くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

作業服の地位向上のために

2013-10-18 23:52:11 | つれづれなるまま
今朝の通勤ラッシュのホームで。

作業服を着た中年の男性が、駅員を激しく罵っていました。
どうやら駅員は、乗客同士のトラブルの仲介に入り、
興奮した男の矛先が駅員に向けられたようです。
男は放送禁止の差別用語を連発し、
その内容は耳を覆いたくなるものでした。

その駅員は発車合図の係員だったため、
満員の電車は10分近くホームに停車したままです。

「駅係員がお客様の対応をしているため、しばらくお待ちください」

車内に車掌のアナウンスが繰り返し流されると、
しびれを切らした乗客が、「いいかげんにしろよ!」と怒鳴ります。
それを耳にした作業服の男が、今度はその乗客にくってかかります。

「おれが悪いっていうのか!
 おまえ、どこに住んでんだ?言ってみろ!」

クレーマー対応の経験からみると、
こういうときに住所や勤務先を言わせようとするなど、
自分の言い分とは直接関係のない言いがかりをつけるのは、
相当、「あや」をつけなれた人間である証拠です。
プライベートなことを追及して、威嚇しているわけです。

「おれが作業服を着ているからって、バカにしてるんだろう!」

まだ20代にしか見えない駅員が、
必死で、しかし穏やかな口調で興奮した男をなだめます。
「たぶん、自分ならブチ切れているなあ」 と感心していると警官が到着。
酔っ払いじゃないので、男は警官が現れると急におとなしくなったのでした。

私も作業服が支給される会社で働いている身です。
昔は、一年中作業服を着ている部門にいたこともあります。

「作業服を着ているからバカにされるのではなくて、
 このような言動が、作業服の存在価値をますます貶めている」

この男は、どうしてそのことに気がつかないのでしょう。
このような男が存在するせいで、
大半の真面目で紳士的な作業服で働く人たちが、
街で肩身の狭い思いをするのです。