花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

着付けと計算。

2019-10-03 11:29:12 | 着付け技術
10月に入りました
今年も残り3か月。。。1年が本当にあっという間です
チコちゃんによると、トキめきが無いと1年があっという間に感じるらしいです・・・

夏休みからコツコツ行ってきた秋のお客様の資料作りがようやく落ち着いてきました
あと残り1割といった感じでしょうか
とはいえ、これから変更やらレンタルなどのご希望が出てくるので、間違えないように気を引き締めていきます


さてさて、ここ最近の出張着付けでは、なぜかサイズの合わないお着物や硬くて短い帯が多く、大汗をかくケースが続きました
長年やっていてとても不思議なのですが、同じようなケースって、なぜか続くんです

以前、当日に帯の無いお客様が短期間にに3件あったり、スタジオではお着物を着たがらないイヤイヤちゃんが連日やたら続いたり・・・・
ぎゅっと凝縮してやってくるんですよね~

そんな時は、こんなに長くこの仕事をやっていても、やはり苦戦します
どんな着物や帯がきても鼻歌フンフン歌いながら、できるような腕になれればよいのですが・・・

着付けって何となく行っているように見えますが、実は頭の中で様々な計算しながら行っているんです
お着物を羽織らせた時の裾の長さで、おはしょりの長さを計算して、腰ひもの位置を調整したり、帯を畳んでいる時に硬さ長さを判断して、どんな帯結びが出来るのかイメージを膨らませたり・・・

しかし、サイズの合わないお着物や、硬い、短い、厚い帯ではイメージ通りにいかず、調整に苦戦します
帯を作りながら、限られた長さでどこにどんな羽根やひだをつくるか、頭の中はフル稼働です

今でも忘れられない、苦労した帯TOP3は・・・
苦労した経験は、その時の場所や様子まで記憶として残っているので不思議です


 第1位  極厚の丸帯の変わり結び

帯の事前情報は無く、当日帯を拝見させていただくと、まさかの丸帯、それも超極厚
1人でご訪問した現場でしたので、助けを求める事もできません。
結ぶ以前に、2つ折りにする事から大苦戦、硬さと厚みでお客様の体にもなじまないので、巻くだけで大汗でした
あまりにも大変だったので、どう結んだのかも覚えていないくらい、仕上げるのに精いっぱいだった記憶があります


 第2位 丸帯の逆さ柄のお太鼓結び

これまた丸帯、それも短い上、逆さ柄
事前に丸帯情報は頂いていたものの、逆さ柄は当日発覚
お客様が8か月の妊婦様でしたので、お腹周りに帯が取られてしまい、残った短い垂れの部分で何とか逆さ柄を正柄に直してお太鼓を作りました


 第3位 パキパキ折れる帯の変わり結び

無地の袋帯でしたが、とても不思議な感触。イメージとしては段ボールのような感覚で、パキパキっと折って結ぶ感じでした
結ぶところまでは問題なかったものの、帯が硬いので羽根やひだが上手く作れません
この硬さで何ができるのか、試行錯誤しながらなんとか仕上げた記憶があります


同じ帯で次にすぐご訪問する機会があれば、きっと1回目より上手く仕上げられたのかもしれませんが・・・・
事前に着物類をチェックする美容室様と異なり、出張着付けは到着して初めて着物や帯を拝見する一発勝負的なお仕事です

事前にお客様から申告がない限り、その場ですぐに状況を分析して着付けるだけでなく、出来るだけ美しく仕上げなければなりません。
サイズが合わなかろうが、帯が短かろうが、小物が揃っていなかろうが・・・・
適応能力が求められるお仕事なんだと、痛感させられます

着付け経験の積み重ねはしてきているものの、「まだまだだな~」と毎回反省させられることばかりです
技術は「一生勉強

1つ1つ、経験を生かして頑張ります

増税前にどどーんとヘア小物や、スタジオ用の小物、そして練習用の可愛い(笑)マネキン購入しました
顔無しマネキンちゃんは眉練習もできそうです





お仕事のお着物のお写真はインスタにアップしてます

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