ＡＩによる変化のスピードはすさまじい。
現在の技術の進歩と実用化の状況をもとにした著者の予測では、
１５年以内にアメリカの４０～５０％近くの仕事がＡＩに取って代わられるという。
さまざまな経済階層の数十億もの仕事の消滅だ。
たとえば、会計士、組み立てライン作業員、倉庫管理人、証券アナリスト、
品質検査官、トラック運転手、弁護士補助員、レントゲン技師・・・・・・。
著者はこう指摘する。
・・・ＡＩ世界秩序によって、ウィナー・テイク・オール経済と、中国とアメリカの
少数の企業に前例のないほどの富の集中が同時に発生する。これこそがＡＩのもたらす
真の危機だと私は思う―広範囲におよぶ失業と広がる格差から生まれる社会不安と政治
体制の崩壊である。
求人市場の混乱と社会の動揺が起きる背景に、もっと個人的で人間的な危機が控えている。
人生の目標を失うことだ。何世紀にもわたって、人間は労働をして日々を過ごしてきた。
自分の時間と汗を引き換えに、雨露をしのぐ場所と食料を手に入れた。この交換を中心とした
文化的価値は、私たちに深く根付いており、私たちの多くが、日々の労働という行為から生まれる
自尊心に慣れてきた。ＡＩの進歩により、ほんの短い期間でこうした価値観が変わり、人生の目標
という感覚をなくす恐れがある。・・・・・。
新型コロナウィルスパンデミックをきっかけにＡＩ世界秩序が一気に加速するでしょう。
以上
