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リー代数

2009-09-22 07:45:04 | 一般の数学
数学セミナーを読んでみたら、リー代数について書いてありました。

リー環とは、次の定義です。
リー環 g はある体 k 上のベクトル空間であって、括弧積と呼ばれる双曲型な積
g × g → g
(X, Y) → [X, Y]
が与えられており、次の条件を満たすときに言う。

(1) [X, X] = 0
(2) [X, [Y, Z]] + [Y, [Z, X]] + [Z, [X, Y]] = 0 (Jacobi律)

これが、19世紀末のSophus Lieによって考えられたリー環の定義です。


私はリー環をときどき耳にしますが、具体的にはどんな物までは知らなかったです。
環の1つだろうの認識です。
今でも、リー環の定義を見て、すぐには分からないです。


①体 k 上のベクトル空間とは

===== ベクトル空間の定義 =====
集合 V が条件「Ⅰ」「Ⅱ」を満たすとき、V をベクトル空間という。

「Ⅰ」任意の ab ∈ V に対して、和 a + b ∈ V が定義される。
(1) (a + b) + c = a + (b + c)
(2) a + b = b + a
(3) a + 0 = a (∃0 ∈ V)
(4) a + x = 0 (∃x ∈ V)

「Ⅱ」任意の a ∈ V、任意の t ∈ V に対して、スカラー倍 ta ∈ V が定義される。
(5) t(a + b) = ta + tb
(6) (t + u)a = ta + ua
(7) (tu)a = t(ua)
(8) 1a = a

これがベクトル空間の定義です。


② g × g → g とは
===== 環の直積の定義 =====
環 R, S の集合として、直積 R × S = {(r, s) | rt, ru ∈ R, st, su ∈ S}
(rt, st) + (ru, su) = (rt + ru, st + su)
(rt, st)(ru, su) = (rtru, stsu)

これが環の直積の定義です。

③ (X, Y) → [X, Y] とは
括弧積とは、
集合 V が環 g をなすとき
[ΣαiXi, ΣβiYi] = Σαiβi[Xi, Yi]
i, βi ∈ g, Xi, Yi ∈ V)

これが括弧積の定義です。

2)、3)を満たすとき、双線形写像であります。


ここまでの、①、②、③を整理していみると
集合 V は、体 k 上のベクトル空間であって、環 g でもあります。
任意の ab ∈ V なので、
環の直積は
a + b = b + a
ab = ba

なので g × g → g とは、
この「→」の部分が何を意味しているのかが分からないです。
====== 疑問 ======
g × g は直積を表していると思います。
環 x, y に置いて、写像 f を考えて、f: x → y とすると
「→」が写像を表していると意味が通じないです。
====== 疑問 ======

(X, Y) → [X, Y] とは、
a, βb] = αβ[a, b]
(α, β ∈ g, ab ∈ V)


===== 整理 =====
リー環 g はある体 k 上のベクトル空間であって、括弧積と呼ばれる双曲型な積
g × g → g
(X, Y) → [X, Y]
が与えられており、次の条件を満たすときに言う。

つまり集合 V は、体 k 上のベクトル空間であって、環 g あります。
任意の ab ∈ V 、g × g → g より
「?」
a, βb] = αβ[a, b]
(α, β ∈ g, ab ∈ V)
を満たすこと

この他に、次の条件を満たすこと
(1) [X, X] = 0
(2) [X, [Y, Z]] + [Y, [Z, X]] + [Z, [X, Y]] = 0 (Jacobi律)

これが、リー代数です。

[X, X] = 0 と [X, Y] = -[Y, X] が同値であることをどのように導くのでしょうか?
ベクトルの外積を考えれば、自明でした。(自己解決をしました。)
a×a = 0
a×b = -b×a
がベクトルの外積の定理でした。

リー代数は、難しいです。

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