水早 -mizuha- 神社と写真と一人旅。

カメラ片手にゆるり神社めぐり。
公共機関&徒歩での日帰り参拝記録をメインに綴っています。

四国ひとり旅-5(前置き)金刀比羅宮

2023-05-28 | ├ 香川(ひとり旅)

 

四国まとめつづき。

 

 

 

 

 

~2日目の後半の予定~

【観音寺】14:08(JR:特急しおかぜ 岡山いき)
 |(約15分)¥1,430
(14:22着)
【多度津】14:47(JR:特急南風 高知いき)
 |(約10分)
(14:58着)
【琴平】
 |徒歩(約10分)
(15:15着)
金刀比羅宮〔16:00~17:30〕1時間30分
 |徒歩(約10分)
【琴平】17:47(JR:土讃線 高松いき)
 |(約15分)指定¥5,960(※マナカ不可)
(18:05着)
【多度津】18:26(JR:特急しおかぜ 松山いき)
 |(約2時間)
(20:28着)
【松山】
 |徒歩(5分)
【JR松山駅前】20:41(伊予鉄道:市内線 道後温泉いき)
 |(約25分)¥180
(21:06着)
【道後温泉】

〔泊:愛媛県松山市〕

 

 

銭形砂絵の見物を済ませたあとは、再びJR観音寺駅へ。

 

 

多度津駅で乗り換えて、

 

 

JR琴平駅で下車。

 

 

 

趣のある素敵な駅舎だー。
(国の登録有形文化財)

 

 

 

駅を出てまっすぐ進むと、大宮鳥居。

 

 

道路の向こうには、金刀比羅宮 北神苑内の高燈籠(国:重文)がそびえておりました。

1860年完成の日本一高い灯籠で、高さは約27m。
かつては瀬戸内海をゆく船の指標、灯台として使われるとともに、
金比羅を目指す参拝者にとっての重要な目印であったそうです。

また、手前に立つ鳥居も古くて1782年造営。

 

 

 

表参道の手前で、四国旅初のちゃんとした食事をいただきました。

他はコンビニおにぎり程度を移動の合間に摂るぐらいだったので、
これが最初で最後のまともなご飯(笑)

やっぱうどんは食べておかなきゃね。おいしかったです♪

 

 

表参道

 

 

 

この時点で、時刻は16時ちょい前。

本宮までの往復+参拝で1時間30分を予定していたので、
大門が閉まる18時は余裕でクリアするはず。

ただ、本宮 ⇔ 奥宮はさらに往復2.5キロあるため、
残念ですが奥宮はパス。(16時半には本宮からの扉が閉じられます)

 

 

平日の16時という事もあってか、門前町も空いてますね。

飲食関係のお店などは17時閉店が多いので、
今から登ろうとする観光客自体が少ないのでしょう。

 

 

金刀比羅宮は象頭山の中腹に鎮座し、本宮まで石段(785段)を延々と登っていきます。
(さらに奥社までは、プラス583段)

 

 

気合入れていかなくては!と思ってスタートしたけど、
こんなふうに数段のぼったらフラットになって・・の繰り返しなので、
意外とラクなんです。

 

 

さほど時間の余裕はないので、さらっと写真撮るだけですが、
それでも見所いっぱいで、長居したくなるのをぐっと我慢。

 

 

灯明堂(重要有形民俗文化財)

1853年に船の下梁を利用して建てられたもの。
中には多くの釣燈籠が吊り下げられ、夜の参道を照らします。

 

 

次々に現れる文化財や建造物に、テンションは上がりまくり。

目の前に人参をぶら下げられた馬さん状態となり、
軽快に石段を駆け上がってる自分に驚き。

通勤の地下鉄の階段じゃ、こうはいかない笑。

 

 

きっとアドレナリン全開なんだろうな。

今日一日動き回った末の、シメの石段だというのに、
なんの苦もなくノンストップで駆け上がれる。

全くと言っていいほどキツさを感じず、息も上がらないんだから不思議。

 

 

ご褒美のごとく現れる遺物たちが更なる燃料となり、
ガンガン登っていきました。

 

 

 

鼓楼

1710年建築の高楼で、朝夕の時刻を知らせる時太鼓が中にあります。
太鼓は現在でも朝夕に打ち鳴らされるのだそう。
また、城に似た造りであることから「琴平城」とも称されます。

 

 

大門

金刀比羅宮の総門であり、
1654年頃に松平頼重(讃岐国高松藩主)から寄進されたもの。

 

 

この大門から先が、当社の境内です。

境内は国の名勝/天然記念物に指定され、
瀬戸内海国立公園に含まれます。 

 

 

 

振り返ると素晴らしい光景が。

 

 

門越しの景色には、毎度惹きつけられます。

毎日こんな夕景が見られたら最高だろうなー。

 

 

 

 

大門から続く150m程の道は桜馬場と呼ばれ、
春には桜のトンネルになるんだそう。

 

 

 

銅製鳥居をくぐり、さらに上へ。

 

 

書院(国:重文)への入口となる社務所門。

 

 

参道脇にある黒門から四脚門(国:重文)を遠目に仰ぐことができます。

通常は閉まっていますが、こちらが書院の正門。

 

 

 

 

祓戸社(右)
御祭神:瀨織津姫神、速秋津姫神、気吹戸主神、速佐須良姫神

火雷社(左)
御祭神:火産靈神、奥津比古神、奥津比賣神(合祀:八衢比古神・八衢比賣神・來名戸神)

 

 

旭社(国:重文)

 

 

御祭神:天御中主神、高皇産霊神、神皇産霊神、伊邪那岐神、伊邪那美神、天照大御神、天津神、国津神、八百万神

 

 

華麗な装飾を施した高さ約18mの社殿。

1837年に造営された、かつての金堂(薬師堂)ですが、
直線・シンメトリー好きの私にはグサグサと刺さりまくり。

あまりの荘厳さに、
しばらくここが本宮だと勘違いしてました。

 

 

こちらは本宮の後に参拝するのが本来のようで、
参拝ルートもそのようになっていました。

 

 

旭社の正面に立つ、約32mの廻廊。

1854年建立、1901年改築。

 

 

 

賢木門(二天門)

1584年に長曽我部元親が献納し、1879年改築。

 

 

 

 

賢木門から、すこし雰囲気が変わります。

 

 

 

遙拝所

伊勢神宮や皇陵の遙拝所。

 

 

連籬橋(れんりばし)

 

 

真須賀神社(旧:本地堂地)

御祭神:建速須佐之男尊、奇稲田姫尊

 

 

 

御前四段坂

本宮までの最後の石段(133段)。途中で二社が鎮座しています。

 

 

御年神社(旧:大行司堂地)

御祭神:大年神、御年神、若年神

 

 

事知神社(旧:摩利支毘沙門堂地)

御祭神:積羽八重事代主神、味鉏高彦根神、加夜鳴海神

 

 

金刀比羅宮 本宮 (香川県仲多度郡琴平町)

 

本宮とうちゃーく。

所々で写真を撮りつつ、
スタートから約30分弱でつきました。

 

 

御祭神:大物主神、崇徳天皇

 

 

 

向かって右の社殿は神饌殿で、この拝殿北渡殿(回廊)でつながっています。

 

 

金刀比羅宮(ことひらぐう)は、
琴平山(象頭山)の中腹に鎮座する、全国の金刀比羅神社・琴平神社・金比羅神社の総本宮。

由緒には諸説ありますが、社伝によれば、
かつて瀬戸内海に浮かぶ島だった琴平山に、大物主神が行宮を造られ、
その行宮跡に同神を奉斎した事に始まるとされます。(琴平神社と称す)

中世以降は本地垂迹説の影響で仏教の金毘羅と習合。
象頭山松尾寺の堂宇の一つとして金毘羅大権現を祀り、別当として金光院が奉斎。

明治の神仏分離により金刀比羅宮となって以降も、海上交通の守り神として信仰され、
海事関係者から崇敬を集めています。

 

 

この本宮は、神仏分離以前に松尾寺の御本社(金毘羅社)と称された建物で、
現在の社殿は1878年再建時のものです。

 

 

直所

 

 

 

本宮前の広場は展望台となっており、
讃岐富士などを一望できます。

 

 

御神木のクスノキ。樹高25m 

 

 

神楽殿

 

 

 

本殿

 

 

 

南渡殿

本宮と三穂津姫社をつなぐ約40mの回廊。

 

 

三穂津姫社(御別宮)

1876年に改築された、かつての観音堂(のち大年社)です。

 

 

御祭神:三穂津姫神

拝殿の右手にあるのは神饌殿

 

 

直所

 

 

厳島神社(御祭神:市寸姫尊)

 

 

御炊舎 1874年建立。

 

 

帰路は三穂津姫社正面の石段を下りていきます。

(来るとき登った本宮正面の石段を戻って下りてしまうと、
さきほどチラ見した旭社の前まで行けなくなってしまうので注意。)

 

 

大山祇神社(旧:山神社地)

御祭神:大山祇神

 

 

下りていくと、旭社の側面が見えてきました。

 

 

 

漂うラスボス感。

 

 

やばいやばい、なにこれ。好きすぎるんですがーー。

 

 

 

彫り物の凄さはもとより、この建築美。

 

 

 

ポイントをおさえた装飾があらゆる箇所に施されていて、
どこから視覚で捉えて良いのやら、思わず目が泳ぐ・・。

決して華美ではないのに、見る者を圧倒する美しさです。

 

 

写真を見ていて気付いたけど、
上段の軒裏にも巻雲の彫り物が。

 

 

屋根(軒)の裏に彫刻だなんて、
こんな細部に至るまで美麗な装飾が施してあるの、はじめて見た気がする。

 

 

装飾の配置と分量、全方位・どの角度から見ても整った姿、全体的なバランス・・。

計算し尽くされた完璧な美というものを、
久々に見た気がしました。

 

 

 

時刻は17時過ぎ。

 

 

人もまばらな境内をのんびり降りていきます。

 

 

 

離れがたいですが、
これからJRで松山(の道後温泉)まで行かなきゃならないのでね。

 

 

 

 

下りはほぼ写真も撮らなかったので、15分かからず。

 

 

 

言葉どおり駆け足での参拝となったけれど、
素晴らしい社殿の数々と御山の空気に魅了された、
印象深いひとときとなりました。

 

 

次に訪れる際は、奥社へもぜひ行ってみたいと思っています。