産業医からの強い指導もあり、
わが社の総務では、来月から喫煙室廃止の方針を打ち出しました。
これにより、タバコを吸いたい人は、エレベーターで1階まで降りて、
職場から離れた場所にある喫煙所まで行かなければなりません。
廃止が明らかになると、喫煙者の間からは、
「喫煙室は情報交換の場となるなど、
業務上のメリットがあることを考慮してほしい」
などといった意見が寄せられるようになりました。
このような喫煙室で行われる、
喫煙者同士の交流をタバコミュニケーションと言うそうです。
アフターファイブに職場の人たちと酒を飲む、
ノミュニケーションのようなものです。
喫煙室は息抜きの場でもあることから、
普段は会話しない他部署の人や重役などと話すきっかけになるほか、
思いがけない情報が聞けたり、ざっくばらんに上司に相談したりと、
そのメリットは大きいと喫煙者は強調します。
私も以前はタバコを吸っていたのでよく理解できます。
タバコをやめてからは、喫煙室で情報交換している同僚がうらやましくもありました。
しかし翻ってみると、タバコを吸わなくなったからといって、
致命的な情報不足に陥ったり、仕事を進めにくくなったりしたかといえば、
決してそんなことはありません。
むしろ喫煙室は情報交換の場となる一方で、
他人の悪口や陰口の温床となり、愚痴をこぼしあい傷を舐めあう場にもなるのです。
また、会社の人事情報や経営情報が「喫煙者である」ということで入手できたり、
喫煙室で業務上のことが決まってしまうような会社であれば、
それはもはや正常な組織とは言えません。
人は誰でも自分の行為に意義を見つけようとし、
有益であることの根拠や大義名分を見出そうとしたがるものです。
しかしながら大抵の場合、本人が思うほどでもないことがほとんどです。
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