本日の記事は「お気に入りのCD」のカテゴリーに入れるか、ヴィオラのカテゴリーに入れるか迷いましたがヴィオラのカテゴリーに入れておきます。
ヴィオラは18世紀半ばまでは脇役楽器として扱われていて、独奏楽器として扱われるのは、自身ヴィオラを演奏できたC.シュターミツ、ヴァンハル、モーツァルトの協奏曲あたりからです。それ以前にもテレマンやディッタースドルフなどの協奏曲があったものの、ただの伴奏楽器から独奏も出来る楽器として扱われる事が決定的になった歴史的事件?は、やはりモーツァルトの協奏交響曲 変ホ長調 K.364の出現が大きいと思います。
この大作曲家の手による協奏協奏曲(ヴァイオリンとヴィオラと管弦楽のための)K.364が名曲であるために、ヴィオラの独奏者が未来永劫必要となってしまったのです。ヴィオラが独奏も出来るぞと思われるようになったのです。その後にベルリオーズの「イタリアのハロルド」や近代現代になりヒンデミットやバルトーク、ウォルトン、シュニトケ、武満徹などの作曲家達がヴィオラのための協奏曲を書いている事に繋がっている事は、否定できません。
協奏交響曲は複数の独奏楽器を持つ広い意味での交響曲で、マンハイム楽派の作曲家が好んで作曲した形式です。モーツァルトも旅行中にその形式と出会って、作曲したのでしょう。他にモーツァルトは協奏交響曲 変ホ長調 K.297b (Anh.C14.01) (オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット)も作曲しています。この曲は現在は偽作扱いなので、K.364だけがモーツァルトが確実に作曲した同形式の曲として存在しています。K.297bには色々な逸話があるので、調べてみると面白いですよ。
本日は、このヴィオラにとって記念すべき曲のCDとして、私が師事していたU.コッホ先生のCDをあげておきます。
内容は、
・モーツァルト:協奏交響曲 K.364~ヴァイオリンとヴィオラのための
S.ラウテンバッハー(ヴァイオリン)
U.コッホ(ヴィオラ)
バンベルク交響楽団
I.ケルテス(指揮)
・ハイドン:協奏交響曲変ロ長調 Hob.-105
~ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴットのための
S.ラウテンバッハー(ヴァイオリン)
P.シュヴァルツ(チェロ)
ヴィンフリート・リーベルマン(オーボエ)
H.ベール(ファゴット)
バンベルク交響楽団
I.ケルテス(指揮)
先生の協奏交響曲録音にはS.ラウテンバッハー(Vn)と共演したCDがもう一枚あります。リリング指揮で、オケはシュトゥットガルト・バッハ・コレギアムの盤です。学生時代にこのCDにサインをいただこうと先生にCDを差し出すと「このCDをどっから見つけてきたんだ?私はこの演奏はあまり好きじゃないのだよ。リリングが第1楽章のアレグロ マエストーソをアレグロ ヴィーヴォで演奏させやがった。テンポが速すぎる」と言ってしぶしぶサインしてくれた事があります。
学生時代は若かったのかこのケルテス盤よりリリング盤の方が好きでしたが、中年になるに従ってこのケルテス盤の方が落ち着いた良い雰囲気を持っていると思うようになりました。(誤解の無いように言うとどちらの演奏も素晴らしいですからね。)
特に私が好きなのは第2楽章で、ヴァイオリンとヴィオラが交互にうたう旋律の美しいこと!これ以上の音楽は存在していないのじゃないかと思えるくらいです。
ヴィオラは18世紀半ばまでは脇役楽器として扱われていて、独奏楽器として扱われるのは、自身ヴィオラを演奏できたC.シュターミツ、ヴァンハル、モーツァルトの協奏曲あたりからです。それ以前にもテレマンやディッタースドルフなどの協奏曲があったものの、ただの伴奏楽器から独奏も出来る楽器として扱われる事が決定的になった歴史的事件?は、やはりモーツァルトの協奏交響曲 変ホ長調 K.364の出現が大きいと思います。
この大作曲家の手による協奏協奏曲(ヴァイオリンとヴィオラと管弦楽のための)K.364が名曲であるために、ヴィオラの独奏者が未来永劫必要となってしまったのです。ヴィオラが独奏も出来るぞと思われるようになったのです。その後にベルリオーズの「イタリアのハロルド」や近代現代になりヒンデミットやバルトーク、ウォルトン、シュニトケ、武満徹などの作曲家達がヴィオラのための協奏曲を書いている事に繋がっている事は、否定できません。
協奏交響曲は複数の独奏楽器を持つ広い意味での交響曲で、マンハイム楽派の作曲家が好んで作曲した形式です。モーツァルトも旅行中にその形式と出会って、作曲したのでしょう。他にモーツァルトは協奏交響曲 変ホ長調 K.297b (Anh.C14.01) (オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット)も作曲しています。この曲は現在は偽作扱いなので、K.364だけがモーツァルトが確実に作曲した同形式の曲として存在しています。K.297bには色々な逸話があるので、調べてみると面白いですよ。
本日は、このヴィオラにとって記念すべき曲のCDとして、私が師事していたU.コッホ先生のCDをあげておきます。
内容は、
・モーツァルト:協奏交響曲 K.364~ヴァイオリンとヴィオラのための
S.ラウテンバッハー(ヴァイオリン)
U.コッホ(ヴィオラ)
バンベルク交響楽団
I.ケルテス(指揮)
・ハイドン:協奏交響曲変ロ長調 Hob.-105
~ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴットのための
S.ラウテンバッハー(ヴァイオリン)
P.シュヴァルツ(チェロ)
ヴィンフリート・リーベルマン(オーボエ)
H.ベール(ファゴット)
バンベルク交響楽団
I.ケルテス(指揮)
先生の協奏交響曲録音にはS.ラウテンバッハー(Vn)と共演したCDがもう一枚あります。リリング指揮で、オケはシュトゥットガルト・バッハ・コレギアムの盤です。学生時代にこのCDにサインをいただこうと先生にCDを差し出すと「このCDをどっから見つけてきたんだ?私はこの演奏はあまり好きじゃないのだよ。リリングが第1楽章のアレグロ マエストーソをアレグロ ヴィーヴォで演奏させやがった。テンポが速すぎる」と言ってしぶしぶサインしてくれた事があります。
学生時代は若かったのかこのケルテス盤よりリリング盤の方が好きでしたが、中年になるに従ってこのケルテス盤の方が落ち着いた良い雰囲気を持っていると思うようになりました。(誤解の無いように言うとどちらの演奏も素晴らしいですからね。)
特に私が好きなのは第2楽章で、ヴァイオリンとヴィオラが交互にうたう旋律の美しいこと!これ以上の音楽は存在していないのじゃないかと思えるくらいです。