YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

PD24で試走と調整

2013年04月21日 | YBR125改造

大きな苦労も無く走り出す事ができたYBR125+加速ポンプ付きPD24キャブレター。

チョークレバーには戻しバネが仕込まれててレバーを上げてチョークを効かせても放せば自然に
チョーク解除になるから、チョークを一定時間効かせたい時には指で押さえ続けなければならない。
またチョークレバーはケーブルによるハンドル付近でのチョーク操作を可能にする機構がついており、
キャブ本体のレバーにケーブルを付ければリモートチョーク操作ができるけど、面倒なのでこの機能
のためにあれこれ作らない事にした。

中華VM26のように押さえ板に付け替えれば楽なので、後日ホンダCRF100純正キャブPD22の
部品を流用して押さえ板を付けてリモート機構とバネを排除しようと思う。

さて、走り回ってなんとなくセッティングの状態を把握したけど、どうもこのキャブは元々125ccのバイク用
に製造された物の流れ品ではないかと感じた。
そのままセッティングが合うしリモートチョーク機能まで付いてるしなぁ。

ネット上でこのキャブのレポートのほとんどがAPE系、XR100系、モン・ゴリ・カブ・CD系で、排気量の関係
なのか皆一応に苦労しているので覚悟してただけに拍子抜けした。

ジェット類の大きさなどから検索しまくった結果、「ヒョースン(HYOSUNG)RT125D KARION」のキャブ
に相当する可能性が高くなってきた。
形式やジェット類が一致してるのはRT125Dオーナーの情報で確認済み。
2011年までのRT125Dに同型のキャブが搭載されてて2012年以降からVM24に変更されてるとの事だ。

市販車の吸排気系統は似たり寄ったりになるのでMJやPJも合うはずだよね。
こんなわけで深追いせずにジェット類の変更は行わない事にする!

ただし加速ポンプの調整は追い込まなければならない。
アクセル開度に連動してるからポンプの効き始めをどの開度にすると使いやすいか探さないとせっかくの
機能が無駄になる。

この機構でポンプワイヤーの引き具合を微調整して効き始めを決定させる。

最初はアクセル開度1/8開でカムが動き出すようにセットして試走したけど結構良い状態であった。
ゆっくり開けると普通に加速するし、ガバっと開けるとグイッっとトルク増しで加速するので坂道や交差点通過
後や右左折の立ち上がりで楽だ。

試しにポンプワイヤーを外してみるとガバ開け時に一瞬ストールしそうになるので加速ポンプの有無が確認
できたよ。

アクセル開度1/4開調整時では全閉時から急激な全開でストール気味になるが1/2開あたりから効いてる
感覚がしたので、全閉からの急操作さえ行わないならこのセッティングで燃費悪化を抑えられると思う。

最後は好みの問題だ。
俺の場合は中低速特性を8の字旋回とストレートパイロンスラロームで確認しながら使いやすいセッティングを
出すことにしている。
交差点での右左折、追い越し加速などはこれで判断しやすくなるからだ。
結果的に1/4~1/8の間で落ち着いた。

最後にちょっとMJの確認のため、仮にJNのクリップ位置を1段上にしてから下に0.5mmシムを入れて
0.5段薄くなるように変えてみたらトルクがいっきに減った。
たった0.5段なのでかなりシビアな状態でジェット類は合っている。
【触らぬジェットに祟りなし】ってことで、「調子のいいキャブはいじるな」という偉大なる先輩方の教え
に従おう。


通いなれた道を走ってみると加速の感じは純正VM22よりも良い。
坂道では中華VM26に劣るが純正VM22よりも良い。
渋滞路でのノロノロ運転ではVM22、VM26よりも使いやすくトルクでトコトトコ走るのも得意なようだ。
燃費は初回、ガンガン回したりあれこれ悪化させる要因をやってて36km/Lであったので、普通に
走れば40km/L越えは可能なんじゃないかな?
まだまだ走り込みが足りないけれど、感覚的には

加速 VM26>PD24>>VM22
坂道 VM26>>PD24>VM22
燃費 VM26<PD24<VM22

総評 VM26:とにかく元気に走らせたい。ボアアップ、マフラー変更の予定がある、またはやってる
    状態に向いてる気がする。タンデム走行の多い人にもいいだろう。
    中高回転向きのキャブだ。

    PD24:普段はノンビリ走るけれど、ここぞ一発の時に加速が欲しい。排気量、消音系は変
    えないつもりだしアクセルワークは繊細に行う人に向いてる気がする。
    加速ポンプ効果による低中回転向きのキャブだ。

    純正VM22:燃費命!!タンデムしない、坂道加速は気にしない、アクセルワークは雑でもいい
    し細かい事は気にしたくない。改造なんかする気がない、キャブなんか怖くていじれないって人に
    はこのまま純正を維持した方が幸せだろう。
    本当に万能だけどその分、今時の去勢された特性だと思う。

急ぎではあったけれど、こんな感じで加速ポンプ付きPD24キャブの体験レポートを紹介した。
宿題はマニホールドのわずかな段差修正、チョーク機構簡素化改造くらいしか残ってないな・・・
YBR125(2005~2010年式VM22搭載車)であれば本当にポン付け感覚で載せ換え可能なキャブである。

*なお、2011年以降のモデルに関しては今まで紹介したキャブのような出口がフランジ構造の物ではなく、
純正BS25に似たタイプの構造の強制開閉式キャブへの換装の方が楽かもしれない。
ただしKやKGに関してはキャブヒーターとTPSをどうするか?って課題もある。
いろいろ悩みながらぜひ挑戦して新たな情報公開を期待してます。
特にコネクティングチューブとマニホールドの内径及びこの間の距離はBSキャブ搭載車オーナーがだれも
測定し公開していない現状では流用可能なキャブの選定を手慣れた人達が助言できないだろう。
この手の物理的な寸法はポン付けの最重要要素なのだ。