物も香港島で売られているのは今風です。ちょっと田舎に足を伸ばすと、昔ながらの飾り物が売られています。 

 春節同様、年々お祭りの気迫が薄れて来ています。お月見当日は個人商店は午後ともなれば店を締めます。うっかりお野菜なんか買いに行ってもお店は開いていません。中秋節にものんびりした空気が流れていました。それも昔の話です。お飾りの数は減り、提灯片手に歩く子供も少なくなりました。今年のお月様、曇り空にかかるそうです。雲に出たり入ったりの満月も楽しい。「あー、出て来た。」と笑っているようなお月様を眺めます。

  モモさん、お飾りの下で振り向いています。


ふくろ茸

2016年09月08日 | 香港

曇り、25度、97%

 キノコも一年を通して食べられるようになりました。菌をポットに入れて栽培するキノコファクトリー、香港でも同じ状況です。それでも秋の気配がするとキノコに急に目が行きます。「ふくろ茸」というキノコがあります。タイのトムヤンクンスープに入っているキノコです。日本ではなかなか生でお目にかかりません。ほとんどが水煮の缶詰めもの、缶詰独特の匂いにへしゃがった様なお味、頂けません。「ふくろ茸」は世界で「シイタケ」「マッシュルーム」に次ぐ生産高だそうです。中華料理にも良く使われます。

 「ふくろ茸」は面白い形です。袋に入ったキノコだから「ふくろ茸」。 縦に半分に切ると、キノコの子供がすっぽりと袋に納まっています。この子供が成長して袋を突き破って傘を作ります。一番上の部分が割れてキノコが出て来ます。割れ始めると臭くて臭くて食べれるものではありません。一度採った「ふくろ茸」はすぐに傷み始めます。夏場は一日でヌルヌルして来ます。そんなキノコですからお値段はかなり高めです。生の「ふくろ茸」は口に当たる食感だけでなく実においしい茸です。スープに入れると旨味たっぷりのだしも出ます。

 香港では「干焼伊麺」に必ず入っています。広州独特の「伊麺」卵麺を揚げた物です。 この麺とふくろ茸、黄色いニラを合わせただけの「干焼伊麺」はよく会食の最後の麺で出されます。テーブルサービスをする人がそれぞれのお皿に人数分取り分ける様子を見ながら、あの「干焼伊麺」を全部食べたいなあと思います。そこで、時折お昼に一人分、山盛り作ります。 お店で出される「干焼伊麺」はこんなに沢山の「ふくろ茸」が入っていません。もちろん黄色いニラだってほんのちょっぴり。お腹いっぱい食べました。満足。

 袋を破る前の「ふくろ茸」はプルンとした食感がまず独特です。袋を破る前は臭みもなく、独特なキノコの香りがします。日本でも「ふくろ茸」ファクトリーが出来たそうです。生の「ふくろ茸」を見つけたら是非お試しください。

 


香港のチーズ売り場

2016年09月03日 | 香港

雨、25度、90%

 以前は香港人あまりチーズを食べなかったと思います。そのせいかチーズのお値段が安く、もちろんイギリス領でしたからチェダーチーズやスティルトンブルーが安く食べることが出来ました。プロセスチーズはオーストラリア、ニュジーランドからの大きなパッケージの物がやって来ます。

 この10年、チーズの値段はうなぎ上りです。ところがヨーロッパのチーズの珍しい物も店先には並ぶようになりました。普通のスーパーにだってパッケージ物ばかりか切り売りのチーズが買えます。 歩いて5分以内に地元のスーパーが2軒あります。そのうちの1軒はご覧のように切り売りもあり、もう一軒はパッケージ物ですが種類が豊富です。

 イギリスのマークスアンドスペンサーの食品売り場のチーズコーナー。 切り売りこそありませんがチェダーチーズの種類の豊富さは群を抜いています。切り売りはないのですが小さなポーションの詰め合わせセットが売られています。

 30年近く前にオープンした老舗の高級食材店のチーズ売り場です。 こちらは切り売りのコーナー、バターなどの隣にパッケージ売りの冷蔵庫もあります。昔はここに来てこのコーナーを見るのが楽しみでした。ミモザと名前のつくフランスのチーズなどはここにしか売っていませんでした。

 熟成室まで持ったチーズコーナーを持つ食品売り場まで出来ました。 温度湿度調整のある熟成室です。この熟成室の並びのチーズ売り場が見出し写真です。カラスのケースの向こうにもまだまだチーズが並んでいます。ざっと我が家から歩いて行けるところのチーズ売り場です。

 もちろん香港の田舎の地元のスーパーにはこんなにナチュラルチーズは並んでいません。住民の人種を考えた品揃えです。私の福岡の家の近くのスーパーには日本のメーカー物のプロセスチーズのコーナがちょっとあるばかりです。中心部のデパートの地下にも香港のスーパーのチーズ売り場程の種類も数もありません。日本中にある小さな工房チーズなどは居ながらにして手に入る環境ではなさそうです。例のネットで注文するしかないのでしょう。日本の小さな工房作りのチーズが楽しみですが、クール便で送られて来る物にはいささか抵抗があります。その土地その土地を訪れて、小さなチーズ工房探す、歳をとったらそんな遊びが出来そうです。


ジャックフルーツを知ってますか?

2016年08月31日 | 香港

曇り、25度、85%

 南洋の果物が日本の果物屋の店頭に並んでいることが多くなりました。以前はマンゴーなんて輸入物ばかりでしたのに、流石日本人、おいしいマンゴーを日本で作っています。お値段を聞いてびっくりしました。果物の値段ではありません。でもそこは日本の農家が作るものです、工夫を凝らし手間暇かけて作っている物に違いありません。

 南洋の果物の王様は、「ドリアン」といわれています。カスタードクリームのような口当たりですがその香りたるや強烈です。殆どの方が臭いとおっしゃいます。大きなイガイガの殻中にクリーム色の実が詰まっています。初夏になるとここ香港にもタイから運ばれて来ます。私は好物ですが、主人は余程のことがない限り手を付けません。

 「ドリアン」もラグビーボールを二周り程大きくした実です。よく似ていますが、イガイガが無いツルッとした皮の果物が時に香港の果物屋に置かれます。「ジャックフルーツ」です。日本では「パラミツ」と呼ぶそうです。中には山吹色をした小さな実がびっしりと詰まっていて、お菓子のような甘い香りがします。よく熟れている物はジューシーでとても甘い汁が口に拡がります。この「ジャックフルーツ」も「ドリアン」も大きな果物ですから、中の実を切り売りしています。

 「ジャックフルーツ」もタイやベトナムから入って来る物だと思い込んでいました。それが昨年のちょうど今頃、「アラ!ジャックフルーツだ。」となんと毎日走る道際にその実を見つけました。暗いうちに走りますから、他の人が見上げていなかったら気が付かなかったと思います。「取らないように。」と書かれた紙がぶら下げられていました。一度見つけると、毎朝、その木を見上げます。日に日に大きな実になりました。ぱかっと口が割れるのかなと思っていると、ある日突然姿が見えなくなりました。きっと誰かが取って行ったに違いありません。

 今年も春先からこの「ジャックフルーツ」の木を見上げますが、何処にも実のなる様子はありません。ところがある日急に実が3つ程出現しました。これまたすごい勢いで大きくなっています。昨年は2こでしたが、今年は3こ。木の幹からブラリと実が付きます。

 この木がある道は車が通りません。こんもりとした森のような道です。もっと南の果物とばかり思っていた「ジャックフルーツ」を間近で毎日その成長ぶりを見ています。きっと、今年も誰かがこっそりとこの実をもいで行くのでしょう。店先に並んでいる「ジャックフルーツ」とは違って、木に生っている様子はなんだか滑稽です。


香港動植物園

2016年08月07日 | 香港

晴れ、28度、87%

 香港にも動植物園があります。香港島セントラルのオフィス街から山向きに20分上ると入り口に着きます。つまり斜面に出来た動物園です。イギリス統治下時代の総督邸宅の直ぐ真上、日本占領下には「大正公園」といわれていた場所です。

 動物園ですが、像やキリンはいません。以前はジャガーがいましたが数年前に亡くなり剥製で保存されています。強いていえば類人猿の種類が多いこと、 亜熱帯の鳥達も広く飼われています。 赤フラミンゴが暑さを避けて木に上っています。

 朝は太極拳をする地元の人で賑わいます。この暑さの中を観光客と思しき人が汗ダクで下から上がって動物園にやって来るのを見ると、この動物の少なさにがっかりするのではないかと思います。まだジャガーが生きていた頃には、わざわざジャガーの檻の前までよく挨拶に行きました。我が家からセントラルやガムチョンに買い物に出るときの私の通り道です。ジャガーの檻はちょっと遠回りしなくてはなりません。それでも動物園らしい動物といえばこのジャガーぐらいだと思っていました。剥製になったジャガーはひと回り小さく見えました。早朝この公園からは類人猿達の声が聞こえます。 暑い季節が続きます。早朝が一番の活動時間なのでしょう。

 道に立つ案内掲示板には、 動植物園のところにペリカンのマークが付いています。ペリカンがいたのは動植物園ではなく、セントラルのお隣ガムチョンの斜面に20数年前に新しく作られた「香港公園」です。いまでもペリカンがシンボルマークに使われていますが、もう既に亡くなったのだと聞きました。人工の池を泳ぐペリカン、とてもヒョンキンで人気のあった鳥です。オフィスビルから直結している香港公園は、動植物園より歩き易い作りになっています。毎日よく手入れされて、 睡蓮の咲く池には沢山の亀の姿も見られます。

 久しぶりに動植物園をひと回りしてみました。都会の中の動物園、 木々の間からはこんな景色が見られます。見出し写真は、白臀長尾猿です。目が合ったのでパチリ。

 


上は車道、下は歩道

2016年08月03日 | 香港

雨、雷、26度、95%

 モモさんがテクテクと散歩する様子を動画でインスタグラムにのせました。目敏い方がモモさんが歩いてる道は屋根が付いていますかと尋ねてくださいます。屋根が付いていますが屋根ではないのです。いつかこの道のことを書こうと思っていました。ほかでは見ることがあまりない道です。高架道路です。高架道路が2層になっていて、上を車が通ります。下は歩道になっています。英語ではflyover,米語ではoverpassというのだそうです。当然香港ではflyoverと呼んでいます。

  明るく街灯がついているのが歩道です。その上に車のテールランプが見えています。そして、高架ですから下には道があります。見出し写真は昼間です。赤い車が走っているのが車道、その下は昼間は暗い歩道です。そのずっと下に普通の道があります。オレンジの車が曲がると急な上り坂です。つまり、高架の車道は下りの一方通行、普通の坂道は上りの一方通行になっています。山沿いの急な坂道は幅が狭かったので生まれた高架道だと思います。

 歩道を下り方向に見ると、 上り方向に見ると、 下りはモモさん楽に歩いています。ところが上りとなるとかなりきつい傾斜です。

 我が家まで繋がる道は歩道はヒルサイドエスカレーターも含めて沢山あります。ところが車を使うとこの高架道を使うしか手立てがありません。家から車で出れば、この高架の一番上を通ります。家に帰るためには、一番下の坂道を上がります。我が家からセントラルのど真ん中に出るにはこの歩道を下って行くのが一番の近道です。つまり、この私は朝に夕にこの高架道のお世話になっています。 こんな景色を楽しみながらの散歩、車で降りるときはセントラルの高層ビルが目の前にワッと拡がります。

 ところが歩道をモモさんと歩いているときに、上に車が通っていることなんぞ考えたことがありません。上の車道を車で降りるときもこの道の下を人が歩いているかも知れないなどと考えたことがありません。遠くから2層になったこの道を見る時、変わった高架道路だなと気付きます。実は近くにお住まいの方達でもこの下の歩道の存在を知らない方が多いのです。1972年にイギリス人の寄贈で作られたflyovereです。


香港台風直撃です。

2016年08月02日 | 香港

雨、25度、96% シグナル8、大雨注意報

 昨晩から台風の注意報シグナル8が出ていました。台風「NIDA」香港に向けて進んで来ています。シグナル8が意味するのは、大方の交通機関は止まります。離島の多い香港です、フェリーは全て止まります。風を強く受ける2階建てバスやトラムも止まります。間隔をあけて、地下鉄が動きます。飛行機も止まります。人は出来るだけ外に出ないようにというサインです。

 朝起きてシグナル8が出ているものの、雨も風も強くありません。テレビを点けて台風情報をと思いますが、呑気にショー番組なんかやっています。5時前でしょうか、シグナルの風向きのマークが変わりました。その頃から雨脚が強くなりました。窓から見ると木が揺れているのが見えます。横倒しほどではありません。やっと台風らしくなって来ました。

 昨晩8時半過ぎに出たシグナル8、シグナル8が出される数時間前には予告されます。家路に着く時間を見計らいます。まだ雨風がありませんでしたが、我が家がまずするのは、出窓の外にある小さな鉢類を家に取り込みます。 使ってない方のバスタブは、恰好の避難場所です。今朝はお散歩に出れないと分かっていますから、ゆっくり長めの夕方散歩に出ました。道端のゴミ入れは紐で近くのポールに結わい付けられています。 かなりの大きさですので風で転がると交通事故、人に当たると大けがをします。近くの小さなホテルの窓ガラスにはテープが貼られていました。 

 今の段階、地元のキャセイ航空は午後2時前の全ての発着便を取り消しています。気象庁は、朝の早いうちはこのままシグナル8を維持するようです。ひとつ下のシグナル3が出ると街は通常に戻ります。シグナル8のままだと、銀行、証券取引所、学校も全て閉まったままです。

 香港のやや北に上陸した台風「NIDA」、台風自体の勢力は弱まったそうですが香港に及ぼす雨風は強まっています。一日中、人の流れが多い香港がこの台風の時だけは人も車も動きません。観光客ばかりは可愛そうです。シグナル3になるまでは、ホテルの部屋でじっとしていなければなりません。

 モモさん、今朝はお家の中でトイレをしてください。


私の好きなミニバスのおばさん

2016年07月29日 | 香港

晴れ、28度、84%

 香港のバスや電車は日本とちょっと違います。バスも電車も二階建て、16人乗りの小さなバスが街を行ったり来たり。この小さなミニバスも赤と緑があって、緑のミニバスは路線バスです。ミニバスは2階建てのバスの行けない小さな道も小さな村にも連れて行ってくれます。我が家の住所の道にはこのミニバスしか通っていません。坂を上がって山沿いの道です。ミニバスのおかげで、暑い夏、重い荷物を持っていてもこの近辺の人は生活出来ます。

 緑のミニバスルート56番、一番私がお世話になるミニバスです。バスもミニバスも以前は運転手さんはみんな男性でした。この56番に女性の運転手さんが現れたのは10年ほど前でしたか、当時はまだ夜遅くまで仕事をしていましたので、このミニバスを見ると走って飛び乗り家に帰ります。女性の運転手さん、まるで普通のおばさんです。運転も普通、トンローワン、ワンチャイと車の多い道を走ります。チリジリにパーマをかけた髪型、化粧っ気もなく無愛想なおばさんです。私は運転手さんの真後ろに乗るのが好きです。次第にこのおばさん運転がうまくなりました。そして、髪型が変わりました。私物のバックが偽物のヴィトンになりました。腕時計が偽物のシャネルになりました。眉毛も細くしてお化粧もするようになりました。でも、無愛想、時に鼻歌なんぞ歌っています。ところが横入りする車や運転がヘタクソな自家用車には窓を開けて怒鳴ります。

 久しぶりにこのおばさんのミニバスに飛び乗りました。 56番のミニバス、人気路線ですので時にはずらっとバス停に人が並びます。乗りそびれること屢々ですから、見たら走る癖は抜けません。おばさんの後ろにどっかと座ります。おばさん運転の腕がますます上がっています。判断が早い上に、アクセル感がとってもいい。まるで私まで一緒にブレーキやアクセルを踏んでいるような感じです。でも、この10年相変わらずお客には無愛想です。腕にはシャネルの腕時計、夏ですからねカラフルなストローのバスケット。そして相変わらずマナーが悪い車に怒鳴ります。写真では見え難いのですが、室内のミラーにロザリオがかかっています。きっとおばさんクリスチャンなのでしょう。

 無愛想で威勢が良くて運転がうまいこのミニバスのおばさん、私は大好きです。どうか無事に運転してください。


石澳(セックオ)香港

2016年07月25日 | 香港

晴れ,27度、84%

 香港島の南には南シナ海が拡がっています。海岸沿いには幾つかの海水浴場があります。長いイギリス統治下には、島の南側は白人もしくは金満家の中国人が住んでいました。海に向った高台には、白い瀟洒な家が見られます。

 観光客も訪れる赤柱(スタンレー)を過ぎ東に車を走らせると、石澳という村に行き着きます。村に入る手前には小さなゴルフ場があります。小さな入江になっているこの石澳も海水浴場のひとつです。香港に来た時、息子は小学4年生でした。来たのは三月、新学期に合わせてやって来ました。初めての夏休み、ホームリーブはありません。海外旅行なんて行けるお金もありません。まだ数ヶ月の香港生活、地元の生活に慣れてもらいたいと思います。そこで、毎日息子を連れて行ったのがこの石澳です。

 石澳は水がきれいでした。人も殆どやって来ません。バスを乗り継いで行くその途中も山を越えますから楽しみでした。海に面しているのに、この村の人は漁をしません。そのせいか、魚の匂いのしない海辺の村です。

 以前とは違って、この石澳の海水浴場は人が多く行くようになりました。急に、石澳に行って見ようと思い立ったのは昼前、車で行けば夏休みで駐車場がもう一杯のはずです。そこで、昔のようにダブルデッカーを乗り継いで行きました。昔はダブルデッカーはクーラーなんか付いていませんから、2階に乗っていると狭い山道を走るバスの窓から道沿いの木の枝が入って来ます。なんともダイナミックなバスでした。

 案の定、途中で警察が自家用車の乗り入れを禁止しています。 昔変わらぬバス停ですが、夏休みの間は海水浴場の前までバスが入ります。私、泳ぎに来たのではありません。バスを降りて、左手に進むとこの石澳の村に入ります。 海沿いですから、こんな背の低い家が並んでいました。 村道を抜けて坂道にかかります。坂道を抜けると岬の先に着きます。この岬にかけて、 豪邸があります。香港のお金持ちの別邸です。ここにまで海水浴客の車が並んでいます。

 戻って海水浴場に行って見ました。 カラフルなビーチパラソルです。パラソルを貸してくれる店もなかった頃は、木陰で休みました。30年近く前はポツポツと人が泳いでいて、村の放し飼いの犬も泳いでいました。

 久しぶりに砂浜を歩きました。昔と砂が違います。サラサラの小粒の砂です。香港の砂浜はシーズン前になると砂を何処からかもって来て足すそうです。何処の砂かしら、地元の砂ではありません。息子と来ていた夏、お昼ご飯は毎日ここでした。 林家園、洒落たお店になってバーガーなどを食べさせてくれるようですが、昔は麺屋さんでした。一杯10ドルもしない地元の麺を食べていました。美味しかった。

 香港の暑い夏が好きです。蒸し暑く、何処までも抜けるような空。私の香港の夏です。