玉川な日々

一日の疲れは玉川に流して・・・

細切れにして管理する。

2011-10-13 23:25:07 | 左様出尾蛇瑠
何度か紹介しています、「放射能と理性」ウェード・アリソン著(峯村利哉訳)徳間書店の最後の方に今の日本の問題を指摘しているような放射能に関する無理解の根本原因が日本社会の本質的な問題を指摘しているので紹介します。

・・ 中央集権型のトップダウン式の制度は、教育をさらなる危機にさらしている。
組織は規模が大きいほど、細分化した方が管理しやすくなる。管理を細分化が成功すると、今度は理解の細分化に対する誘惑が生まれる。問題はこま切れにしたうえで、難しい部分は専門家に任せてしまおうという発想である。問題を適切に分割できれば、理解の細分化は効果をあげられるかもしれないが、この手法は、全体像を把握できる人間がほとんどいなくなるということを意味する。つまり、本来なら一目でわかるような間違いが、見過ごされたり無視されたりするわけだ。おそらく、放射能の影響をめぐる問題は、こういう経緯でこじれてしまったのだろう。
最近まで教育界の発展は、細分化を促進することによってのみ許されてきた。だから一刻も早く、メッセージの形で真相を発信する必要がある。物事を細切れに学ぶという手法は、真の全体像を理解する妨げになる場合が多い、と。
今求められているのは、とりわけ科学分野でもとめられているのは、深くて広い見識をもつゼレラリストだ。専門知識は相手の無分別な受容を前提としてはいけない。社会全体へあまねく告知され、厳しい詮議にさらされてこそ、専門知識は専門知識たりうるのである。思考を丸投げ-理解という仕事を専門家に委託すること-は正しい答えの獲得にはつながらない。

「再び教育と理解と原点について」から

・・

いや、一般の人に罪があるのではなく、専門家で教養があれば、TVでウソを吐きまくっている自称専門家先生へ反論するべきなのに、そんな気概をもった人は私の知る限り、東大医学部の稲先生とごくわずかしかいませんでした。

けきょく稲先生のサイトも圧力がすごくて潰されましたもんね。

放射能に対する無知、これで何十兆円も無駄にまた浪費されるわけです。