いろいろと作業したり画像整理したりしてたらもう休日終了~。
結論から言うと配線変更しました。
実際に装着したのがこの回路と構成。
結局リレー制御式にしましたよっと。
単に手元にリレーとヒューズホルダがあるのでもったいないから。w
さて、世の中にはこの図面を見て速攻で作れる人とか、まったくわからない人とかいろいろ居るかもしれない。
当ブログ開設時のモットーは「わからないなら他で調べてね」や「このくらい分からないなら触らないほうが
いいよ~」とかだった気がするけれど、電装系に関しては「失敗しました。バイク燃えました!><」って
なると、ほら、迷惑な責任問題とか起きそうでしょ?w
だから配線の製作過程を紹介する前に、少しだけ各部の作業内容を抜粋してみるよ。
大量の画像で説明を簡略しますのでよろしくお願いしますです。
ビニール絶縁電線の皮むき。
ワイヤーストリッパーを使ったけど、無くても工夫すればニッパーやナイフでも可能。
絶縁保護用の熱収縮チューブを通し、裸丸端子(R端子)に芯線を入れる。
チューブを通し忘れると作業やり直しw
この画像を見て電気工事士や工事士試験を受ける方は隙間を見てとんでもない欠陥だとお嘆きになる
だろう。
[電気工事士試験の判定基準からの抜粋]
電線相互の接続部分
1. リングスリーブ圧着接続部の絶縁被覆処理
・テープ巻きが困難なもの(←テープ巻かないからかんけーねー!)
・絶縁被覆を著しくむき過ぎているもの(←むき過ぎじゃねーもん)
・絶縁被覆の上から圧着(そもそも規格に準拠した丸端子を使えば被覆は入らないしw)
電気工事士試験では、わざと隙間が見える程度(2~5mm)で施工するだろうし、講習会や学校でも必ず
そうしろと口うるさく教えてるはずだ。
実は圧着時の被覆噛みこみ防止の意味もあるけれど、試験後の採点員がどんな人になろうがひと目見て
噛み込んで無い事をアピールするには、隙間をどの角度から見ても見えるように厳守するのが
一番「重大欠陥」の判定にならずに済むわけなんだ。
バイクや車、産業用制御装置の製造は電気工事士試験ではないから厳守する必要も無い上に、
一部の仕様では電気工事以上の厳しい仕様の図面で作業指定される場合もある。
また、熱収縮チューブを採用する事で不要なショート防止と配線の折り曲げ耐性の確保もするので、
画像の状態で問題なし。
話が横道にそれすぎた・・・
普通の簡易型圧着ペンチで圧着。
かなり強く握らないとしっかり圧着できないのが安物の弱点だ。
こんな感じで仕上がる。
引っ張っても動かず抜けないなら一応は合格。
プロが使う工具は数万円~の値段で、もっと軽い握りで仕上がり品質も上等なんだが・・・
そこで代用工具として電気工事士指定の圧着ペンチを試してみた。
今回使う端子は5.5sq用でこの工具に準拠していないけれど、近似値と仕上がりから判断して大の位置
で圧着すれば問題ないことが分かった。
ちょっと中央からずれてしまったけれど、仕上がりはこんなもの。
しっかり圧着されてる。
最後に収縮チューブをかぶせて加熱する。
ヒートガンを使いたいけれど、無ければライターで軽くあぶればいい。
次にオープンバレルのギボシ端子の圧着で、剥きしろと仮止め位置はこんな具合。
画像は⑥ギボシ端子メス(ダブル)
芯線は羽根の部分より約0.5mmずつはみ出るように剥く。 カバーも忘れずに!
芯線を圧着。
芯線の太さに合った箇所を使うこと。 画像は2sqの線での作業だ。
絶縁被覆を締める。
ここは隣の太い箇所で行う。
仕上がりはこちら。
オープンバレルは被覆をつかむ事で曲げ耐性が向上するから振動の多い自動車・バイク電装に最適だ。
最後に絶縁用のカバーをずらしてかぶせる。
本当は矢印部分が重なるまでずらすべきなんだけど、今回買ってきた電線はVSFという規格で被覆が
厚い関係で太くなってるため、そこまでずらせなかった。
一応、端子自体には被ってからヨシとしよう。w
ギボシ端子オスの仕上がり。
これもカバーを入れ忘れるとまずいのだ。
カバーをかぶせるとこんな具合。
今度は定位置までずらす事ができた。
ちょっと規格外の組み合わせ。
5.5sq用の端子(R5.5-5)に④ヒューズホルダ付属の1.25sqを圧着する技。
折り曲げて約2.5sq。(3回曲げれば5.0sqの近似値になるが、この例では電工ペンチ側で対応する)
電工ペンチ 中 の位置で圧着。
きちんとできた。w
これもあぶって収縮~。
ほれ、中身が見えないから規格外作業と思わないでしょ?w
リレーコイルのマイナス配線③は既存のギボシ接続箇所に割り込み配線するので、ギボシ端子オスに
二本の線を同時に圧着する。
ちょっと難しいけれど仕上がってしまえばこの通りにきれいだ。
ここはギボシ端子付属のカバーを使わず、収縮チューブで絶縁処理する。
配線の中で2sqの線⑤⑥の分岐箇所にも規格外の変な作業をするが、本当は専用のスリーブが存在する。
意外と売られて無いし、どうせR5.5があるので加工して流用する。
R5.5-6端子を切る。
圧着部分だけほしいのだ。
2sq、3本を互いに挿入するんだけど、計算では6sqになって0.5sq太いから少し大変だ。
どうにか入れられた。
汎用ペンチで締めてみる。
5.5sq位置で問題なし。
さらに電工ペンチ 大 の位置で締めてみる
まったく問題なしでしっかりつながった。
フレームとステアリング部を渡る場所は、保護用に7φのコルゲートチューブに通しておくわけだけど、
両端の固定・保護は一般的なビニールテープを使わず、ハーネステープを使う。
ビニールテープは一年もしないうちに剥がれてドロドロになるのでむき出しのバイク用配線には向かない。
安価なのは写真の輸入工具量販店のものでひと巻き100円くらいだから買い置きするとよいだろう。
各配線はこんな感じで仕上がる。
図面と見比べるとイメージしやすいだろう。
ヒューズホルダを撮影し忘れたので、実装後の画像でごまかす。
ホルダー付属の線に圧着するだけの簡単なお仕事。
以上、各作業の抜粋でした。ふううううう・・・つかれた。
これを見てもイメージがつかめず、自信が無い方は回路を真似するのをあきらめるか、作業慣れした人
の指導を受けながら会得すればいいだろう。
基本的に使った工具は以下のもの。
エーモンの1452は5.5sqの皮むきと裸丸端子圧着ができるので便利だけど、ちょっと圧着品質が
頼りない感じ。
利点はカー用品店でも見かけるほど入手しやすくて安い。
新たに買うなら支点からの距離が短い場所で圧着し、なおかつ力点になる柄が長いものにしたほうが
やりやすいだろう。
有名どころではホーザンやフジ矢、ロブテックス、マーベルなど。
次回は各配線の長さなど、もう少し詳しい図面と作業手順を書く予定です。
予定よりも膨大な量になって疲れたから、今日はもう寝ます。Zzz