たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

名札を納めに塔の峰。そんでこんな山頂でばったり。

2014年05月11日 | 足尾の山
◎2014年5月10日(土)

駐車場(6:36)……笹ミキ沢右岸尾根取付き(7:11)……尾根に乗る(7:27)……標高点1462m付近(8:28)……舟石新道出合い(8:50)……派生尾根取付き(9:17)……稜線に出る(9:52)……塔の峰(10:41~11:27)……舟石新道(12:56)……1251m三角点峰(13:25~13:45)……林道(14:18)……駐車場(14:43)

 過去に、塔の峰の山名板を2回取り付けている。2012年11月の第1号は防水重視でビニール袋に収めて吊るした。その後、このビニールがずっと気になった。このまま放置しておくのはまずいと、翌年の6月に第2号に交換。これが、最近行かれた方のネット記事写真を拝見すると青マジックで書いたのが緑色に変色していた。もう一年だ。まめに交換した方がいいだろう。何でこんな、地図に山名も記されていない山の名札にこだわるのか。それは、好きな山だし、山名板がないからだけのこと。それ以外に理由はない。通りすがりの山なら、思い付きもしない。よく来る山だからこだわりも出る。
 連休中に第3号の製作に励んだ。励んだといっても、たかが知れた話だが、①版画用板の購入 ②パソコンで文字出し ③板にカーボン紙でなぞり書き ④彫刻刀で文字部を彫る ⑤鋸でカット ⑥板の表面をバーナーで焼く ⑦文字にペイント ⑧油性透明ラッカーを繰り返してスプレー ⑨仕上げはニス塗り2回 まっ、ざっとこんな工程をかけたが、教本があるわけではない。子供の頃に、こんなことをして名札を作った記憶があって、これに準じてみただけだ。バーナーで表面を焼いた際、彫った文字が浮き出したので、このまま⑦は省けばよかったのだが、つい絵の具を買ってきてしまっていたので、これを塗った。やはり失敗だったみたい。文字の縁にギザが付いてしまった。さらに、表面がやたらとテカテカになったのが気になりはしたが、自分の実力の程の作品は出来上がった。あっそう、忘れた。⑤と⑥の間に「4隅にキリで穴あけ」が入る。針金通し用。
 こんなことを部屋に閉じこもってやっていたら女房と娘に大笑いされた。そりゃそうだろう。いい年こいたオヤジが熱心にやっている。自分でもおかしくなる。ちなみに、裏面の署名の日付は「2014.5」。雨が降ったら行けなくなるので日付は記さなかった。ついでながら、⑥のバーナー焼きだが、硫酸をかけていっぺんに終わらせたかったが、一昔前までと違って、硫酸を簡単に入手できなくなっている。焼きを入れるしかなかった。
 で、この山名板をだれかに見せたく、そして、取り付けの儀式に塔の峰まで付き合ってもらいたかった。まるで、子供の感覚だ。ターゲットはハイトスさん。早速、メールしたら、「金曜日は飲み会。土曜日は二日酔いが必至。日曜日はゴルフ。残念ながら」のご返信。仕方がない。日曜日は狂犬病予防接種がある。一人で行くか。

 当初の予定では、ハイキングコースを庚申山方面に向かい、猿田彦神社跡の手前から舟石新道に入る。塔の峰の後は余力があればオロ山に行き、庚申山経由で戻るつもりでいたが、最近、足尾のRRさんから、とある山のご紹介をいただき、以前から気にもなっていたピークだっただけに、近いうちに行ってみる気になった。今回、これをいっしょにやれば、山名板交換という目的が疲れて失せてしまう可能性がある。これは後日の歩きとしよう。となれば、林道をずっと歩くのが繰り返しとなるので、ここは、以前歩いたことのある笹ミキ沢右岸尾根ルートとしておこう。取り付き以外は無難な尾根だ。

 かじか荘上の駐車場には車が1台だけ。今市からいらした単独氏が準備中。どこに行くのかお尋ねすると男山とのこと。この時、男山は鋸山十一峰の一つと勘違いしたため(そんな山はない)、「でしたら鋸山まで行かれたら」とおかしなことを言ってしまった。しかし、六林班峠経由の話を聞き、改めて法師岳手前の男山であることを思い出した。反対側は確か女山。先日、小法師尾根を経由して奥袈裟と法師岳に行かれたそうな。今日はその延長とのこと。すごい方がいらっしゃるものだ。奥袈裟付近は1mの積雪だったとか。男山のヤブはすごかったが、そんな積雪ではすんなりと行けるかも知れない。あそこに山名板はあるのかと聞かれ、朽ちたのがあったような気がすると答えたが、つい、山名板を持参でお出かけなのかと思ってしまった。こちら予定の塔の峰を今市さんはご存じなく、地図を広げて教えてあげたが、お持ちの昭文社マップには山名なんか出ていないし、線も引かれていない。標高が記されているのみ。

(林道の先の山々は暗雲立ち込めた状態)

(それでもツツジがちらほら残っている。花びらが林道にかなり落ちていた)

(本日の歩きはここから)


 ついこのまま得意のエリアの山話ばかりしていると出発が遅くなるので、切り上げてお先にと先行する。今日は寒い。風が強くて冷たい。出発時にジャージを脱いで車に入れたが、気が変わって着込んだ。すぐにラジオ体操を聞きながら歩いているオジサンを抜く。林道でシカの死骸を2体見る。すでに毛と骨だけになっている。もうこうなったら、スコップで片づけられるというのもはかない話になる。この辺は転落だろう。いつもよりも水気が多い感じがする。
 丸石沢を通過。今日は、ここの右岸尾根を下るかもしれない。ツツジを期待できる感じがするからだ。林道の盛りの過ぎた花を見ながら歩く。自転車が置かれている。釣りだろうか。遠くの先の山は暗雲立ち込めるといった状態になっている。上はかなり風が巻いているようだ。笹美木橋を渡る。今回は、前回のさらに先から登るつもりでいる。確か、山仕事用の入口があったようだ。ザックに鈴を2個付ける。

(かなりゼーゼーしている。上に見えるのが右岸尾根)

(尾根に乗る)

(ツツジを楽しませていただきながら登る)


 取り付く。緩やかに見えたのは最初だけ。やはり、ここも急だが、末端やちょい手前ほどではない。ワイヤーが放置され、木には赤ペンキ。石がゴロゴロしはじめ、ぜいぜいしながら尾根に登り着いた。ピンクのツツジが目に入った。2~3日ほど前に終わっている様子。でも、ピンクやら紫、尾根伝いに楽しませてくれる。尾根に乗ったというだけで緩やかになったわけではなく、ここから標高差150mばかりは急だ。昨日は雨が降ったのか、土がやたらと滑ってズルズル。岩場も出てくる。
 作業区間が終わり、幾分緩やかになる。ウグイスの声が聞こえるも、途切れると風の音と笹ミキ沢の沢音。沢の水も多いようだ。昨年の8月、ご愛嬌で下に流れる笹ミキ沢を遡行してみたが、あそこ、二度とやるまい。神経的に参った。この尾根を淡々と登っている方がいかに楽か。2回目ということもあるのか、ストレスがない。上に向かえばツツジもきれいかなと思えど、そうでもないようだ。これかららしきものが雨に打たれて成長ストップの気配。たまに満開のが目に付く程度。右手の対岸に、今日の目的地・塔の峰が見えてくる。

(シャクナゲ。これからだ)

(塔の峰。「塔ノ峰」としないのはそれなりの自分のこだわり)

(ちょっとした癒しのスポットに出る)

(こんな木がかなりあった。固まって植生しているのも珍しい。つっかえ石を外せばどういうことになるんだ?)


 沢寄りの斜面にシャクナゲの花が見えてくる。これからはシャクナゲか。登り返しがいくつか続くが、さして苦労はいらない。灌木帯を通過して、この尾根のベストスポット、草地の斜面に出た。ここはさほど広くはないが、以前来た時も気持ちのいいところだった。ここから一気に明るい尾根の歩きになる。ここまで別に暗いといったわけではないが、尾根が狭まっていたりで、ちょっと暗いイメージのある歩きが続いていた。シカが食べ尽くしたのか、草も芝生状にかなり低くなっている。なぜか、石の上に根を生やした木が目立つ。気になって数えてみたが、ここだけでも10本は見た。

(これが今日一番だったかも。この先は落ちているが、2回目となると恐さはなかった)

(塔の峰の位置も後退していく)

(庚申山と、とある山)


 標高点1462m付近を通過し、前回、迷ったところに出た。ここはすんなりと通過。鞍部への下りも、2回目になると、余裕になってしまう。ツツジがきれいに咲いている。人間に観られるのも、今季最初で最後だろうか。この尾根を横切る舟石新道がそろそろ出て来るはず。依然として風が冷たく、ジャージはそのまま着込んでいる。陽が隠れ、瞬間暗くなったが、すぐにまた明るくなった。雨の心配はないようだが、天候はまだ不安定。塔の峰は後ろ寄りになった。庚申山が左先に見え、その隣に、件の、とある山が見えている。岩峰っぽいが、岩場を避けて登れなくもないか。この山のネットレポートは皆無。自分で登ってみるしかない。

(舟石新道に合流)

(笹ミキ沢に下る)

(上流は倒木祭りで賑やかそうだ)


 舟石新道の合流点でちょっと休憩。風が強くてじっとしていられない。笹ミキ沢に下る。ここは左俣になるのか。水がチョロチョロと流れている。沢を遡行して、オロ山を先行することも考えていた。今は伏流の部分だが、先に水がわき出しているところがあるらしい。先を見ると、やたらと倒木が目に付いた。やめておこう。そのまま、ブリキマークにしたがって舟石新道を歩く。

(小尾根がやたらとあって)

(あの尾根が予定尾根のようだ)


 舟石新道のこちら側はかなり荒れている。最早、道型も消えかかっていて、ところどころヤブになっている。マークを探すのに手間取る。頼っていてはどうしようもない。標高を一定に保って歩けば、マークが目に入る。さて、目的の尾根だが、やたらと派生尾根が出ているので特定出来かねている。石垣の先に顕著な尾根が現れた。あそこだろう。登る。

(最初はこんな、おもしろくもなさ気な尾根)

(やがてこうなる。これが山頂まで続く)

(小法師尾根やら袈裟丸連峰が見える)


 木の根がやたらとはびこった尾根だった。そして石尾根の形相だ。しばらく行くと、笹ヤブになった。笹は膝上。これが塔の峰まで続くのだろう。尾根は広がったが、上に稜線、右に塔の峰が見えているので、迷うことはない。先日、RRさんが濃霧と強風でこの付近を徘徊されたようだが、今日はその心配はない。風は強いが展望がいい。振り返ると袈裟丸の山並みと小法師尾根が見えている。途中にヌタ場。笹が低くなって大岩。すんなりと右を巻ける。2つ目の大岩も同様。この辺、シカが多い。どこもかしこもシカフンだらけ。足の踏み場もないくらいだ。

(間もなく稜線)

(とうとうここに着きました。任務がなければこのまま帰ってもいいのだが)

(男体山にはガスがかかっている。手前に中倉尾根。真ん中に沢入山)

(こんな程度だ)

(自分の美的感覚では何とも美しい)


 稜線に出た。また視界も広がった。正面に塔の峰を見て歩く、この風景が好きなのだ。左に黒いオロ山も見える。その先には沢入山。ところどころに残雪があるも、そこを通るわけではない。ちょっと左・北寄りに歩いたようだ。笹原が消えてしまった。軌道修正。思うに、塔の峰側からの歩きが専門だった。

(オロ山って、何であんなに黒いんだ?)

(こちら、皇海山と庚申山。これもまた格別)

(改めて中倉尾根)


 腰高の笹を越え、塔の峰への登りにかかる。左に小高いところがあって、そこから中倉尾根がすっきり見えるのではと行ってみたが、何も見えなかった。以前にも同じことをやっているような気がする。まったく学習がないというか物忘れがひどいというか。
 林の中を通ると、下って来る単独氏がいた。びっくり。こういう方もいるんだなと、自分のやっていることも顧みずに感心した。庚申山に行かれるとのこと。えらい遠回り。その筋の方だろう。丸石沢から1455.9m三角点、日ヶ窪峠を経由していらしたらしい。この先は初めてとのことで、頭の中に少しばかり持ち合わせの状況と具合をお話しした。地図を広げて聞いていらいした。その地図というか図面、どこかで見かけた記憶がある。ネット記事のGPS軌跡の刷り出しだ。もしかしたらと思ったが黙っていた。

(間もなく山頂)

(山頂では、先客がおくつろぎ中)


 中倉山も見え出し、皇海山も見えてくる。ここから見える皇海山の姿が好きだ。しかし、ここはいいとこだ。山頂が近づく。あれっ、山頂にもうお一方いる。座って休んでいる。今日の塔の峰、やけに賑やかだなぁ。あの方が山頂にいる間に山名板の交換はできないな。ニコニコしながら、登って来るこちらを見ている。近づき、コンニチワと声をかける。さらに近づく。そこにいるのは、なっ、なんと、みー猫さんであった。みー猫さんの方が先に気づかれていたらしい。偶然とはいえ、こんな出会いの確率ってどんなものだろう。まして、たった今の到着とのことだった。驚いた。まさか、ハイトスさんからの横流れ情報ではあるまい。

(ということで、早速、二代目に引導を渡す)

(皇海山をバックに。まぁ上出来だとニンマリする)


 みー猫さんも、さっきの方と同じルートでいらしたらしい。あるいは微妙に違ったか。先行者がいたことには気づかなかったようだ。みー猫さんなら気安いと、早速、交換作業に取りかかる。ペンチを出し、針金で固定する。針金選びを失敗した。錆びつかないように青いのを持って来ていた。固定すると、針金の方が目立つ。みー猫さんに、標高が記されていないことを指摘された。そういうものか。確かに、ここは標高点の山でしかないからなぁ。第4号は、今回の一連の失敗の改訂版として製作しよう。設置してから、曲がりに気づき、もう一度やり直し。その間、みー猫さんには景色を見に行っていただいた。まぁ、みー猫さんには儀式にお立ち合いいただき、満足、満足。しかし、だれかに頼まれたわけではなく、手間ひまかけてこんなことをやってオメデタイと言いようがない。まさに自己満足の世界でしかないな。

 みー猫さんに、これからの予定を伺う。このまま戻るとのことだったが、本当だろうか。もしかして、自分に合わせてくれたのではあるまいか。残念ながら、オロ山か庚申山に向かう体力はない。みー猫さんの本心はその方向にあったのではないのか。むしろ、ここで折り返しとは、みー猫さんらしからぬお歩き。まさか、今日はオロ北大地の下見だったりして。そんな疑心暗鬼はともかく、北側の尾根を下るとのことで、じゃ、ツツジを見ながらご一緒しましょうとなった。

(早速、ツツジ三昧の下山が始まった)

(バックに青空がなけれゃねぇ)


 北寄りの尾根、ここは2回程歩いたことがある。うち1回は仁田元沢から上がっている。2回ともに天気の悪い日だったり、雪だったためか不気味なイメージを持っている。でも考えてみれば、この尾根が中倉尾根・石塔尾根に対抗する本尾根なのかも知れない。ともかく、今日はみー猫さん先導だから、コース取りもおんぶに抱っこスタイルで歩くことに徹する。これほど楽な歩きはない。
 ツツジを見ながらの下りであった。みー猫さんの解説を聞きながら花を見やる。アカヤシオとトウゴクミツバツツジの違い、1時間は覚えていた。オシベ10本に云々に至っては、すぐに耳から離れた。きれいならそれでいいではどうしようもないか。それでも終わりかけが大半。時期も時期だ。そういえば、塔の峰のシロヤシオはきれいだとハイトスさんがおっしゃっていたが、今日来て、また来月来るというのもどんなものだろう。

(沢入山。あの出っ張りの尾根を登ったんだよなぁ)

(男体山もガスがとれた)


 「上手の手から水が漏る」とはよく言うもので、ツツジを気にしていたら、みー猫さんも何か所かでルートロスト。崖に出たりした。この程度はご愛嬌の類だ。ここで提案。1251m三角点に行ってみませんか?と。ここは過去に2回ほど行っている。単発と、ハイトスさんと岩峰巡りの終点として。自分には3回目になるが、みー猫さんはあまり乗り気ではないご様子。しぶしぶながらも行くことになったといった感じ。

(新道に出て)

(この辺が「熊の平」だ)

(1251m峰への登り)


 取りあえず舟石新道に向けて下る。尾根を下って合流。この辺に来ると、舟石新道も明瞭。この間も、ツツジを見ながらの歩きとなる。ここに来て、ようやく暑さを感じるようになってジャージを脱ぐ。「熊の平」(この時は、その名称を忘れていたが)が近いはず。それらしきところを通過する。「平」と呼ぶにはほど遠いが、以前、ここを歩いた時には雪が付いていて、見ようによってはそれらしき体を成していたのだが、今はただの広い緩斜面。みー猫さんは、この辺で迷ったことがあるそうだ。新道から一旦、離れて1251mピークに向かう。これまでずっと歩いて来たためか、かなりきつく感じる。みー猫さんもそのようだ。ボロボロになった荷造りテープのゴミをいくつか処理する。

(1251m峰の三角点)

(右に中倉山。だれが言ったか「シンボルツリー」が見えていた)

(左奥に塔の峰。右に沢入山。中倉山もいいが、自分はどちらかといえば沢入山ファンだな)


 山頂で休憩。休憩スポットは三角点の隣。さらに先に行けばもっと休めるのだが、ここでいいか。このピーク、別名「向山」。最近、中倉山の一般ルート手前に「前山」なる山名板が出現したが、いずれも中倉山との位置関係から出てきた山名だろう。向山は以前から聞いているが、前山はどんなものだろうか。
 ここからは、塔の峰、社山、半月山、松木山、男体山、中倉山、沢入山がよく見える。シンボルツリーも。ズームで見てみると、中倉山の稜線に人の気配はない。この時間だからだろう。そういえば、出発時にご一緒になった方が社山のことを「やしろやま」とおっしゃっていたが、地元ではそうも呼ばれているのだろうかと気になった。みー猫さんから大佐飛山のエピソードをいろいろと聞く。皆んなよくやるよと思った。残雪期だけでは飽き足らず、今度はヤブ期ねらいらしい。強靭な体力と精神力の世界だろうな。自分には異質の世界だ。その辺の、軽いヤブとプチデンジャラスな尾根を歩いている方が性に合っているし、それで十分だ。

(ここの落ち葉はかなり深い)

(無事に直った水没カメラで撮影中のみー猫さん)


 最後の下り。この間、大きな石に膝を激打した。ひどい痛みが走った。じきに痛みはひいたが、帰ってから見ると、かさぶたができていた。再び新道に出て、車道を目指す。ここからの落ち葉がすごい。落ち葉の堆積は膝までのフカフカだが、歩きづらい。ある意味、危険でもある。ずっこけたら下に落ちてしまう。沢のある崩壊地を通過。ここは凍っていたら危ないだろう。以前、この辺でシカの死骸を随分と見かけたが、今日は新道沿いには見かけなかった。むしろ、林道と塔の峰の稜線で見た。雪融け後にシカの死骸が目立つのは、2月の大雪と食糧不足が原因しているのではないだろうか。

(名残り惜しいが、そろそろおさらばだ)

(林道に出る。左に鳥獣観察舎)


 そろそろ舟石新道も終わり。これまで、この先、まっとうな歩きをしたことがないので、みー猫さんに先行してもらう。随分と地形が変わったみたいだ。太い作業道が走っている。だが、伐採した関係か見通しは良くなっていて、林道が見えていた。作業道を横に見ながら尾根を下ると、すんなりと林道に出た。鳥獣観察舎のやや下・かじか荘寄りだった。今は、どこからでも舟石新道に入れるようになっているということだ。新道ルートを事前に知っていればの話だが。

(林道伝いにも残っている)

(お疲れさま。車が意外にも少なかった)


 林道を下る。ツツジがちらほら残っているが、擁壁の上は群れている気配があった。ずっと上に見えている尾根を歩いて備前楯まで行けるものかなと観察。結果は、さほどの興味なしで終わる。
 駐車場には7台。私とみー猫さん、男山の今市さん、そして塔の峰直下で出会った方を除いて少なくとも3人いらっしゃる。今日あたり、庚申山荘に泊まる方はいないのだろうか。風も凪いで冷たさもなくなって、むしろ涼しい。車の中は暑かった。もうそんな季節に移ろいでいる。

 奇遇といえば奇遇だが、山頂でみー猫さんにお会いしたのには驚いた。こういうことって有りなんだねぇ。私が中禅寺山で烏ケ森さんとお会いしたのとはまた違う次元だ。前半の黙々歩きに続いた後半のゆったり歩き、そして、終わりかけながらもツツジの乱舞。今日はいい歩きだった。一人だったら、山頂で山名板を交換して一人にやにやし、いつものように、引き続きの黙々歩きを続けていたろう。みー猫さん、感謝だわ。

(本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」

(付録。今さらなのだが、文字に色を付けずに、この段階で透明ラッカーを塗って終わりにしといた方が良かったのじゃないのかなと思ったりしている)


コメント (18)    この記事についてブログを書く
« 大小山から大坊山。終わりか... | トップ | 銀峯経由で庚申山 »

18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
山名板 (nan_chan)
2014-05-11 20:27:01
先日はヤマレコにはコメントありがとうございました。

今日、たそがれさんの山名板は確認してきました。(^^;
塔の峰に同じ時間?と思ったら一日遅れでした。

行けたらオロ山まで行きたかったんですが、舟石新道でルートミスをしてしまい、塔の峰までで力尽きました。
返信する
Unknown (リンゴ)
2014-05-11 20:57:44
山名板の交換、お疲れ様でした。
色を塗った完成品の方が山名が浮き出て良さそうに見えます。
これから長い時を経て益々味が出て来るのでしょうね。
返信する
nanちゃんさん (たそがれオヤジ)
2014-05-11 22:11:45
nanちゃんさん、こんばんは。
先日はコメント失礼いたしました。
ところで、いきなり、ぶしつけなことをお聞きいたしますが、nanちゃんさんも、もしかしてオタク歩きですか?
山レコを拝見する限り、塔の峰も先日行かれたばかりのようですし、向山もさることながら、田沢奥山だの栗生山、残間山だのって、いくらツツジがきれいとはいっても、普通の感覚では行かない山ですよ。
お好きなんですね。まいりました。私以上じゃないですか。
さて、恥ずかしながらの山名板のご確認、ありがとうございます。実は、正確なことを申し上げますと、カマボコ板は初代でして、2代目はれっきとした板だったのですが、コメントではカマボコ板にさせていただいた次第です。
nanちゃんさんのようなオタク系の山歩きの方には、ぜひお目汚しで見ていただきたかった物体ですよ。
舟石新道のルートミスで手間取りましたか。あの新道、なかなか曲者で、プレートばかりに気をとられると、山を見ないで歩いてしまいますから、以降は注意して歩かないと。
nanちゃんさんのレポ、楽しみにしております。
返信する
リンゴさん (たそがれオヤジ)
2014-05-11 22:24:43
リンゴさん、こんばんは。
色塗りの方がよろしかったでしょうか。私には、素焼きのまんまの方が味があって良かったのではないかと思っておるのですが。
ところでリンゴさん、足尾の山、松木川沿いのトレッキングや備前楯、中倉山もいいですが、この塔の峰、機会がありましたら、ぜひお出かけください。
確かに、ルートが不明瞭で、簡単に登れる山ではないですが、庚申山からちょっとオロ山方面・北方向に向かうと右手に見えてきます。オロ山にするか塔の峰にするかは思案のしどころですが、黒い山よりは塔の峰の方が魅力たっぷりですよ。
なだらかな尾根が広がって、まったり歩きを楽しめます。
リンゴさんもお歩きになって、ぜひPRしてくださいな。といっても、山名板の追加にならない程度で。
返信する
塔の峰 (ハイトス)
2014-05-11 23:56:01
こんばんは。
みー猫さんとバッタリとは奇遇ですねぇ。
まるで頂上で待ち合わせしたみたいです。
新山名板はいいできですね。
フォントも良いです。

今回は少々うらやましいですよ。
この二日間好天にもかかわらず籠山と湯殿山でお茶を濁しただけです。
今回の往路はまたマニアックというかこの山域の一番の難ルートですよね。
その筋の方々の興味を惹くこと間違い無しです。
ところで向山へは気の進まなさそうなみー猫さんを連れて行かれたようですが、展望を紹介しようとされたのですか?。
返信する
ハイトスさん (たそがれオヤジ)
2014-05-12 05:38:24
ハイトスさん、おはようございます。
山名板の件、ありがとうございます。まぁ、自分なりに、製作から設置に至るまで楽しみましたよ。
これもまた、ハイトスさんの山名板が飛ばされてしまったおかげです。あの山には山名板が2枚以上、要りませんからね。
ところで、せっかくの好天、ハイトスさんには確かにもったいない。籠山ですか?新手の山ですね。桐生周辺も奥深いものですね。
私が歩いたところ、難ルートですか。とんでもない。林道からの取り付きを我慢しさえすれば、後はさほどの苦もありませんよ。新道から先もまた難題もありません。筋の方が食指を動かすことはありまへんわ。

向山の件、あれ、さほどの意味なしです。私自身が余力ありだったし、通りすがりのピークでしたから。みー猫さんには失礼した次第です。
返信する
塔の峰 (みー猫)
2014-05-12 07:21:43
おはようございます、たそがれさん。
土曜日は本当に奇遇でしたね!自分にとっては山名板2を確認するのが目的だったですから、新旧2つとたそがれさんまで拝めて、大変実のある参考でした(笑)帰りの向山は、よかったですよ。ひと登りであんな眺めが見れるんだったら最初から行けばよかったなぁと思いました。お疲れ様でしたー。
みー猫
返信する
みー猫さん (たそがれオヤジ)
2014-05-12 08:35:07
みー猫さん、おはようございます。
おかげさまで、下山は楽しんで歩かせていただきました。
さて、向山ですが、あのピーク、あれだけでは実のところ面白くもありません。
やはり、岩峰めぐりの最終ポイントとして位置づけされるピークかと思います。
「出川源頭岩峰群」で検索すれば、いくつか出てきます。機会がありましたら歩いてみてください。特別な危険個所はありません。
ところで、みー猫さん、本当に塔の峰だけが目的でした?本当はもっと先までのご予定だったのでは。だとすれば、失礼したような気がするのですが。
返信する
Unknown (ハチマキ)
2014-05-12 09:36:59
たそがれさんお久しぶりです
前に、たそがれさんの塔の峰レポ見まして、ぜひ自分も行きたいと思っていました それで、先日船石新道経由で歩きましたが、ただ頂上がどこかわからず、アチコチ立木を探すと有りましたよ、たそがれさの山名板が おもわずなぜかピースしました しっかり付いていましたが二代目交換しましたか 塔の峰いい所ですね 二代目も拝見にうかがいます
返信する
Unknown (でん)
2014-05-12 10:48:48
自己満足といえばそうですが重大な任務を課せられていたのですね。
失礼ながらイメージになかった、たそがれさんの意外な器用さに感心させられました。
みー猫さんとのバッタリにはビックリですね~
返信する

コメントを投稿

足尾の山」カテゴリの最新記事