ロンドン野郎

カナダのオンタリオ州ロンドン市で4年半暮らしたロンドン野郎。 この度本家大英帝国ロンドン市(近郊)へ参上。

絶滅寸前のクラウン・ビクトリア

2008-01-24 12:05:20 | ニューヨーク街歩き

北米のタクシー業界おまわりさん業界で絶大な人気を誇る走るシーラカンス、フルサイズカーの最後の生き残りのフォード・クラウン・ビクトリア の話は以前紹介しましたが、このところのガソリン高騰や地球温暖化が叫ばれている中、流石に4.6L V8エンジンを搭載した巨大な乗用車には住み心地が悪い世の中になってきたようです。 ニューヨークでは依然最大勢力を誇っているものの、タクシーの半分をハイブリッド車へ転換せよ、という法令の影響か、ニューヨークの街を歩くたびに割合がどんどん減っていっているような気がします。 ⇒ 以前の紹介ページへ

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この車は、オンタリオ州ロンドン市の隣町セント・トーマスにあるフォードの組立工場で生産されています。 先日、工場の前をフラリと通りかかったので、写真を撮ってきました。

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この工場は、今は珍しいFR(後輪駆動)、シャーシーフレーム構造の乗用車の専用生産ラインということもあって、クラウン・ビクトリアだけしか生産していません。 昨今のBIG3のリストラの嵐の中で、工場閉鎖も囁かれていましたが、最終的に一交代体制で、細々と生産を継続することになりました。 2008年モデルからフォードの一般向けカタログからも落とされて、パトカーとタクシーといった大口客先向けの注文生産に専念しているそうです。 それでも昨年一年間で7万台くらいは作っているので、あなどれない規模ですが、今の社会環境を考えるとやっぱり風前の灯火かも知れません。

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この日はちょうど日曜日で、従業員駐車場にも空だったので、少し寂しげな風情でした。

北米で全盛を誇ったホンモノのフルサイズカーは絶滅寸前です。