前修理業者の稚拙・杜撰は、
なによりも、
オーナー様をがっかりさせてしまうことになる。
このことを、書くと、
いかにも、高橋の技術をひけらかしている、と、いう風に思わせてしまうかもしれない。
だが、
どれだけの金額を支払ったか
知らないけれど
金を出す以上は
「安心して使える」という保証と引き換えになるはずだと
依頼側は考えると思う。
それを、見事に裏切る。
こんなもんだろう。
鳴るから良い。
と、いう判断で、「安心」を渡すのかと思う、
それは、しばらくのちの不具合から
金額の多少でなく、
こんな風なひどい状態に愛機を扱われたのかという
悲しさやくやしさを生ませる。
それは、どれだけ、ひどい状態に扱われていたかを
知るからなのだが、
その「ひどい状態」を、最初に見るのは高橋なのだ。
ネームヴァリューがある修理屋さんほど、
修理できませんとは言えず
なんとかしよう・修理しようと取り組むのはわかる。
だが、
もう一つのショックは
あの有名店でも、こうなのか・・・という
無念がわくということだろう。
良い音を提供しよう・この先30年は安心して使えるように、と、やってきている当方にとって
前修理店の無茶苦茶な扱い方は、
機器と機器のオーナー様の気持ちと合わさって
心痛い・・・。
ただ、そんな無茶苦茶な扱い方でも、
当方で、治せるのが、救いになる。
以前のメンテナンスであるが・・・
BARCO EMT981 2台目
早速中をみるとこれでもかと言った改造が各所に施されています。
T氏に改造内容を尋ねた所、改造はT氏に拠る物ではなく購入時には既にこの状態になっていたそうです。
これを見た時にはこれは迂闊に触ると動かなくなる可能性が高いと思わされました。さわらぬ神に祟りなしですね。
取りあえずトレイベルトがなかったので汎用ベルトを付けましたがまともに動作しない状況です。
ピックアップはアイパターンの電圧幅も問題なく良好な状態です。
電源トランスが外付けと成っており内部で必要な電源DCは全て改造されています。
各電圧を順次調べると基本の制御電圧の+5Vが+4.7V位しかなくこの電圧が4.6V辺りになるとCDの再生に問題が発生してしまいます。
どうも改造された電源に問題がありそうで此処を直さない限りどうにもならないと思われます。
ただ変更されている箇所が多いのと素人配線で半田の状態も良くないので触っているうちに動かなくなる可能性が非常に高く、
現状のままでの修理は出来ない事を伝え一旦は修理をお断りをしました。
修理をお断りした後で、T氏が電源を修理出来る処をさがして元に戻したらオーバーホールをお願いできるかとの連絡です。
素人に近いやっつけ仕事の物を修理して貰える処が有るだろうかと考えると、まずどこも引き受けてくれないだろうと思われるし、乗り掛かった舟なので電源を元の状態に近付ける事を条件にして此方で対応させて頂く事にしました。
AC電源のインレット部分が煤けていたので分解すると何かがショートした痕が見つかりました。
原因は判りませんがどうも電源トランスをショートさせてトランスを外付けにしたようです。どちらにしても煤が残った状態は電気的には問題があるので清掃です。
変更されていた電源周りを全て取り払い後付のトランスにて出来る範囲元の状態に近づけました。
電源周りはトランスの容量と電圧の違いが大きく元の電源回路では回路で必要な電圧が作れず新たに3端子レギュレーターを追加する等して対応しています。
元の整流のダイオードは全て無くなっていたので新たに音響用の物をチョイスです。
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修理屋さんの仕事ではないと思うのですが、
素人に近いやっつけ仕事の物を修理して貰える処が有るだろうかと考えると、
まずどこも引き受けてくれないだろうと思われるし、
乗り掛かった舟なので電源を元の状態に近付ける事を条件にして此方で対応させて頂く事にしました。
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上記は、個人の改造の果てに、オークションなどで
鳴っているうちに売り払う・・・ということなのでしょう・・・
素人ならいざ知らず・・・修理屋さんが
修理の代金をいただく立場である以上、
まともな修理をしないということは
ありえない…はずなのですが・・・
現実に、それに遭遇してしまうと、
愕然とするわけです。
が・・・
考えようによっては
治る状態のまともでない修理は
治すチャンスに恵まれるという考え方もできます。
そう考えると、
なんとか、動く状態で、不具合などが露呈せず
音としては、いまいちでありながら
気が付けない・・・という修理の仕方もあるということになるわけで
このほうが、怖いことだと思うのです。
なんとも、複雑な気分になってしまって
代理の文章も
取り留めなくなっていますが
やはり、何よりも大事なのは
OH(全コンデンサG-UP品に交換ー全半田増しー全バラ状態にしての清掃とチェック)をする、ということだと思います。
****憧れのAudio お問合せ・ご依頼の前に (fc2.com)*******
当方がオーバーホール・修理を始めた主旨は
憧れたオーディオを本来の状態に戻す・要望があれば元以上の音を出せる様にする事です。(思い入れや憧れの有る機器をこれからも使い続けたいと言った人の為にオーバーホール・修理を行なうつもりです。)
修理はオーバーホール(半田増し・全電解コンデンサ(グレードを上げた物)交換)を施すことを前提に修理をしています。
ここで、修理のみという方は経年劣化のコンデンサ&半田クラック(劣化)でもかまわないということになります。経験上こんな機器では本来の性能を発揮できないかぎりか、劣悪な音を本来の音と勘違いして聴いている状態です。
機器への思い入れも薄く、とりあえず音さえ出れば構わない物を直すのはお断りしようと思います。
いずれにしても20年を超えている機器が本来もっている性能を発揮する事は出来ません。
此れを可能にす るのがオーバーホールです 。
場当たり的な修理であるなら他所の修理業者をおあたり下さい。
当然此方で修理した物については後々まで出来る限りの対応はさせて頂きます。
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