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京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

言葉を真似る

2009年07月24日 | 明日何が咲くか-①
早い時期での英語習得の利点は確かにあるのだろう。
だが三歳児Jessieは、英語圏で育ちながら八か月の日本滞在という環境の変化で、日常身に付けていた英語はすっからかんに忘れ去ってしまった。父親との電話もオール日本語、彼もわかりかねるほどに上達した日本語。

What’s your name? How old are you ?
ニターッとしている。「なに言ってるかわからへんよーな顔」と母親に言わせてしまう。男の子と言えずboy・ボーイだったのも消えた。
先日、雨上がりに光るクモの巣発見時、「スパイダー」と口にし「クモ」と言い換えた。大人の言葉のオウム返し・一部復唱、時には伝達役で日本語に磨きをかけている。  
       
完全に英語攻勢がかけられる先のことを気にかけているよりも、日本の‘文化’を伝授しようと決めた。残り少ない日数で一首。

   「近江の海夕波千鳥汝が鳴けば心もしのにいにしへ思ほゆ」

「おーみのみゆーなみちどりながなけばこころもしのにいにしえおもほゆ」
声高らかに響きだす日がくるはずだ。
言葉を真似る。真似ることは学ぶこと。過去から伝わるひびきを身につけ、智恵をつけ、未来につなごう~。

          (遠くに近江富士が。琵琶湖畔、浜大津港で遊ぶ)
コメント (8)
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畏れは予知に…

2009年07月24日 | 今日も生かされて
やっと雨もあがり、オレンジ色の優しい空が広がった夕べ、窓を開けて三歳の孫と眺めていたのは昨日のこと。今朝からは、時間を追うごとにじりじりと照りつける日差しが眩しいほどになってきた。うっとうしい雨から解放されてほっとする。

皆既日食の光景に魅了され、興奮に包まれた一日があった。私にも普段と変わらない時間は流れた。その一方に、今回の報道で知る、山口県の土石流による災害がある。TVニュースで映像を見、耳に残った「土石流」「老人ホーム」の言葉。なぜかそういうところに老人ホームってあるなあ…。
大きな災害をよそに、繰り返される様々な日常もあることをぼんやりと感じていたり。暑さボケか。

ぽっこりの「ホテイ腹」が愛らしいホテイアオイの一株を、Jessieがいきなり水中から引き揚げた。「あ~~~っ!!なにするのー!」二番手のつぼみが姿を見せたというのに。

七福神の布袋さん。親しみやすさは何と言ってもその姿だろう。福々しい笑顔と太鼓腹。いつも大きな袋を持っている。中には知識や智恵がいっぱいしまい込まれ、弥勒菩薩の化身だそうな。

咲き終わり、萎れた花をつけた状態のまま茎は倒れ、やがて先から徐々に水中に潜り込んでいくさまには、意志を感じる。その不思議さに感動。

京都では、布袋さんは火伏の神として信仰されている。暴れる水は困りもの。
「日、蝕(は)え尽きたる」という日本書紀の記録を残し、世界でも不吉な暗黒として描かれ、忌まわしいとさえ嘆かれた日食だという。
畏れの気持ちが、予知を促し、人をとりこにしてきた。というのに、災害の予知予防は遅れがちとは。

     (写真左下が、咲き終わって、形よく水中に潜った茎)
コメント (6)
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