宇宙人の独り言

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マスコミが伝えないエコの裏側 原発

2011年11月03日 | 日記
″5次元文庫3月新刊次元上昇せよ″ということで出版された『マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』(徳間書店)という本があります。
文庫本ですが、お勧めの1冊です。
今回、この本の中からご紹介します。

著者は、THINKER(シンカー)といいまして、職業は別に持つ数人による市民グループです。マスコミ(新聞・テレビ)が伝えない情報を発信すべく、2009年にHPを開設し講演会なども開催しているようです。そのテーマは、お金と戦争の仕組み、マスコミの歴史、一部食品やワクチンの危険性などです。
分かりやすく書かれた本です。それらの勉強の基本テキストにしても良い本です。まじめな人たちだと感じました。

本書の「はじめに」の中で、
――では、社会の本質とは何か。 そのキーとなるものが、お金とマスコミである。社会の本質をつかむには、お金とマスコミの歴史と仕組みを知っておくことが欠かせない。この二つをたどっていくと話は、人類の歴史、戦争、金融恐慌、環境問題、身の周りの食品にまで広がっていく。そして、最後には驚くほど単純に社会の全体像が見えてくるだろう。――
と書いています。

ところで、この本の中で「原子力発電所」のことについて書かれたところがあります。
多くの情報が紹介されている中でも重要な情報と思われますので、少し長くなりますが以下に転載します。
なお、平井憲夫さんのメッセージは、福島原発事故よりも前のものであることに注目して欲しいと思います。


【実際の原子力発電所とはどのようなものなのか。
安全とされる原発の現場で長年働き、1997年に逝去した平井憲夫さんは、生前に使命として原発産業のありのままを明らかにした。20年にわたり、原発建設の現場監督として経験を積んだ平井さんは、誰よりもその現実を知る人である。命をかけた彼のメッセージに耳を傾けてみたい。
以下は、彼のホームページからの要約である。

 原発産業に従事するほとんどの人は、一般のイメージとは違い、専門的な知識や技術を持たない素人です。設計は、専門家が二重三重の安全性を考えて行いますが、実際の作業から検査までは、全て素人の手で行われます。なぜかというと、原発では後継者を育てることができないからです。原発の作業現場は暗くて暑く、防護マスクを付けて行われるため、互いに話ができません。そのため、実際の指導は身振り手振りになります。これでは、しっかりと技術を伝えることなどできません。また、腕のいい作業員ほど、放射能の年間許容線量を先に使い切ってしまい、作業現場に立ち入れなくなります。その結果、素人に作業を任さざるをえないのです。また、それなら検査をきっちりすればよいのですが、その検査体制にも問題があります。

 検査では、すでにでき上がったものを目視するだけで、金属同士がしっかりと溶接されているかの判断は、実際の作業過程を見ていない者にはできません。少なくとも金属溶接に関しては、検査官が自ら現場で作業員を指導して、しっかりくっついているか確認しないと安全検査とは言えません。そういう技術を持たない検査官が検査を担当し、メーカーや施工業者の説明を聞き、書類さえ整っていれば合格としているのが検査の実態です。

 検査官は、作業の現場に一度も出たことがない科学技術庁の人や、昨日まで農林水産省で養殖やハマチ養殖、米の検査などをしていて、人余りのため原発に回された人たちです。そして、これらのいい加減な人の下に原子力検査協会があり、ここの役人は通産省からの天下りで、原発について専門知識をまったく持ち合わせていない素人です。その彼らが原発の工事に関する全ての権限を持ち、電力会社を配下につけ、その下に原子炉メーカーの日立、東芝、三菱の3社があります。そして、さらにそのまた下が施工業者です。
 このように、メーカーの設計者や技術者、管理者以外は、全てが素人なのです。日本全国の原発では、今までに述べ約27万人、今でも約9万人が働いています。その人たちが毎日、被爆しながら原発を支えています。

 私も内部被爆を100回以上して癌になってしまいました。がんの宣告を受けたとき、死ぬのが怖くてどうしようかと考えましたが、母がいつも言っていた「死ぬより大きいことはないよ」という言葉を思い出して、死ぬ前に全てを明るみに出そうと思ったのです。

 さて、原発では初めて働く作業者に対し、放射線管理教育が5時間かけて行われます。この教育の最大の目的は、作業者の不安解消のためで、職場は国の安全基準の被爆線量で管理されているから、安心して働きなさいと教えられます。そして、「原発反対運動家たちが訴える放射能の危険性は嘘である」と、5時間かけて洗脳します。電力会社は、同じ洗脳を地域住民に対しても行います。有名人を呼んで講演会を開いたり、文化サークルで料理教室をしたり、カラー印刷の立派なチラシを新聞に折り込んだりと、非常に洗練された方法が用いられます。

 だから、たとえ事故が起きて不審に思っても洗脳されているため、「原発がなくなる方が、電気がなくなって困る」と思い込んでしまうのです。私自身も20年近く、現場の責任者として、作業者に「洗脳教育」を行ってきました。何人殺したかわかりません。作業者は放射能の危険性や被爆のことは一切知らされていないため、体の具合が悪くなっても、それが原発のせいだと、疑いもしません。作業者全員が毎日被爆しています。それをいかに本人や外部に知られないように処理するかが責任者の仕事なのです。

 私は、このような仕事を長くやってきて、いたたまれず、夜は酒の力を借り、酒量が日ごとに増していきました。一体何のために、誰のために、このような嘘の毎日を過ごさねばならないのかと。気がついたら、20年の原発労働で、私の体も被爆でぼろぼろになっていました。

 今や、世界では原発の時代は終わりです。原発の先進国のアメリカは、1996年2月に2015年までに原発を半分にすると発表しました。それに、プルトニウムの研究も大統領命令でやめています。あんなに怖い物? と研究さえやめました。「もんじゅ」のようにプルトニウムを使う原発である高速増殖炉も、アメリカはもちろん、イギリスもドイツもやめました。ドイツはでき上がったのをやめて、リゾートパークにしてしまいました。世界の国々がプルトニウムで発電するのは、不可能だとわかってやめたのです。日本政府ももんじゅの事故で「失敗した」と思っているでしょう。でも、まだやめない。これからもやると言っています。

 原子力局長の島村武久さんが退任後に、『原子力談義』という本で書いています。
「原発推進は電気が足りないからではない。あまりに無計画にウランとかプルトニウムを持ちすぎてしまったことが原因だ。はっきりノーと言わないからたくさん持たされてしまった。そして、それで核兵器を作るのではないかと世界の国々から見られる。その疑惑を否定するために原発をどんどん造らなければ、となる」。これもこの国の姿です。

 しかし、今の状況を作ったのは、国や電力会社が、大金をかけて宣伝した結果です。「原発は核の平和利用です」「日本の原発は絶対に事故を起こしません。安全です」「日本には資源がないから、原発は絶対に必要なのです」と。

 原発は確かに電気を作っています。しかし、私が20年間働いて、この体で経験したことは、原発は働く人を被曝させなければ絶対に動かないものだということです。また、原発は建造前から、地域住民を賛成派と反対派に分けて人の心をズタズタにする。そして、完成後には被曝させる。みなさんは、原発が事故さえ起こらなければよいというのでしょうか。そうではないでしょう。私のように働く人が死に、地域住民が苦しんでいる限り、原発は平和利用ではありません。

 今は、電気が使えて便利に思えても、何万年も管理しなければならない核のゴミに、膨大な電気や石油が必要です。それは、今作っている以上のエネルギーになることは間違いありません。その核のゴミと閉鎖した原発を管理するのは、私たちの子孫です。だから、私はお願いしたい。朝、必ず自分のお子さんやお孫さんの顔をしっかり見てほしいと。果たしてこのまま日本だけが原子力発電所をどんどん作って大丈夫なのかどうか。

 事故ばかりか、地震で壊れる可能性もあり、このままでは本当に取り返しのつかないことが起きてしまう。ですから、私はこれ以上原発を増やしてはいけない、原発の増設は絶対に反対だという信念です。今、稼動している原発も、着実に止めなければならない。原発がある限り、世界に本当の平和はこないのですから。


 以上は、彼の伝えた内容の一部にすぎない。平井さんが亡くなって14年経つ先日、テレビの科学番組では、プルトニウムより安全なトリウムを使った次世代の原子力発電の取り組みについてやっていた。しかし、いまだにウランやプルトニウムを買わされ続ける日本。本当のことが言えなくて国民に嘘をつくことしかできない政府。その政府に騙されて原発で働く人々、それを見て見ぬふりをする我々国民。マスコミが伝えない彼の小さな声には、真実の響きがある。】

以上

偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている (5次元文庫)
THINKER
徳間書店
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