光ファイバーの原理
インターネットで使われる、光ファイバーとは何だろう?
光ファイバーの素材はガラス(石英)の繊維で、0.1mmという超極細繊維。光の屈折率が違う繊維を束ねてケーブルにして、その中にレーザー光を通すことで信号を伝える。
最近では、そのガラス製ケーブルの繊維を原材料費が安いプラスチックに変えても、ほぼ同じ効果がでることがわかってきて、開発が進んでいる。従来ではケーブルといえば銅線が主流だったが、今では光ファイバーのケーブルがどんどん増えている。
光ファイバーの原理は、いたって簡単。 光ファイバーの中で全反射が起こっている。 全反射とは、光が水やガラスなどの中を通って空気中に向かって進むときに起こる現象。
光の入射角がある一定の角度以上になると、水やガラスの境界面を通過して分散することなく、すべて反射する。 この全反射を光ファイバーのケーブルで起こすことで、高速な通信を可能にしたのだ。
光通信のしくみ
光ファイバーではどのように通信を送っているのだろう?
光ファイバーによる通信の仕組みは、まず映像や音声などの情報を電気信号でとらえられて、デジタル化する。そして次に、デジタル信号を光に変える。その光は普通の光が使われるのではなく、波長が整って増幅された光であるレーザーが使われる。
レーザー光は、光ファイバーの中を高速に通っていく。距離が極端に長ければ、途中で光増幅器によって強くすることが必要となる。そして目的地に到着した光は、フォトダイオードで電気信号に変えられ、映像や音声にもどす。
このようにして、光のスピードによる高速なデータ通信を可能にしている。
全反射とは何か?
全反射全反射(Total internal reflection)は、物理学(光学)でいう反射の一例。 屈折率が大きい媒質から小さい媒質に光が入るときに、入射光が境界面を透過せず、すべて反射する現象を指す。
入射角がある一定の角度以上の場合、全反射がおこる。この角度のことを臨界角という。水から空気への臨界角は約48.6度、ガラスから空気への臨界角は41~43度程度。この角度以上の入射角の場合、全反射が起こる。
光ファイバーの構造
光ファイバーはコア(core)と呼ばれる芯とその外側のクラッド(clad)と呼ばれる部分、そしてそれらを覆う被覆の3重構造になっている。クラッドよりもコアの屈折率を高くすることで、全反射や屈折により出来るだけ光を中心部のコアにだけ伝搬させる構造になっている。コアとクラッドはともに光に対して透過率が非常に高い石英ガラスまたはプラスチックでできている。
また、被覆がないコアとクラッドのみの状態を単に「光ファイバー」と呼び、光ファイバーの表面をシリコーン樹脂で被覆したものを「光ファイバー素線」、光ファイバー素線をナイロン繊維で被覆したものを「光ファイバー芯線」、光ファイバー芯線を高抗張力繊維と外皮で被覆したものを「光ファイバーコード」とする呼びかたもある。複数の光ファイバー芯線に保護用のシースと呼ばれる被覆をしたものを光ファイバー・ケーブルと呼ぶこともある。
2009年ノーベル物理学賞
2009年のノーベル物理学賞はチャールズ・カオ博士の光ファイバー通信の研究と、ウィラード・ボイル、ジョージ・スミス両博士のCCD(電荷結合素子)開発に贈られる。ともに通信インフラやデジタル機器の基盤技術。基礎的な研究の芽は米英で生まれたが、性能向上と世界的な普及に大きな役割を果たしたのは日本企業だ。
光ファイバー通信では、「カオ博士が現在広く普及する光通信の創始者。情報損失を抑制できることを理論的に予言した」(東北大学の中沢正隆教授)。米コーニングが情報損失が小さい光ファイバーを実際に開発、世界の企業の開発競争に火が付いた。
しかし同社などが本格的な実用化にてこずる中、1980年代初めに当時の日本電信電話公社(現NTT)茨城電気通信研究所の伊沢達夫氏(現東京工業大学副学長)らが1キロメートルあたりの情報損失が世界最小の光ファイバーの作製に成功。石英の結晶から安く大量生産できる製造手法も開発した。その後、古河電気工業などが安価な大量生産技術を実現し普及を加速した。(2009年10月7日/日本経済新聞)
参考HP Wikipedia「光ファイバー」・光ファイバーBOX「光ファイバーのしくみ」
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大澤 宏至
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