通化~集安 10:30発車 12:50 到着 23.5元 117km
今日は、天気も良く絶好の観光日和だ。片側1車線の舗装道路が続く。両側には、まだほとんど刈られていない田んぼが黄色なって太陽の光を浴びている。その中に稲穂を上にして乾されている田んぼがあった。農家にとっては、これからが一番忙しい収穫の時期が始まる。
そんな風景をぼんやり見ていたら、昔父と母が若かった頃夕方暗くなってから刈り取った稲を稲架場(はさば)に架けている姿を思い出した。稲刈り前のちょっと暇な時に、生木と生木(たぶん杉の木だったような気がする)の間に稲架木(はさぎ)を架けて稲を干す準備をするのだ。一把を10個集めて纏めた束をイッソク(1束)と言っていたと思う。1把の大きさは、直径10cmくらいだったと思うが、そのイッソクを山の上から稲架場(はさば)のある場所まで背負って下りるのが子どもの仕事だった。イッソク下まで運ぶと10円もらえる約束だった。
今刈り取ったばかりの稲を、稲架場(はさば)の木にまたがっている父に投げ上げるのは母の仕事だ。その父と母の共同作のは、夕方暗くなっているのに子ども心に見ていて飽きなかった。あの時のイッソク10円の約束がまだ果たされていないことを、父も母も覚えているだろうか。
ここ集安は、世界遺産がある町だけあってとてもきれいだ。夕食をとりに外に出たらホテルの前の公園に地もとの人が大勢集まっていた。きれいな衣装を着た人が歌に合わせて踊っている様子をみんなが囲むようにして見ている。日本では、随分中国のことで騒がれているようだが、この集安ではそんなほのぼのとする光景が繰り広げられている。
集安汽車站のすぐ近くの『連菅時尚賓館』に120元で泊まっている。ネット環境あり、空調あり、浴室に湯沸かし器あり、それに中国で初めて浴室に暖房が付けられているホテルだ。