くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

すっきりしない「給与返上」

2013-12-13 21:51:16 | つれづれなるまま
猪瀬都知事が「徳洲会」から5000万円を受け取った問題で、
「自分なりの責任の取り方として、給与1年分を返上する」と発言した件について、
それはそれで「なんだか気分が悪いなあ・・・」と感じていました。

不祥事に対する責任の取り方として、
給与を自主的に返上するという方法は、
政治家や経営者などの間ではよく見られます。

そのたびに感じる「気分の悪さ」はなんなのでしょう。

「結局、給料をもらわなくても、生活には困らないんでしょ!」
「(給与の額が報道され)そんなにたくさんもらっていたのか!」
そんなやっかみが、気分の悪さを感じさせているのだと思っていました。

しかし、今回の猪瀬都知事の騒動を見て、そうではないことに気がつきました。

彼らは「お金」以上に、「権力」に執着しているから気分が悪いのです。
「権力を放棄(辞任)」すれば、おのずと「お金」も放棄することになります。
けれども、決して彼らはそのような選択はしません。
なぜなら、「お金」を放棄しても「権力」は失いたくないから。

「給与を返上する」
その言葉の裏に見え隠れする「権力」への執着心が、
私たち庶民の目には、醜く見えるのだと気がつかされました。