水早 -mizuha- 神社と写真と一人旅。

カメラ片手にゆるり神社めぐり。
公共機関&徒歩での日帰り参拝記録をメインに綴っています。

瀧原宮-2

2020-03-11 | ├ 三重(ひとり旅)

 

瀧原宮つづき。

 

 

 

 

 

 

内宮の別宮・式内社
瀧原宮

 

 

一の鳥居

 

 

鳥居にも色々ありますが、個人的に一番好きなのは、
神仏習合の色合いが濃い両部鳥居(明神系)。

他に、三ツ鳥居/三輪鳥居(神明系)や、
三柱鳥居(明神系)なんかも好きです。

 

 

でも、やはり神明鳥居・・特にこの伊勢鳥居の持つ結界的な力は、
他のそれとは一線を画していると思います。

 

 

絶対に、魔のものはここを通れない。

そう思います。

 

 

 

鳥居をくぐった途端に、
柔和で清らかな女性性をかんじました。

その清浄さといったら、
他に類を見ないほど。

 

 

 

神社そのもの、特に社殿がとにかく好きですが、
それと同じくらい、参道が大好きです。

神がかった神秘的な参道には、今まで幾つも出会いました。

歩くだけで浄化されるような、
清らかな参道も数多くありました。

 

 

でも、ここほど美しいと感じた参道は、
他になかった気がします。

ただ普通に浄化されるだけじゃない。

入口は女性的で穏やかなのに、
強烈に降り注ぐ光と、激流みたいな渦の力で、
穢れも淀みも、何もかも瞬時にはぎ取って、
もう一度やわらかな清流の中に返してくれるかんじ。

 

 

すごいわー。

ここまで祓いと浄化が強力な参道は、
ほかに思い当たらない。

なんだろね。

 

 

あまりにも参道が素晴らしすぎて、
おかげでぜんぜん先へ進まない(笑)。

 

 

 

参道脇にそびえる、樹齢数百年を越える杉たち。

 

 

木漏れ日を愉しみながら、
水の中のような参道をあるきます。

 

 

 

皇女倭姫命は、
まず瀧原の地に新宮を作り、
その後、現在の内宮に新宮(五十鈴宮)を建てたとされます。

このため瀧原宮は、
天照坐皇大御神御魂を祀る別宮となったのだとか。
(『倭姫命世記』)

 

 

古くより、
天照坐皇大御神御魂の「遙宮(とおのみや)」として崇敬されてきた、
伊勢神宮の別宮、瀧原宮。
おなじく、別宮の瀧原竝宮(たきはらのならびのみや)。

 

 

804年の「皇太神宮儀式帳」に、
“天照大神の遙宮”と記されていますが、
奈良時代の「伊勢国風土記逸文」には、
既に、“瀧原神宮”という記述が見えることから、
804年以前から鎮座していたとされています。

(瀧原宮の呼称)
 ・「瀧原神宮」--「伊勢国風土記逸文」(奈良時代)
 ・
「天照大神遠之宮」--「皇太神宮儀式帳」(804年)
 ・
「大神遠宮」-- 「延喜式神名帳」(平安中期)

 

 

伊勢神宮に鎮まる以前の、
天照大御神・豊受大御神の鎮座地を、
元伊勢と呼びます。

 

 

元伊勢は国内に30か所以上存在し、
その候補地(伝承地)となるとその3倍にもなりますが、
ここ瀧原宮は、元伊勢として唯一「別宮」の名を冠した所です。

 

 

ちなみに、自分が訪れた中にも、
元伊勢とされる場所は幾つかありまして、

 

 

【笠縫邑】
 ・檜原神社大神神社摂社)
 ・志貴御県坐神社付近
【吉佐宮】
 ・真名井神社籠神社摂社)
【伊豆加志本宮】
 ・三輪山
【弥和乃御室嶺上宮】
 ・高宮神社(大神神社摂社)

など。

実際、参拝時は元伊勢という言葉はそれほど意識していなかったんで、
そういえばそうだったわね・・って感じですが。

 

 

元伊勢めぐり
なんてのも、いいかもしれない。

 

 

 

おもろに、御手洗場への看板が。

 

 

普段、
神社についての事前情報をあまり得ないまま参拝するので、
御手洗場という言葉にワクワクしてしまいました。

 

 

いざ。

 

 

 

 

少し下ると、
現れたのは 清流・頓登川に設けられた御手洗場でした。

 

 

五十鈴川に設けられた、内宮の御手洗場によく似ています。

 

 

 

規模的にはお伊勢さんのほうが大きくて開放的ですが、
神さんが居る気配は、こちらのほうががすごいかも。

 

 

呼び掛けたら、どこかから返事が聞こえてきそう。

 

 

感受性強い人だと、
ここから帰れなくなるかなー。

居心地良すぎて。

 

 

人が水に惹かれるのは
どうしてなのかな。

 

 

私は、同じくらい火にも惹かれるんだけど、
水ほど影響を与えるものは他にない。
やはり水は、人には欠かせないものだからか。

太古の昔、
進化の過程で水から陸にあがり、
今も、生まれるまでずっと水の中にいて、
からだの大半を水が占め、
水がなくては生きていけず。

 

 

だから人は、水に惹かれ、畏怖するのかもしれないな。

瀧原宮の清らかさに、心身が共鳴するのは、
当然といえば当然か。

 

 

 

 

途中、気になる石積みがありました。

 

 

井戸っぽいけど。

なんだろう?

 

 

封印されちゃってますけど、
たぶん井戸だったんだろう。

 

 

ふと、
ここ開けたら一気に宮域の温度が上がるような気がしました。

 

 

 

 

川沿いの斜面に建つ社。

 

 

前に回り込むのは難しそうなので、後ろから。

なんのお社でしょう。

 

 

 

 

 

祓所

 

 

ここで御祈祷してもらったら、
さぞ気持ち良いんだろうね。

 

 

忌火屋殿(いみびや でん)

神に供える大御饌や神饌の調理を行う場所で、
忌火は「清浄な火」を意味します。

神宮にもある、
神さんのための台所ですね。

 

 

 

境内には立派な杉が立ち並んでいまして、
巨樹・古木マニアにとっても居心地のいい場所となっています。

 

 

ねじねじの杉。

たまに見かけますね。

 

 

そして、神宮と同じく竹が巻かれています。

 

 

初めて見た時は、防寒?と思いましたが、
神宮では、杉の皮を剥いで持ち帰る参拝客がいたため、
保護のために巻いているそうな。

こちらも同じ理由でしょうか。

罰当たりな人っているんですねー。

 

 

これはもう断言できますけど、
御神木の皮を剥いで持ち帰っても、
なんのご利益もありませんので。

そんな私欲にまみれた自己中な行為をして、
幸福がやってくるわけないのにね・・。

 

 

 

では、本殿へ向かいます。

 

 

その3へつづく・・。

 

 

 

 


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