kyon's日誌

つれづれに・・・

利休にたずねよに

2014年01月25日 | 日記
映画館に行ってる時間が取れないから、原作を読むことにした。
「利休にたずねよ」
最近の映画では観たいなぁ~と思っていた。
面白かった。
作者の筆の運びは、さながら杉下右京さん(相棒)の謎解きのようでもあり、読ませていく仕掛けがあってグイグイと読み人を引っ張る力がある気がした。
映画を観てる感覚もあった・・・というか、
場面場面が一つの絵画であり一服の掛け軸のようであり・・・
あ、そうそう、例えたら北京オリンピックの開会式のあの映像化した絵巻を見てるような気分でもあり・・・ただ利休を追いかけるだけの話でないのも面白かったしなぁ~(^^ゞ
ただ、本の装丁に映画の宣伝があるのは戴けなかった(笑)
海老蔵さんのイメージって、かなり強いなと思ったし邪魔な気がする。
やはり、原作の想定は茶道具と利休の後姿位にして欲しかった気がした・・私ならそうする(笑)
ま、原作より先に映画が話題になってしまったからなぇ~(笑)
イメージが消えないうちに原作を読むのは宜しくないかもね~(^^ゞ
やはり、先に原作を読むべきだった気がするのは私だけか?(笑)

思えば、好きこそものの上手なれ・・・というのは正解だろうと思う。
好きなことをつき通し、極める・・・道は長く険しく男のエゴイスティックなロマンを秘めて、外見は己を滅して居るかのようで実は業火が常に内にある・・・その業と戦いながらの一期一会。
一服の茶。しつらえられたモノがたかだか四畳半やそれより狭い世界で総てが意味を持って生きる世界を作り上げ、それがあざとくないように、自然であるように・・・深い深い茶道の世界。

ま、秀吉が居たから利休は自己を高めて昇華させ得た。
利休の意味が書かれていたが、『利』を『休め』とは言い得て絶妙。

智に働けば角が立つ、情に竿差せば流される、とかくにこの世は住みにくいと言ったのは夏目漱石の三四郎だったか?
文中に、<三毒は仏法が説く害毒で、貪欲、瞋恚(しんに)、愚痴、すなわち、むさぼり、いかり、おろかさの三つである>と。
何だかドキドキしたな・・・たいていの事はそれで言いつくされるみたいな・・(笑)ギクリとしたというのがホントだけど(笑)
坊さんにして、それを戒め、昇華させる為に、『利』を『休め』ということか・・・
にしても、
利休は天才だったんだねぇ・・・そしてその真意を見抜く力を持つ秀吉も天才的なものを持っていたんだろう。しかし、回り過ぎる『利』はかえって老いた秀吉を恐れさせる。
男の世界のエゴのぶつかり合いでもあろうか?

美しさは完璧であってもそこに命の輝きが無いものは愚であるというは、深いね・・
ちょっと背筋がピーンとした気がしたが・・・
ふぅ~~んんん・・・ええわい、わたしゃ凡人で良かった~(^^ゞ
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2 コメント

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Unknown (いつでもゆめを)
2014-01-25 13:30:10
映画もそれなりに良かったけど
私も原作読んでみようかな?
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ゆめ様へ (kyon)
2014-01-25 16:16:49
んでしょうねぇ~・・・映画観た~い!(^^ゞ
けれど、茶の湯を目指したあの頃の大阪の商人達の見識の高さ教養の深さ・・・凄いものがあるねぇ・・・日本はそういう凄味のある文化を極めた人達が居たんだね・・・なんて、ちょいと感慨深いね・・・(^^ゞ
ゆめ様の映画の印象・・・忘れた頃に読むのがいいのかもしれないとも思うけど・・・
私だけがそう思うのかもしれないね(笑)映像から受ける印象って凄く強いと思うから・・・私なんかはもうちょっと早く読んでおきたかったな~~(^^ゞ
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