京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 ねこじゃらし

2009年07月09日 | JESSICAの日本滞在記
穂先を軽く握って、気を持たせながら 「Jessie、毛虫~~~!」
茎を持って、下から穂先をゆっくり、ゆっく~り・・・押し出し出す。
やった、大成功!

幼稚園へと気持ちが集中していた3歳児、キャーっと、ひと声!両手でわきを固めて後ずさり、ぶるぶるっとすると「やめてー! やめてよ~」と続いた。「やめてよ!」「やめてよ!」って。驚くだろうとは思っていたが、ギャハハ~~、愉快。

穂先が小犬の尾に似ているところから「えのころぐさ (狗尾草)」の名がつくというが、私などには、ねこじゃらし。子供の頃からずっとねこじゃらし。これが秋の季語であることを知って、ちゃんと季節の中に存在する命かと改めて感心した次第。

父の背に睡りて垂らすねこじゃらし     加藤楸邨

おんぶされて眠る手にねこじゃらしが… 絵になる光景が浮かぶ。
長い茎の下を持ってからかっても、穂先はJessieの首に届かない。逃げ回る。待て~っ。
「先生を驚かしてごらん」とそそのかされた3歳児は、やっと茎を持ってのお出かけとなった。

しろつめぐさを編み込みながら首飾りを作る、そのための花摘みがこの子にはお似合いだろう。大きな蓮の葉の上に、それをのせて置いてきた先日。そのうち、大きなカエルさんの首飾りになるのかもしれない。

幼い子供に戻って穂先の感触を楽しみ、しげしげと見つめたねこじゃらし。喜んでいるのは私。


コメント (7)
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