風の吹くまま

気の向くままに

奥日光で暇人の本読み

2012-06-14 00:19:23 | Weblog

奥日光 湯ノ湖


奥日光 千手ヶ浜 クリンソウの群生

すらすら読める徒然草 中野孝次

すらすら読める方丈記 中野孝次

奥日光は今が春真っ盛りという感じで新緑がきれいだ。
ネットもラジオもない環境の中でもの思うひとふうに読書と洒落込んだ。
静かな環境の中で読むにはどんぴしゃりの本だった。

『ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶ
うたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人と栖と、またかくのごとし。』

高校の古文の授業で暗記させられて唯一空で言えるのが上に書いたもので
これだけはふとした拍子に口をついて出る言葉だが、いますらすら読める
方丈記を読んでいて世の中にある人と栖、またかくのごとしと
間違えて覚えていたことがわかった。

その方丈記や徒然草をすらすら読めるように上段に原文、下段に中野孝次さんの
訳がついたこの本は本当に親切だ。すらすら読めると銘打っていただいた
おかげで一生かかっても徒然草や方丈記にふれることすらなかった私をここに
導いいてもらったことは嬉しいことだった。特に私には徒然草の内容は
これまでの人生の中でこんなにほっとしたことがなかったくらい心が
和らいだ。

ここに書かれているひとつひとつのことがすとんすとんと心に響いて
今までなんとはなしに不安に思っていたことやひょっとしてこんなふうに考える
自分が間違っているのではないかと思ったことなどが随分前に悩みに悩んで
こうして文章として表現してくれていたひとがいたのだという感謝の気持ちすら
湧いてくる内容だった。

こうして一泊5,500円で朝夕食つきのみならず夕食は飲み放題というおまけまで
ついている奥日光のおおるり山荘だがそこに豪勢に三泊四日して帰ってきて
ああ下界(?)も寒かったのだなあと思って思わず身震いした私だった。

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