YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

ホンダ車用CDIを使ってみた

2017年07月02日 | YB125SP電装系

急にやる気が出てきたから中国広東省五羊本田のOHVマシン、
CG125用の社外CDIがYB125SPに使えるか検証してみたよ。

CG125万能直流点火器(方口)7.2元(約130円)

各コネクターのピンアサインはこの通りだという事は事前調査で
判明していた。

YB/YBR系CDIのコネクタ形状から変換するケーブルを自作。

例の半完成ケーブルの片側を110平型端子に打ち替えて装着できる
ようにしたのだ。
転んでもタダじゃ起きない。w
タコメーター信号線の処理方法は未定だけど、エンジンが動くか
どうかを先行して実験してみたよ。

最初は始動しなかったので、停止線をアースから外してみたら
あっさり始動してくれたよ。
アイドリングは安定していて吹け上がりに息継ぎも現れない。

結局エンジン停止端子は未使用となった。

試走してきたよ。
・終始安定した点火だった。
・加速が鈍い
・トルクが少なくて吹け上がりが遅い
・上り坂が致命的に遅く、パワー・トルク不足
・それにしても安定はしている

どうもYBのエンジン特性に合わないようだった。w
思うにエンジン自体の設計の違いがCDI特性の決定にも関わって
いて、単純な話では無いみたい。

・CG系 内径×行程 56.5 × 49.5 mm
 (YB/YBR系よりショートストローク)

・YB系 内径×行程 54.0 × 54.0 mm

また、タコメーターを動作させようとちょっとした回路や実験を
したけれど、どれもうまく動作しなかった。

PU(ピックアップ)コイルの信号はこんな感じ。
読者様の動画からキャプチャさせていただきました。

試しに保護抵抗経由でタコメーター信号線を繋いでみたが、ピク
リとも針は動かなった。
YB/YBRのタコメーターの入力回路にはダイオードが直列にある
ので、もしかしたら整流されて内部のICが動作するかと期待して
たけど、やっぱりダメだったな。

YB/YBRの純正CDIのタコメーター信号出力はこんな波形。

5Vの矩形波なのでPU信号を波形整形しないと動作しないって
事だ。
オペアンプで変換回路を作るしか無いかな・・・

とは言うものの、CG125のCDIでの走りが良くなかったので、
タコメーター用回路を設計・製作する意味がなくなったので、
もうどうでもいいや。w

試走途中で純正CDIに戻したよ。

このCDIはお蔵入りとなったけど、動作実験としては大成功。
いつかホンダ系CDIの修理・流用などの相談話が舞い込んできた
時に、貴重なピンアサイン資料と動作検証が手元にあるのは便利
だからなあ。
CDIとケーブル合わせて300円程度で色々学び、遊べたから有意
義な実験だった。

さて、次はどんなネタで遊ぼう?


社外CDI配線の罠

2017年07月01日 | YB125SP電装系

お?もう7月かよ!

雨なので、買い置きしてある社外CDIをYBに繋げるために色々
模索しだしてるよ。

これはホンダのCG125用の改装用CDI。
CGは元々交流電源式だけどYBと同じ直流電源式CDIに目をつけて
買ってみたので流用実験をしてみたいのだ。

うまく動作検証できればこんなCDIも流用可能なはず。

超能(高性能)天限速(無限の速さ)。(爆)
鵜呑みにはしていないけど、ちょっと面白そうじゃん?
ご存知ホンダ系エンジンって昔からやたらと良く回る設計ですから、
CDI特性もそれなりに考え抜かれてると期待して・・・

で、当然ながら配線もコネクタもヤマハ系と一致するわけない。
タオバオで変換用のコネクター配線を見かけたから注文しておいた。
知りたいのは配線とコネクタのピン配置関係。
ところが・・・

納品されたのは完成品ではなく、半完成品。
これでは知りたい情報が得られない!!

後日、別件注文時に別の店で似たような物を買う。

もう(´;ω;`)ヤダー
前回以上にバラバラで、しかもコネクタのピン数も6ピンが欲しい
ところが8ピンで来た。w
まったく使い物にならない・・・とは言い切れない。
YB側の端子形状は一致してるので「部品を買った」と思えば
使える。
国内で特殊コネクターと端子を買うと2000円くらいかかるから、
材料を買ったと思えば安い部類だよ。

CG125用直流CDI側の端子は一般的な110平型なので、手持ちの
110型端子で再圧着すれば接続可能。
キャブレター式バイクの点火回路って基本的に同じ回路で、付帯
機能や高圧側の回路に違いがある。
幸いホンダとヤマハは似てるから可能なはずだ。
(スズキはイグニションの高圧回路がヤマハ、ホンダと違うので、
流用するにはIGコイルまで合わせないと働かない)

実は一番の難関は「タコメーター配線」をどうするか?
CG系はIGコイルの1次側へ配線しているけれど、YB/YBR系の
CDIには専用のタコメーター動作用端子がある。
よってCG系CDIに無い機能をどこで電気的に補うかが課題だ。

とりあえずあれこれ机上で考えながら、点火系だけは先に実験
する方向で進めようと思う。


ウインカーをLED化してみた

2017年04月30日 | YB125SP電装系

ウインカーは常に点滅させているわけではないので、消費電力的に
LED化する利点はあまり無いと思ってるけど、安価に入手できたので
ウインカーのLED化をやってみたよ。

LED対応のウインカーリレー・蜂鳴(点滅ブザー付)型と電球色の
BA15S型180度平行ピン。

純正フィラメント球と入れ替える。

YB125SPの純正ウインカーは反射板がしっかりしているので、
適度に配光が広がると予想してみた。

ウインカーリレーはL字型2端子式で、そのまま差し替え可能。

点滅ブザーの穴が外側に向いているから、しっかり音は聞こえて
くるだろう。

光量・配光を比較してみた。

他車から見える角度で色々観察しても問題なく視認できる感じ。
内部の反射板の効果のおかげだね。

晴天時の視認性。

ちゃんと点滅状態を確認できた。

LED対応の「蜂鳴」型リレーのブザー音がピーッ!ピーツ!と
五月蠅い。w
しっかり聞こえる反面、なにか盗難防止のイモビライザーの
警報音にも似てるから、注意を引き付けるのは確かだった。
個人的にはカッコン・カッコン鳴るタイプの方が良い気がする。

爪ではめてあるだけの構造だから分解してブザーの配線を
見つけて、鳴らないように配線を切断した。

また鳴らしたくなったらハンダ付けすればよい。

これらは「そのままポン付け」できたので面白味も何も無いけど、
製品とは本来こんな物だ。

中国品質に毒されたり「加工すればポン付け」に慣れてしまった
のが自分でもおかしいと思うよ。

耐久性は不明なので、いつものようにエンジンかけたら暖気ついでに
灯火類の運行前点検を怠らないようにしようっと。


電圧計付きUSB電源を付けた

2017年02月26日 | YB125SP電装系

我がYB125SPにはUSB電源付きシガーライターソケット
追加装備しているけれど、シガソケを使う機会なんかめったにない。
結局USB端子型の電源だけあれば済むので、通販のアマちゃん
見つけた電圧計付きUSB電源を購入して交換したよ。

シガソケタイプと似てる外観で、USB電源端子は2系統。

裏に電源の入り切りスイッチが装備されていた。

切り忘れさえ起こさなければバッテリーに直接接続しても構わない
んだろうけれど、強化配線のACCラインがライトケース内に追加
してあるから、そこへ接続する事にした。
問題は配線長が50cmくらいで短い事。

配線長が短くて届くか心配だったが、調べたらライトケース内まで
丁度良い長さだった。

付属の110型2P端子を抜いて、ギボシ端子に交換。

設置してからスイッチをON。

電源投入直後は電圧測定がまだ安定していないので高めの表示を
示すけれど、1~2秒毎に測定・表示する仕様だからすぐに落ち着いた。

エンジン停止時のバッテリー電圧は正常だった。

エンジン始動で充電電圧を表示。

テスターで表示の誤差を測定していないが、目安にはなる。

ヘッドライトとブレーキランプを点けてみた。

3000回転付近から良い感じに安定している。
信号待ちのアイドリング状態では徐々に低下し、長時間だとバッテリー
電圧付近まで下がるけれど、過放電の感じでは無かった。

強化配線のおかげでメインスイッチ以後の電圧が安定している事が
分かり、不意な電装不具合も予見できそうだから電圧計付きに変えて
良かった。
防水とかの性能は不明。
どうせ安いから気にしたら負け。w
暇を見てケースのネジ止めを外して中味の確認や防水対策でも練ろう
と思う。


ヘッドライトバルブ交換

2017年02月19日 | YB125SP電装系

すでに配線強化とメーター内LED化による省電力化を施工した我が
YB号。
今度はヘッドライトバルブを交換して光量を少し増す事にしたよ。

用意したのはHi/Lowが45/45Wのハロゲン電球。
【ノーブランド】H4 12V45/45W ハロゲンバルブ
本体¥ 756   +送料 ¥ 600
昨日の正午前に大手通販のアマさんに発注したら、なんと今日の
昼前に到着してしまった。
別にお急ぎ便で注文したわけではない。
発送が大阪からだったからなのか、データベースと物流が上手く
リンクしてるのか定かでは無いけど、早いので驚いたよ。w

流行りのLEDは専用設計の反射鏡とセットでないと配光が広がりにくく、
HIDはバラストの設置や寿命を見てると導入するメリットは低いと判断し、
使い慣れているフィラメント式のハロゲンランプにしたのだ。

早速、車体の純正バルブを交換してみた。

構造をよく見て留め金をずらせば簡単に外れる。
H4型なので簡単だ。

昼間の比較なので分かりにくいが、こんな感じに光量が増した。

たった10Wの差ではあるけれど、この程度でもトンネル内の
見え方が少し向上したので、成功だと思う。
YBR号の時は60/55wだった。
YB号はキャブヒーター搭載もあるので、消費電力のバランスを考えて
光量を欲張らなかった。
純正レンズの配光は相変わらずいびつなスポット的。
気が向いた時にYBR号に施工したスタンレー製のガラスレンズに
交換して配光を改善してみようと思う。

話変わって、ちょっと家庭内の事情により今後ブログの更新ペースが
下がるか、机上でのネタに偏る可能性が出て来た。
暇なら過去記事でも参照してくだされ。
記事が古くても昨今のYB/YBR系に応用できるネタはきっと見つかるだろう。


インジケーターLED色

2017年01月16日 | YB125SP電装系

昨年の12月末頃にアマゾンで注文したT10型LEDがやっと届いた。
中国から発送なので時間はかかるが安い。

YB125SPのウインカーインジケーター用として、説明書きの
イエローに期待して購入した。

到着までの臨時として、手持ちのアンバー色(オレンジ色)LED
で自作しておいたけれど、オレンジは緑の透過フィルターで減光
しちゃって暗くなる傾向がある。

真昼の直射日光が当たると見えにくい。

さて、届いたLEDを点灯させた結果・・・アンバー色(オレンジ色)。
話が違うじゃねーか。w

とりあえずSMD3チップ内蔵型を付けてみた。

あれ?暗い。
透過フィルターとの距離が長くなったから暗いのか、元々暗い
のか不明だけど、これじゃ自作の物の方がマシだ。

次に4個型を試してみた。

おお?これはイイぞ!
この輝度と色合いが欲しかったんだよ。

最初はSMDタイプだけを買うつもりだったけど、どうせ安いし4個
型もついでに買ってみて、気に入った方を使えばいいかと注文
したので、結果的についで購入をして正解だった。

発色はアンバーでも緑色透過フィルターを通すと黄色っぽく見えた
ので、ウインカーインジケーター色として見分けやすい。
これで我がYB号のインジケーター類は3種別々の発色になった。


LEDポジションランプ

2017年01月08日 | YB125SP電装系

年明けに注文していた5チップT10型LED球が届いた。

発光色はウォームホワイト(電球色)。

さっそくヘッドライトのポジションランプとして装着してみたよ。

これこれ、この発色と光量が欲しかったのだ。
YBRの時は白色を採用したけど、どうも青白い光が寒々しくて
あまり好きでは無かったので、電球色が普及しだして助かった。

今までで一番気に入ったポジションランプ用の発色だよ。


キャブヒーターとキャブの温度

2016年12月17日 | YB125SP電装系

南関東でもやっと10度を下回る気温になってきたね。
今朝、キャブヒーターが自動的に動作したよ。

ヒーターインジケーターが光る。

以前、回路図では紹介したLED表示で、ヒータースイッチがオンに
なると点灯する。
電流制御抵抗を挟まなくても、そのまま配線接続できる12V動作の
ブラケット付きLEDを使うと、結束バンドで簡単に固定できるよ。

ヒーターの端子に並列接続した簡易配線。

どうせ一時的に表示してみようと思って配線被覆をむいて、端子に
挟み込んで接続しておいたが後で外すのも面倒だから、このまま
ずっとになりそうだ。w

キャブレターのパイロット経路の直近あたりを測定しながら、
ヒーターによる温度変化を確認したい。

この辺でいいだろう。

今朝の気温は4度。

なかなか良い具合の低温で、メインスイッチをONにするとインジ
ケーターが光った。

1分経過のキャブヒーター本体温度は38度まで上昇。

ちゃんと働いてる。

キャブレター本体の温度?

約2分経過で13度まで上昇したよ。

走り出してから安定期までの時間はかなり短くなった感じで、
5分も走れば十分だった。

30分走行後、目的地に着くので温度測定をしてみた。

キャブ本体は27度まで温まってる。
外気温が約6度くらいで、これならアインシング(凍結)は起きない
だろうな。

ヒーター本体は52度。

真冬でこれなら効果絶大だろうね。

ついでにラバー製のインマニの温度。

意外と高温になってるけれど、キャブヒーターほどではない。

今季、初めて付けたキャブヒーターなので大したインプレは
出来ないし、残念ながら湿度の高い地域での運用では無いために、
本当のアイシング現象を体験することなく過ごしている。
アイシングが起きにくい地域でも、キャブヒーター効果で始動
直後から安定期までの時間は短縮できるはず。

さて、目的地に着いたので天ぷらそばを食べる。

懐かしの自動販売機の麺類なのだ。w
エビも入ってるし、カマボコも二枚だった。
久しぶりに食べた自販機麺は、寒い日もあって実に美味しく感じたよ。
人間も体を温めると元気になるのだ。

御馳走様でした。


メーター内照明のLED化

2016年12月11日 | YB125SP電装系

YB125SPのメーターユニット内照明などの電球をLED(発光ダイオード)に換えて、
電装の消費電力を下げてみた話。
メーター内の総電力13.5W→2Wに軽減。
11.5Wの余裕が生まれるので、追加電装アクセサリーが有っても負担は軽減される。

メーター内照明の電球は裏蓋を外すとアクセスできる。

配線を切らないよう注意して、ゴムの電球ホルダーを引っ張れば抜ける。

こんな配線を用意する。

YBのウインカーインジケーターは1個なので、ダイオードを追加しないとLED
化できない。
Y型に分岐する配線は当ブログでお馴染みの物。
写真は整流用ダイオードで自作した物だけど市販もされてるし、Y型分岐配線
を改造してもいいし、どうにか用意する。
これさえ用意できれば、既存の配線をいっさい切らずに改造できる利点がある。
「ウインカー LED化 ダイオード」で検索がお勧め。

実際の配線。

ライトケース内の配線にダイオード付き集合配線とY型分岐配線を追加する。
ウインカーの配線をたどると各ギボシ端子接続点が見つけやすい。

用意するLEDウエッジバルブは全てT10型で5個。

YBの照明電球の規格は全てT10ウエッジバルブ。

LED発光色はパネルの色付きフィルターの影響を受けるので、購入時は色選定に注意。
・赤色LEDは緑フィルター、青フィルターに透過しない。
・緑色LEDは青フィルターに透過しない。
・黄色LEDは緑フィルターでも黄色に光って見える。
・フィルターと同色のLEDを使うと少々減光されるが、見た目は自然。
・電球色LEDは万能で、どのフィルター色にも対応できる。
・白色LEDは各フィルター色に薄い青色を加算した発色になる。
よって、電球色がかなりお勧め。
ここまでは市販の部品でも実現可能なので、特に困る事は無いと思うよ。

メーター照明の様子。

ちょっと分解を進めて内部構造を観察してみた。
照明バルブの頭には減光用塗装が塗られていて、さらに複雑な壁で均一に照らす
工夫が施されているようだ。
1本の電球で表示パネルを均一照らす細かい工夫に脱帽したよ。w

これからは俺が個人的に実施した方法。
T10LEDバルブを自作しちゃった。
本当はこんなソケット部品が市販されてるから、利用すると楽なんだけど。

「10ΦLED用(T-10) プラスチックベース」で検索すると1個20円で見つかる。

このベースを入手するのも面倒になったので、手持ちのプリント基板を切り出して
ベースを作った。

自白すると、やり始めて市販品を買えばよかったと後悔したよ。w

LEDは故障した炊飯器からはぎ取った物を使ってみた。(後に後悔する)

メーター照明はYBRでお気に入りだった孫市屋のT5型・3チップ・広拡散・電球色
LEDをT10用に改造。

この3チップ仕様のT10型を孫市屋は販売していないので、自作するしかなかった。

さて、実際に点灯結果はこんな感じ。

さすが孫市屋LED、メーター表示照明は完璧で、ハイビーム表示にも付けてみた
ら良い感じ。
ニュートラルに緑LEDは失敗だった。
ジャンクの低輝度LEDだったので、高輝度型にすれば昼間でも鮮明になるだろう。
ウインカー表示にイエローLEDは斬新だった。
ただし、これもジャンク品LEDなので少し暗い。
ウインカーは広拡散・高輝度型をお勧めします。

とりあえず不満が残った箇所だけ改善するために、白色LEDを用意してみた。

電子部品屋で新たにLEDを買うには時間がかかるので、100均の9LEDライトを
分解して高輝度白色LEDを入手したよ。

作った白色ランプを付けてみた。

ハイビームは白色でも問題なし。
ニュートラルは電球色でも緑色に光る。
だがしかし、ウインカーインジケーターに白色を使うと青が強く出て、ハイビーム
の青とほぼ変わりない。
う~ん、ウインカー用は高輝度・広拡散なT10イエローシングルチップLED
買うのがいいかなぁ。
ついでにポジションランプもT10の電球色にしたい。

今回いろいろやって見た結果、照明の改造はかなり奥が深い事が分かったと同時に、
キャブレターやハイカムいじりよりも目で確認できて面白い事も発見した。


ポン付けキャブヒーター

2016年12月03日 | YB125SP電装系

電装系をほぼ解明した我がYB125SP。
厳冬期にキャブレターを温めて、アイシング現象を防止するキャブヒーター
付ける事になった。

先日の輸入の時に発注していたキャブヒーターセット
部品番号は1SF-H379019-00だったけど正規品番なのかは不明。w

ヒーター、温度スイッチ、端子、ワッシャ、配線全てがセットになってるので、
個別注文する必要が無いのだ。
タオバオ id=44086852652(きわめて高額に値上がっている)
2019年現在、キャブヒーターを扱う店が減少して入手難なので「化油器加热塞套件」
の検索結果をもとに、中国スズキ系のセットを入手して配線改造すれば同様な仕様に
できる。 スズキ系のヒーター流用で25Wに増強される。
回路イメージはリンクを参照の事。→アイシングとキャブヒーター考(追記含む)

電装系の解析のおかげでYB125SPの場合、以下のイメージで配線すれば良いの
が分かった。

YBR系やYX等はバッテリーの左横の奥や上にコネクター類が集合してるはずなので、
リアブレーキスイッチからの配線をたどって接続点を見つけると良いでしょう。

まず、ヒーター配線のマイナス極端子(黒)を接続。

バッテリーの左側にある既存線のギボシ端子を分離して、そこへヒーター配線の
黒線を接続する。
ここはYBR系も皆おなじ。

リアブレーキスイッチ配線の行き先を確認。

YB125SPはガソリンタンク下へ登っていた。

ガソリンタンクを外してブレーキスイッチ配線を見つける。

事前調査しているおかげで、簡単に発見できたよ。

ヒーター配線をフレーム裏側の隙間に通して接続する。

ここもギボシ端子なので、ブレーキスイッチ配線茶色の端子を分離して接続。
実は、ここに届かなかったら延長配線を作る必要があるので、購入したセット
は良く考えられた配線長だったよ。

追記:読者様の13年式YBR125Kではバッテリー左側に必要な
コネクター配線が配置されて、分岐配線はタンクを外さずに
出来たとの事。

上手にコネクタを引き出せば簡単な作業で付けられるのが分かった。


サーモスイッチ関係を取付・配線する。

狭いフレーム下の隙間から、こんなルートで這わせ、サーモスイッチはウインカー
リレーの上部にある設置場所に収める。
ちゃんとホルダーのベロが出ているので、サーモスイッチのラバーホルダーの溝で
固定できる。

追記:2013年式YBR125Kもバッテリー右に収納スペースがある。

結果、このセットは無改造でYBR系にも付けられる。

サーモスイッチコネクターをこの位置にした理由は、後からコネクターの確認や
メンテをしやすくするため。

シートやタンクを外さずにアクセスできる利点があるのだ。

ヒーターをキャブレターに取り付ける。

付属のワッシャーでマイナス端子を挟み込んで固定する。
ヒーターは真ちゅう製で柔らかいから、あまり強くねじ込まない様にトルクに
注意して、少し固くなったらおしまいの方が良い。

最後に配線コネクターを差し込んで作業完了。

結果的に輸入したキャブヒーターセットは無改造のまま、完全
なる「ポン付け」で
設置することができた。

これは中国の商品にしては珍事だろう。w

気温が10度を下回らないとサーモスイッチは通電しないから、配線をバイパスして
ヒーターの動作確認を行ってみたよ。

メインスイッチONでエンジン始動。

始動して通電直後の「突入電流」は約1.7A。(13.5V×1.7A≒23W)

時間が経つにつれてヒーターが熱くなり、平衡温度に達すると電流も下がる。

平衡温度で約1.3A(13.5V×1.3A≒18W)
ヒーター本体を触ると少し熱いくらいだから、50度には達しているのだろう。

時間が経つにつれてキャブレーター本体に熱伝導し、アイシングが起きるジェット
穴付近は凍結温度に下がる事が無くなるはずだ。
今度、寒い日になったら温度を測りながら効果を確認してみたいと思う。

今回輸入したセットは84元。
なお、表示シールなどにYAMAHAと書かれてる商品は著作権がらみ(模造品対策)
で買い付けを渋る
代行会社があるらしいので、そんな時は「シールを剥がして納品
は可能か?」と質問してみる方法がある。欲しいのがブランドじゃなくて部品だ。w

このセットはシートやタンクをいったん外す手間もあるから、不慣れな人は日本国内の
YB/YBR系部品販売会社
「YB-Japan」がヒーターセットを販売してるらしいので、
これを利用する手もある。

値段は少し高いけれど、この記事の輸入セットを追加工して、YB125SPに
関してはサイドカバーだけ
外せば配線できる工夫が施されているから、付加価値代と
追加工の材料・手間代と時間節約を考慮すると決して割高では無い印象がする。

以上、厳冬期を迎える前に入手して施工したいYB/YBR系キャブヒーターセットの話でした。


当ブログの各写真や図面は個人的に転載や再公開をしても構わないけれど、許可なく
営利目的の商品に添付する説明書への無断転載はご遠慮ください。
これでも夜な夜なコツコツと描いてるので、技術的図面の対価は結構な額になるの
は業界の人で無くてもわかるだろう。
内容を元に御自分で描いて記載する分には構いません。
それでも転載したいなら、事前にコメントで連絡し、転載元を明記してください。


強化配線とUSBシガソケ

2016年12月02日 | YB125SP電装系

こつこつと描いたりしてた図面が出来たので、予告通りにYB125SPの電源の
強化配線とUSB・シガーライターソケット電源取付の話を書くよ。
YB125SPにUSB型電源でも付けようと、最初はこんな感じで簡単に済ませ
るつもりだった。



すげー簡単でしょ。w
だがしかし、この方法はYBの既存配線の能力に依存するため、どのくらいの
余裕があるのかわからない。
ホーンを駆動する電流で大丈夫なら、USB電源程度は大丈夫と判断してたけれど、
今後、どんな電気アクセサリーを追加するか未定なのでちょっと調査した。

部品取り用に入手してたYBR125無印のメインハーネスを分解してACC(アクセサリー
電源)関係の茶色い配線の接続方法を確認してみたよ。

このように各部へ行くACC配線(茶色)はハーネス途中の一か所でまとめて
圧着接続されていた。

イメージはこんな感じ。

ACC基幹線は0.75sqくらい細かったから、あまり追加負荷を行いたくない。
できればメインスイッチ配線の直近の方が安心だ。

さんざん悩んだ結果、今回YBに施工する追加アクセサリー配線はこの方法にした。

メインスイッチ配線がギボシ端子式なので、これを利用して強化配線を割り込む
方法。
既存配線に並列接続し、電線の電流容量を増やしつつ、後から追加配線しやすい
ように予備線も敷設しておくのだ。
メインスイッチの配線と接点に少し余裕があるから、リレー経由の回路にしない
で済ませたけど、後になって大容量なLEDサブランプなどを追加したくなった時には、
予備線からリレー回路を組めば良いと思っている。
その時は、メーター内照明、テールランプをLED化して、全体の消費電力の
バランスを保つ必要があるはずだ。

実際に作った配線。

ステアリング・ステム周辺の動きや配線保護のために、ジャバラ状のコルゲート
チューブ(「エーモン・配線チューブ」など)内径7mmを使った。
バイク用品店やホムセンの自動車電装品売り場、電材売り場、カー用品店で
見つかるだろう。
電線は基本、太さ1.25sqを使ったけれど、手持ちの0.75sqも混在してる。
USB電源やパーソナルナビしか使わないなら前出の簡単配線を0.75sqで組んでも
構わない。
線材はデイトナのバイク用配線AVSシリーズとエーモンのAVシリーズを愛用。

分岐接続の一例。

分岐したい箇所をデザインカッターなどで外皮を剥く。

追加したい線も剥く。

予め、ギボシ端子メスの絶縁チューブを通しておく。

丁寧に巻き付ける。

俺はこの時点でハンダ付けして、ギボシ絶縁チューブの代わりに熱収縮チューブ
で絶縁処理しちゃうんだけどね。

ギボシ端子メスを圧着スリーブ代わりにする。

この方法なら4~5本くらいまでまとめられる。
YBR純正方法と変わらないのだ。

圧着する。

正規な方法じゃないのでいびつだけど、しっかり固定する。

絶縁チューブをずらして被せる。

意外と面倒だったり簡単だったり、個人差はあるだろう。

ギボシ端子オス側の分岐方法例。

10mmほど剥いてから折り曲げる。

ギボシ端子にセットする。

配線を切らずに圧着できるため、線間接触不良が起きないのだ。

熱収縮チューブを被せてライターの火であぶる。

これでギボシ端子オスの分岐配線は完璧。
こんな感じで図面の回路を元に配線を作っておいた。

車体に組み付ける。
シートを外しておいて、ガソリンコックをOFFの位置にひねる。

ガソリンホースも抜く。

タンクの右前の下側にある燃料蒸気還元回路のチェックバルブを外す。

チェックバルブは樹脂製だから、管を折らないよう慎重に。

燃料タンク固定金具を外す。

裏表と回り止めの凹みがあるので、組む時には位置を再現する事。

タンクを少し持ち上げて、後方裏側の燃料計センサーの配線コネクタを抜く。

ロック機構部を押しながら抜く。
後はタンクを慎重に、左右に少し揺らしながら後へずらすと車体から分離できる。
タンクは地面に直置きせず、座布団などを敷いてキズ防止すると良い。

USB・シガソケユニットの位置決め。

まあ、こんなもんでしょ。w

そのままじゃ配線が長すぎるから短く切り、ヒューズケース内で配線を切って
端子にハンダ付けしなおした。

この長さであれば、OKだろう。

追加配線を車体に這わせる。

既存のメインハーネスにそって這わせると、ハンドルを切っても挟まれたりする
事が無い。

マイナス線は今回、キャニスターの固定ボルトに共締めした。

テスターで確認したらフレームを通してちゃんとバッテリーのマイナス極とつな
がっているので、この場所が作業的に楽だと判断した。

車体の配線ルート。

タンクやシートに挟まれる事が無い様に、メインハーネスに添わせると良い。
この作業をいいかげんにやって、後にショートや電気火災を起こす例はあると
お店も言っている。

ライトケース内の配線。

メインスイッチ配線をたどり、青色のギボシ端子を分離して分岐配線やUSB・シガソケ
を接続する。

整線し、タイラップでドーナツ状にまとめる。

後から確認や追加がしやすい様にまとめると良い。

最後にヒューズコネクターの空き端子にプラス極配線を接続する。

これで既存の15Aヒューズを経由してバッテリーに繋がるのだ。
メインスイッチをONにして、無事にニュートラルランプやUSB電源が通電できれば
配線は完成。

ガソリンタンクを戻す前に、保持用のラバーダンパーにシリコングリスを薄く塗布
しておくと組みやすく、しかも次回外す時は楽に動かせる。

タンクを載せたら燃料計センサーの配線コネクタを差し込むのを忘れずに。
後は燃料ホースやチェックバルブなどの配管を戻してタンクを固定、シートやら
サイドカバ-を元通りに固定すれば完了。

分からないとか面倒なら、一番簡単なホーン配線からの配線で構わないけど、
ホーンの配線容量は限界に近いからUSBシガソケ以外のアクセサリーは絶対に
追加しないでいただきたい。

最後に配線の強化前と後の電圧変化を、消費電力が高いヘッドライトの端子電圧で
アイドリング時に比較してみた。
強化前の純正状態。

13.48V。
配線強化後。

13.64V。
回路的にバッテリーからの配線のみが太くなっただけで末端では0.16Vの改善が
あり、負荷がもっと上がれば差はさらに広がるだろう。
苦労の甲斐はあったと思いたい。

以上、大雑把だけど要点は説明できたかな。

当ブログの各写真や図面は個人的に転載や再公開をしても構わないけれど、営利
目的の商品に添付する説明書への無断転載はご遠慮ください。
これでも夜な夜なコツコツと描いてるので、技術的図面の対価は結構な額になるの
は業界の人で無くてもわかるだろう。
内容を元に御自分で描いて記載する分には構いません。
それでも転載したいなら、事前にコメントで連絡し、転載元を明記してください。


YBの電装を知る

2016年12月01日 | YB125SP電装系

お?12月になってしまった。(;´Д`)
YBRの電装系統は「シガソケとかキャブヒーターのリンク集」で
既出だったので、今度はYB125SPの電装関係を色々調査してみた。
USB電源追加とか色々応用も効くしね。

ヘッドライトカバー内

2007年式YBRと比べてずいぶんスッキリとまとまってる。
ライトケースが狭くなった分、開発で色々工夫したんだろう。

メーターアッシーからの配線

一番複雑な配線だけど、整理してみると大体の目的が分かって、いざ故障や改造時に
役立つはず。

メインスイッチ配線。

こいつが一番利用価値があるギボシ端子式配線だ。
YBRシリーズの場合3Pコネクタだったり年式・型式によって色々あるけれど、
YB125SPや昨今のYBRやYXなどはこの方式。
車体側の配線が少し細いのが気になる・・・

右スイッチボックスの配線図。


左スイッチボックスの配線図。


バッテリー横の配線。

ほとんどYBR系と同じ。
YBにはスタータースイッチからの未使用線がある。

YBRで見かけたエンジンからの配線コネクタが見当たらないので、
ガソリンタンクを外してみた。

こんな所に隠れていたよ。w
CDIやレギュレーターの配置はYBRシリーズと同じだった。

エンジン関係のコネクタ。

YBや昨今のYBR系ではギアポジション用の配線が有るくらいで、
他は皆同じ。
FIモデルYBR125に関しては発電コイルが3相交流の3線式。

テールランプ関係とリアウインカーのギボシ端子配線群。

この場所からの応用となると、キルスイッチ回路とトップボッ
クスのLEDストップランプ配線くらいかな。

CDIユニットのピンアサイン(各端子の意味)

旧型YBR125K以外は基本的に同じ。
故障診断や社外品レーシングCDIの利用時に、このピンアサイ
ンが重要になってくる。
誤配線は故障や火災の原因になるのだ。w

余談だけど、中国生産のXTZ125EのCDIはこの6ピン型コネク
タでCDIの筐体もYB/YBR系と同じなんだけど、A B端子の配
線色が違ってるみたいで接続先回路が不明。
だけどYBやYBRのCDIをXTZに載せてみて進角特性の違いを
感し、気に入って5VL-11型CDIを愛用してる人がいる。

レクチファイヤー・レギュレーター。

ピンアサインはFIモデルYBR以外、すべて同じ。
互換性があるので、故障時に中古やタオバオ輸入する時に悩ま
なくて済む。
こうした共通仕様はユーザーにとって、実にありがたいのだ。

ギアポジションインジケーターの回路。

YB125SPは2013年式以降のYBRシリーズと同じ回路だった。
シフトインジケータ付きのモデルなら参考になるだろう。

YB125SPの動作時の消費電流を測ってみたよ。
エンジン始動後、右スイッチをポジションにセット。

約1A程度しか流れていない。

エンジン始動後、ヘッドライト(35W)を点灯。

おう、3.6Aくらいに増えた。
この時点での消費電力は14V×3.6A=50.4W。
走行時はこれだけバッテリーからの配線に負荷がかかるのだ。

さらにブレーキランプを点灯させる。

約5Aなので14V×5A=70Wもの消費電力が信号待ち等で発生
する。
こまめにライトオフするか、ポジション球とテール球、メータ
ー内照明をLED仕様に変えて負担を軽くするのが得策だろうね。
特に後付けでUSBシガソケ、補助照明のフォグランプ、あるい
は厳冬期のグリップヒーターを追加する時かな。

色々調べてみた結果、YB125SPは基本的には10年前のYBR系
と変わらない電装回路構成だけれど、配線の太さやコネクター
の種類と収納方法に違いはあるので、YBR既存情報による思い
込み作業をせず、テスターで回路を確認しながら修理や改造を
するとべきだと思ったよ。

次回はUSBシガソケ設置をネタにする予定。


YB125SPの暗電流

2016年10月20日 | YB125SP電装系

SP号を買ってから色々とネタを採取して貯めているけれど、
一気に公開するとネタ不足になるから小出し。
YBRシリーズで一時期話題になった、キーオフでも電気を
食う「暗電流」のネタをYB125SPでも確認しておいたのだ。
知らない人はリンク先を見てね。
魔の11年式とはなんだ?
YBRの暗電流測定方法

まず、俺のSP号(2016年製造)の電源コネクター。

矢印の黄(白)線がレクチファイヤーレギュレーターのCTR(電圧
監視・制御)線で「魔の11年式配線」と同じになっていた。
他に謎の未使用ギボシ端子メスがあるが、これはセルモーターの
スイッチを押すと電源と繋がるので今のところ用途不明だけれど、
「リレーを使ってセルを回してる間だけヘッドライトやキャブヒーター
を一時的に切る」なんて裏技的応用もできるね。

さてさて、実際に暗電流を測定してみたよ。

メインキーを抜いて完全に電源OFF状態でバッテリーのマイナス
回路にテスターを割り込ませて全体の電流を測る。
わずかながら暗電流が検出された。

たった42μAしか流れていない!

問題になっていた11年式YBRの頃の5mAと大違いだ!
約1/120も暗電流が少ない結果だった。
42μAなんてLED1素子を点灯させる事ができないくらいの低い
値だから、完全に無視して構わないレベルだよ。

11年式YBRが製造されていた頃のレギュレーターと仕様が変わったのか、
あるいは11年式の一部ロットに不良があったのか、色々想像してみた
けれど、今更どうでも良い。

電流を確認して、この程度なら無視できるのが分かったのが収穫だった。

テスターを持っていて電流の測定方法を理解し、暗電流が気になる人は
一度測っておけば車体の状態が分かるだろう。
以上、俺のYB125SP個体の暗電流でした。めでたしめでたしw