YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

謎のキャブ・加速ポンプ付きPD24(追記あり)

2013年04月19日 | YBR125改造

さ~て、みなさんお待ちかね(待ってねーよ!)、謎のキャブレターの種明かしだよ。w
こんなのをヤフオクでゲットしたぜ♪

一応「PD22加速ポンプ付き」と表記されて売られてて、VM型と同じくピストンバルブを
スロットルケーブルで上げ下げする強制開閉型。
強制開閉型は急激にアクセルを開けると燃料の噴射量が一瞬追いつかずに息継ぎ
が起きる弱点があるけれど、この現象を補うために純正VM22では負圧を利用してパイロット
系の燃調を一瞬濃くする「エアーカットバルブ」機構で補正している。
入手したPD22にはアクセルの急激な開らきをワイヤーで連動したカムとポンプにて
強制的に少量の燃料を加算させる「加速ポンプ」という機構が付いている。

矢印のポンプシャフトが勢い良く押されると吸気側に設置されたノズルからドピュ!
ガソリンが噴射されるってわけだ。
エアーカットバルブでは受動的に働くのに対して加速ポンプはこのように能動的に補正
させるやり方である。
利点は低速~中速域でのトルクアップ、加速特性改善らしい。(まさに俺にぴったり!)
さて、この加速ポンプ機構にどうやってスロットルを連動させるか?と言うと、このような
二股に分かれたスロットルケーブルが存在し、試しに同時購入しておいた。

まあ、長さが合わなければ分解して自転車のブレーキか変速機用のケーブルと組み
合わせて自作すればいい・・・

問題は物理的にYBRに付けられるかで、いろいろなサイトを見て回ったけれど中華
VM26の時と同様に詳細な取り付け寸法を紹介している記事は見当たらなかった。

ならば今回も俺が計って公開しよう。

まずはエアクリのコネクティングチューブとエンジン側のマニホールド間を決定する
吸排気間寸法。

( )内は純正VM22の寸法。
同じだぁ~~~♪
次に固定に影響する吸気、排気の各部寸法や穴の幅。

固定するための箇所もバッチリ同じ。
OUT側のポートが若干広いけれどフランジ部の固定穴は同じなのでポン付け可能って事がわかった。
他に車体のどこかに干渉するような箇所がなければの話だけどな!
さて、ついでにバルブストロークとバルブ径を計ってみた。

ストロークは誤差範囲内だけどバルブの径がなぜか少し太い
あれれ?PD22ってサイズなのにVM22よりも太いってなぜよ?

ここで、なんでタイトルに「謎のキャブ」と明記したかを説明しよう。
まずキャブ口径を表記するにあたり、メーカーではベンチュリー径(キャブ内の吸気の通り道で一番狭い場所)
真円の直径で表すらしいけれど、キャブの種類によっては断面が真円構造ではなく長穴の場合もある。

この場合は断面積が同じ真円の直径で表現する例が多いらしい
ここで長穴の面積計算をするのは面倒なので仮にタテ・ヨコの寸法による方形面積で
比較計算してみた。

まず、直径22mmの真円面積を直径×直径である正方形に換算すると484m㎡になり
これを基準にすればいいと思った。
さて、純正キャブのVM22のタテ・ヨコ寸法で計算すると、24×18=432m㎡・・・あれ?
正方形に直すと一辺が20.78mm。実はVM20なのか?
なにか我々素人が知らない流体力学的な不思議係数でもあるのかな・・・ 
じゃあ勝手に不思議係数が存在すると仮定して算出してみよう。
484÷432≒1.12(不思議係数)
これで双方の方形面積計算結果の補正ができる。w


さて、謎PDの寸法では26×20=520m㎡ ・・・・オイ!今度はデカイぞ、これ。
じゃあこの面積を正方形で直すと一辺は22.8mm・・・まあ22mmが近似値だわな。
これにさっきの係数を当てはめて22.8×1.12≒25.5!
ただし、謎PDはVM22のように純粋な長穴ではなく二つの円が重なった断面なので、
重なる両脇付近は狭くなってるから24が近似値のPD24ではないかな?

VM22の場合、メーカ自身がハッキリと仕様書にて明記してる以上ベンチュリー
径は
22mm相当の働きをするはずだから、謎PDに関しては不思議係数を当ては
めて解釈するのがいいかもしれない。
なぜなら、明らかにタテ・ヨコ寸法がVM22よりも長いからである。
双方同じベンチュリー径22mmとは絶対に言えない。

こんな感じで屁理屈をこねたところで、実際どーでもいいやw
VM22よりも少し大きくて加速ポンプ付きで、さらにポン付け可能ときたら売り手がPD22と
言い切ろうが反論があろがどうでもいいわけだよ。
このキャブはいっさい型式やサイズが刻印されていない謎キャブだから解釈しだいだって事w
お店によっては長穴研磨加工してPD24として売ってる例もあるらしいからそれもいいじゃね?

めんどくさいから以後、謎ではなく「加速ポンプ付きPD24」という話で改造を進める事にするよ。

追記:2013年6月13日
最近、このキャブの出品が見られなくなった。
やはりこの手のなま物はタイイミングが勝負だなw
ところが気になるキャブを代わりに発見した。
「PD24」(中国ホンダ御用達で型式PZ27と同等らしい。
加速ポンプは無いけれど、単純な構図でベンチュリー径等が謎PD22と同寸だからポン付けは可能
だと思う。
タオバオでもPZ27が数多く出品されてるのでヤフオク以外でも入手可能なのがありがたい。
ぶっ壊れたら代替品として使ってみようかと思った。
追記:2014年2月某日
タオバオで同型キャブを見かけた。
加速ポンプ付きがPZ27Bって名前で出品してる店舗もあった。
どうやら27という数字はベンチュリー径ではなく、アウトレット側の内径を表記してるものと
解釈される。
ホンダ系によくあるPD~~はベンチュリー径なので、ごちゃごちゃしててわかりにくい。w
また、例のヤフオクで見かけたのは加速ポンプ付きPD24と改名したようだ。