DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

パートナーの変化を信じられない方へ

2019-01-18 22:46:19 | 【DV加害者更生教育プログラム】
パートナーの変化を信じられない方へ(30代妻Sさん)

私がリエゾンで勉強するまでの経緯、勉強をしてわかったこと、変化したこと、
パートナーの勉強、変化、現状等を紹介したいと思います。

■リエゾンで勉強するまでの経緯
旦那は一言でいうと「超亭主関白に憧れをもった人」でした。
結婚前にそのそぶりは全く感じなかったのですが、結婚・妊娠を機に自分のものになった、という意識からか彼は驚くほど豹変し、私に指図・命令をするようになりました。

例えば、友達や両親が遊びにくると日々よりいっそう威張り、「お茶出して。」「~もってこい。」「お前は気が利かねーな。」「本当に何もできないな。」と私に命令をして皆の前でけなしたり、また、どうしても手が離せなくて手伝ってほしいことがあっても、「自分は仕事で疲れているし、家の仕事は主婦の仕事でしょ。」と手も貸してくれませんでした。
妊娠時、体調が悪く休もうとすると「部屋汚いんだから少し片づけたら。」「早く弁当つめてよ。」等、私の体を労わってくれる様子もなく、とにかく自分は仕事をしているのだから偉いんだ、主婦は家の仕事を完璧にやれ、と思っているようで私に毎日指図、命令をして威張っていました。

私は、やはりこういう関係はおかしいと思っていたので、何度も反論をしたり話し合いをしようとしました。
その度に「うるせぇ」「だまれ」といって取り合ってもらえず、結局は「お前頭悪いんじゃない」「バカなんじゃない」といって話しは中断し状況は変わりませんでした。私がそういう話しを何回もすることに彼はうんざりして、「話しが通じないからお前と話しても無駄だ」「もう俺にかかわるなよ」と2人で話せば喧嘩、売り言葉に買い言葉で事態は好転することなく、話し合うほどに決裂し、関係は悪化の一途をたどっていました。

その間にも、いつか彼がわかる日がくるのではないか、夫婦とはこういうことを繰り返して、気づいて形をつくりあげていくのではないか、と思い、私は毎日彼のお弁当をつめ、ごはんもリクエストがあれば作り、仕事から帰ってきて夜中でも起こされれば夕食を作っていました。しかし彼はお菓子を食べ、夜、何度注意してもソファで寝入ってしまい、それが原因で風邪をひいても「お前の料理に野菜が足りないからいけないんだ」と私のせいにしたりしていました。
また、子供対しても厳しい旦那は、怒って2歳の子に手を挙げたこともありました。

自分でももうどうすれば彼との関係がよくなるのか分からず、自分が思いつく限りのことは試しました。
自分も無視をする、やさしく歩み寄る、つきはなす、共通の友人に間に入ってもらう、旦那の実家に言う、実家に帰る、よりよい将来の為にどうにかしたいと訴える。
しかし、どれも彼には届かず、しまいには私自体を無視するようになり家にも毎日帰ってこなくなりました。

私が漠然と描いていた、当然そうしようと思っていた「夫婦」は、どんな困難も協力して2人で乗り越えていくものだと思っていました。
しかし、いくら頑張っても改善しない状況、指図と命令、だめだしをされる日々、これではまるで家政婦、家政婦以下ではないかと。
あまりに想像の夫婦とはかけ離れた状態に、どうしてこの人を選んでしまったのか、私の人生のパートナーがこんな人だなんて、この様な選択をしてしまった自分を後悔し、戻せない時間に絶望、失望をしていました。

私の思考は堂々めぐりで、
世間的にも子供を抱えて離婚する勇気はない→でももう修復もできない→私が我慢して、どうにか打開できれば離婚はしないで済むからもう少し頑張ろうかな→でも、もうどうしていいかわからず、とにかく辛い。

私はだんだんと精神的に落ち込み、夢でもうなされるように、勝手に涙がでて止まらなくなったり、考えたくてもぼーっとして何も考えられなかったり、頭が重くだるく、自分の体が思い通りに動かなくなっていきました。
もう心も体も限界だと思い、とりあえず実家に子供をつれて帰りました。

私は、重い体で藁にもすがる思いで、行政の女性相談、法律相談、精神科の病院にも行きましたが、結局解決せず、知人の紹介でリエゾンを見学することにしました。
その時中島さんから、「被害者は、自分の足が踏まれているということにちゃんと気がつかないとどいてって言えないよ」ときいてハッとしました。

「お前はそんなこともできないのか」「役に立たない」と旦那に言われ、お義母さんにも「よくそれで仕事ができていたわね」と言われ、意見も受け入れてもらえず、すっかり自信を無くしており、こういう状況になったのは自分のせいなのかもしれない、とも思い、自分なりに試行錯誤をして日々頑張っていましたが、夫婦関係が上手くいかずすごく辛かったけど、「できない」「弱い」と言われるのが嫌で、我慢をしていました。

子供の将来の為にも自分の中で離婚の選択肢は全く考えておらず、辛いけどどうにかやり過ごし、いい方向にむかないかと頑張りすぎて、我慢しすぎて体を壊してしまいました。

中島さんの言葉を聞いて、自分はすごく痛くて辛かったのだ、と気が付いたら私の中でもう彼のところに帰る選択肢はなくなりました。

中島さんにリエゾンの話しを聞いて、勉強すれば何かがかわるかもと期待をしました。
しかし疑いも半分あり、精神的に参っている時期でもあったので、変な宗教に引っかかっているかも、とも怪しんでもいましたが、他にこの状況を打開する方法もないし、このままでは自分が壊れてしまうと思い、少しでも何か糸口があればと思い通い始めました。

以上のような経緯で私は旦那と別居した状態でリエゾンに通いだしました。

■リエゾンでの勉強、変化
まず私が1人で通い始めました。
別居の状態で子供も2人いた為、今後のことは気になりましたが、将来のことは勉強が終わってから結論をだしてもいいのではないか、と助言され、早く抜け出したかった私はとりあえず勉強をすることにしました。
リエゾンでは自分の考え方の癖、人の思考のしくみ、不快に感じるかかわり方等、客観的に学んでいきます。そして自分を振り返り、かかえているものを見つめなおす作業をしていきます。

時間もかかり途中苦しいこともありましたが、勉強をして、自分が無意識のうちに持っていた思い込み等がわかり、自分を客観的に分析できるようになりました。それに伴い夫婦関係、彼の状況も客観的に判断できるようになりました。

■パートナーの勉強、変化
リエゾンは夫婦で通ったほうが効果的だとは聞いていましたが、彼は私の話しに聞く耳ももたないし、「加害者更生プログラム」なんてきいたら暴れだすだろうし、通うなんて絶対無理だろうと思っていました。

中島さんやまわりの力を借りて「通わないなら離婚する方向で考える」を条件に無理やり彼を引っ張ってきました。彼は「リエゾンに通ったら俺が加害者ということを認めたことになる」等いろいろ文句をいったり、さぼったり、時間はかかりましたが嫌々通いはじめました。

彼が変わるなんてありえない、皆が変わっても彼だけは変わらないと思っていました。
けど、これ以外の方法も思いつかないし、これで変わらなかったら離婚するしかないのかも、とも漠然と考えていました。
彼は最初、やらされている感で参加していました。当時の私から見たら彼は地を出さず取り繕うことが上手だったので、誰も彼の「ひどさ」に気づかず、逆に私が攻撃されるのではないだろうか、という強い不安があました。
しかし、その不安もすぐ消えました。皆同じ道を通ってきているのですぐ見破られます。

夫婦間だとどちらが正しい、間違っている、といって喧嘩になります。
リエゾンで行うグループエンカウンターの良い点としては、彼の言動が夫婦間だけでなく、第三者から見てどう見えるかということをその場で議論することによって、出来事を客観的に捉えることができるところだと思います。それで自分も振り返る。

通い始めてからの彼の変化はというと、私も自分で勉強をしたり、気持ちの変化が大きかったので細かく覚えていないのですが、しばらくたった時、「あれ、前とは違うかな。」「変わってきたかな。」と彼の言動をきいて期待することがあったりしました。でも次の瞬間「なんだ、やっぱりかわってないな。」「やっぱり離婚しかないのか。」とひどく落胆をする。
「こんな人とやっていけるのか。」「でも子供もいるしどうにか変わってほしいけど無理かな。」と彼の言動に対して、期待と落胆を繰り返していました。

期待したり、失望したり、後悔したり、逃げ出したくなったり、これ以上悩めないくらい悩み、これが人生の底だと思っていましたし、将来には不安しかありませんでした。

しかし、一喜一憂しながらですが、変わりっこないと思っていた彼は、数年かけて大幅にふれながらも変な言動が減っていきました。



リエゾンからのコメント

 Sさんが見学に来た日のことをよく覚えています。
緊張しながら、でも、真剣にみんなのことを聞き入っていました。グループの皆が本音で話し合う姿にショックを受けたといっていました。そこにはSさんが望んでいる夫像が見えたのだと感じました。
妻は馬鹿にされるために結婚したのでも、誠意を踏みにじられるために結婚したのでもありません。

対等で尊重しあえる、穏やかな関係を、助け合える関係を望んで結婚したのです。

でも蓋を開けたらあまりに違う関係がそこには存在して…。絶望していきます。
絶望と一言では本当は済まないのです。どれだけの努力や混乱、苦しみ、自責の念、様々な感情と様々な行動が詰まっているのか夫には多分想像できないでしょう。

今回、Sさんは快くこのブログ記事を引き受けてくれました。
それは自分と同じ気持ちの女性がいたらきっと役に立つと、ずっと書いてきた日記を紐解き思い出しながら書いてくれました。

次回はパート2でSさん夫婦がどのように修復を成し遂げていったのかを載せていきます。


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