くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

住宅ローン金利の利下げ交渉

2015-03-08 18:07:10 | 日記

住宅ローンの借り換えをせずに、
同じ銀行で金利の引き下げは可能か?

結論から言うと可能です。

我が家の住宅ローンは10年以上前に一度借り換えをして、
5年前に固定金利特約期間が終わり、現在は変動金利で返済しています。
特約期間が終了した時は、銀行と金利の交渉をする知恵もなく、
当初の契約条件がそのまま適用されて自動的に切り替わったので、
これまで、年利2%以上の金利(変動)で返済してきました。

ところが最近の住宅ローンの金利は、
固定金利でも借り換えだと、「変動金利か?」と見まがうほど。
現在の自分の金利と比べても、1.5%前後の差があります。
さすがに「面倒くさがっている場合ではない!」と一念発起し、
借り換えを検討することにしました。

ただ、借り換えでネックとなるのは、手数料や登記費用などの諸経費。
借り換え優遇で金利をかなり低くしている銀行は手数料が割高だし、
逆に手数料が安い銀行は、その分が金利に上乗せされています。
借入者にとって一番良いのは借入銀行を変えることなく、
いまの住宅ローンの金利を借り換えと同レベルまで下げてもらうことです。

そこで仕事を休み、いざ、住宅ローンを借りている銀行の窓口へ。

1.金利引き下げ交渉 一回目

ロビーの案内係に来店の理由を告げると、
融資相談窓口に通され、若い男性行員が対応しました。

当方
「借り換えを検討しているのですが、手間も時間も経費もかかるので、
 いまの金利が下がるのだったら借り換えはやめようと思っています。
 金利を下げてもらう相談は可能ですか」

最初から直球勝負です。
契約口座番号(キャッシュカード)と本人確認のための身分証(免許証)を確認され、
しばらくカウンターで待っていると、男性行員が戻ってきて答えました。

行員
「私どもといたしましても、当行で継続していただきたいと考えております。
 現在のお客様の金利は少しお高いので、ご相談させていただくことは可能です。
 もう検討されている借り換え先の銀行や利率はお決まりですか?」

当方
「ネット銀行を考えていますが、決定はしていません」

行員
「それでは具体的にどこの銀行で、
 どのくらいの金利で借り換えられるか決まったら再びご来店ください。
 お客様とのお取り引き状況も踏まえてご相談させていただきます」

ということで、一回目はあえなく退却。
いささかそっけない対応に少々不満を感じましたが、
こちらの本気度も足りなかったようです。

2.ネット銀行でシミュレーションして仮審査申し込み 

とにかく現在の銀行には、こちらの本気度を示さなければなりません。
また、交渉がまとまらなければ本当に借り換えをするつもりなので、
インターネットでいくつかの銀行の借り換えシミュレーションを行い、
最も借り換えメリットが大きくなるネット銀行に仮審査を申し込みました。
仮審査はすぐに通り、正式な申込書類が郵送されてきました。

このシミュレーション結果を持参して再び銀行へ。

3.金利引き下げ交渉 二回目 

銀行で借り換え先の仮審査が通っていることを伝え、
正式な申し込みに必要な「融資残高証明書」を請求すると、
持参したシミュレーション結果をコピーしていいか聞かれしました。
そして30分以上待たされ、担当者が比較表を持って戻ってきました。

結果は、変動型の基準金利からマイナス1.6%。
出来上がりの金利は、借り換え候補の銀行よりも0.2%高い金利でした。 
現在のローンを継続するなら、変更契約手数料は5千円程度です。
しかし、他行へ借り換える場合は、40万円強の手数料がかかります。
これを含めると総返済額は、現在の銀行の方がわずかに少なくなる結果です。

事前にインターネットなどで調べ、
借り換えにかかる諸経費は金利に換算して0.2%程度と知っていたので、
ある程度は予想していた通りの結果でした。
さすが金融のプロ、絶妙な落としどころです。

「これまで高い金利で返済してきたんだし、
 もう少し、せめてあと0.1%くらい下げてもらえませんか」
なんとか借り換え諸経費相当の金利も引いてもらおうと粘ってみましたが、
担当者は、「これが精一杯です」の一点張り。

確かに銀行にしてみれば、いくらこれまでの金利が高くても、
それはローン契約締結時に、お互いが合意した約定通りなのですから、
銀行が譲歩する取引条件にはならないのでしょう。
銀行にしてみれば、金利の引き下げ交渉に応じるのは、
口座や融資残高を減らさないという目的があるものの、
金利収入は確実に減少するというデメリットがあります。
「これでだめなら他行へ借り換えてくださって結構です」
さすがにそのようなあからさまな言い方はされませんでしたが、
過剰なサービスは絶対にしないという強い意志を感じました。 

即答するのもちょっと癪に障るので、
他の借り換えローンと比較し、後日回答することにしました。

4.結論を出す

ネットでいくつかの銀行を調べ、
さまざまな条件でシミュレーションしてみましたが、
やはり返済総額は現在の銀行が提示した条件とほぼ同じか、
借り換えたほうが良くても、せいぜい数万円程度でした。
 本当に感心するほど絶妙な引き下げ率なのです。

それがわかってくると、借り換え手数料に数十万円も払い、
手持ちの現金を減らすことがばかばかしくなってきます。

途中で仮審査をしたネット銀行から電話があり、
「当行の住宅ローンは金利が低いだけでなく、
 充実した疾病保障や地震保険が付帯しています」
とピーアールされましたが、返済総額が変わらないなら、
わざわざ数十万円も手数料を払ってまでして、
借り換えるほどの魅力がある保険内容ではありません。 
むしろその分、もっと金利を低くしてほしいくらいです。

そうして現在の銀行が提示した条件で合意することにしました。

5.そしてもうひとつの事例

この一部始終を聞いた私の会社の同僚も、
一念発起して銀行に金利を引き下げてもらう交渉をしました。
銀行は、私が借りている銀行と同じです(支店は違います)。

ネット銀行のホームページで借り換えのシミュレーションを行い、
審査の申し込みを行ったところまでは私と同じです。

その後、彼は支店ではなく住宅ローン相談センターに電話し、
金利の引き下げが可能かどうか問い合わせました。
一旦、電話をきり、しばらくしてから銀行から回答があったそうです。 

結果は、変動型の基準金利からマイナス1.7%。
出来上がりの金利は、私よりも0.1%低い金利でした。
なんだか釈然としないものを感じ、詳しく聞いてみると、
彼のローン残高は私よりも多く、返済期間も二倍以上残っていました。
やはり、人ぞれぞれの条件によって、金利は変わってくるようです。

 



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