水早 -mizuha- 神社と写真と一人旅。

カメラ片手にゆるり神社めぐり。
公共機関&徒歩での日帰り参拝記録をメインに綴っています。

2023・24 さくら旅③ ー 2024京都:大原-3(寂光院・神明神社) ー

2024-05-19 | つれづれ <雑記*神社>

 

2024年桜旅 大原ラスト。

 

 

 

 

 

ここまでに訪れた三千院などは、367号線の東側にまとまって分布していましたが、
最後に訪問する寂光院だけは、道路はさんで西側にありまして、
三千院から歩くと25分少々かかります。

(バス停からだと15分くらい)

 

 

 

三千院から25分といっても、
景色を楽しみながら歩けるので全く苦にならず。

 

 

 

何もかもが癒されるなぁ。

 

 

 

目に映るものすべて、心にしみこんできます。

 

 

 

 

あ。そろそろかな?

 

 

 

 

寂光院に到着しました。

 

 

 

寂光院は天台宗の尼寺で、
建礼門院徳子(平清盛の娘)が、平家滅亡後に隠棲した場所です。

 

 

草創については諸説ありますが、
寺伝によれば594年、聖徳太子が父(用明天皇)の菩提を弔うために、
建立したとされます。

 

 

第2代住持の阿波内侍は崇徳天皇の寵愛をうけた女官で、
宮中で建礼門院に仕えたのち出家。
「大原女」のモデルとされている人です。

(阿波内侍というと、安井金毘羅宮を思い出します)

 

 

第3代住持は、平家滅亡後にひとり生き残った建礼門院
阿波内侍を頼って1185年に入寺し、
壇ノ浦で滅亡した平家一門と子(安徳天皇)の菩提を弔いながら余生を送ったそうです。

 

 

 

三千院方面と少し空気感が異なるというか、
眠りを誘うような静寂さがとても印象的なお寺でした。

 

 

 

本堂の向かって西端にある門から外へ出ると、
すぐ近くに鳥居がありました。

社号標には神明神社とあります。

 

 

が、鳥居前には竹で柵がしてあって、
もしかしたら進入できない??参拝不可??うーーん。

 

 

土地のことは地元の人に聞け。

ってことで、寂光院前にあるお漬物のお店で確かめてみると、

「そんなことはない、入れますよー^^ 地元の神社だけど、心ある人は大丈夫です。
 あれ(棒)を外してから入って、また掛けておいてもらえればいいですよ。
 ぜひ行ってください」

とOKをいただけました。

 

 

静かにお参りするのはいいけれど、
観光スポットじゃないから、団体でわいわい入って来てはしゃいで帰るのはちょっと・・
てことなのかな。

 

 

というわけで、お言葉に甘えておじゃまします。

 

 

 

静寂につつまれた神域にひっそりと鎮座する、
草生町の産土神。

旅の最後を締めくくるに相応しい、清浄でおだやかな空間です。

 

 

向かって左 内宮(御祭神:天照大神)
向かって右 外宮(御祭神:豊受大神)

 

 

式内社の大柴神社の論社で、創祀は不明。

 

 

鳥の声しかきこえない静かな場所。

水の中にいるような、不思議な感覚になります。

 

 

 

地元の方が大切にしている場にお邪魔して、
神さんにそっと手を合わせる。

 

 

どの社寺でもそうですが、私はいつも、
鳥居の前で「土地のみなさまお邪魔します」とご挨拶してから境内に足を踏み入れます。

神社は基本、無料かつフルオープンな施設で、
パワスポや御朱印集めといった付加価値までついたおかけで、
良くも悪くも気軽に訪れることができる、
いわば簡単に手が届く特別な場所です。

 

 

だからこそ、誰かが大切にしているものを尊重するという、
当たり前のことを常に忘れずにいたいと思いました。

 

 

参拝させて頂けたことに感謝をこめて。

 

 

 

時刻は17時すぎ。

バス停に向かって歩きながら、一日を振り返ります。

 

 

いつも移動に次ぐ移動なので、一瞬の出会いを享受するしかないんですが、
今回は本当にゆっくりと土地に親しむことができました。

やっぱり丸一日おなじ場所でのんびりするっていいね。

楽しい時間はあっという間だなー。

 

 

 

さくら目当てでやって来たけど、
この時期は菜の花も綺麗なのよね♪

 

 

せっかくなので菜の花も連投。

 

 

 

 

 

 

 

 

三千院から寂光院へ行くときに、朝立ち寄った志ば久さんの前を通ったら、
ご主人が私の顔を覚えていてくださって、
「撮影スポットがあっちにあるからぜひ行ってみて」と。

 

 

お店の前を流れる呂川を渡って、

 

 

教えられたまま歩いていくと・・

 

 

ひゃーーー。

 

 

ご主人ありがとうーーーー♡

 

 

 

菜の花畑と山々を眺めながら、

旅のおわりに大原について振り返ってみる。

 

 

のどかな田園風景が広がる大原の里は、
東の比叡山をはじめ、四方を山々に囲まれた盆地集落。

延暦寺の影響が強く、
点在する古刹(勝林院・来迎院・三千院・寂光院など)も天台宗系です。

 

 

また、平安から鎌倉期にかけて
皇族・貴族・文人・僧侶らが出家や隠遁した地としても知られています。

 

 

 

尤もそのすべてが求道や厭世観からの逃亡とは限らないし、
政治的な思惑による隠棲や、
好んでこの地に庵を結んだ人もいることでしょう。

 

 

世の表裏を見てきたのであろう人々が、
人生の途中で、あるいは最後に、ここを選んだ理由は何なのか。

それを肌で感じてみたいとずっと思っていました。

 

 

静かだけれど、それは決して侘しさを抱えた静寂ではなくて、
安堵とともに眠れるような。

 

 

時期が春だから、よけいにそう感じるのかな。

 

 

人々がここに惹きつけられた気持ちが、すこし分かる気がしました。

 

 

紅葉はもちろん、
冬景色も見てみたいなとふと思いました。

 

 

また、おじゃまします。

 


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