水早 -mizuha- 神社と写真と一人旅。

カメラ片手にゆるり神社めぐり。
公共機関&徒歩での日帰り参拝記録をメインに綴っています。

白鬚神社-2(岩戸社)

2019-12-28 | ├ 滋賀(ひとり旅)

 

白髭神社つづき。(滋賀ラスト)

 

 

 

 

 

 

さきほどの末社の更に後方、
鈴隈山のほうへ行ってみます。

 

 

斜面の上から見下ろしたところ。

そんなに距離はないのに、一気に空気が変わります。

 

 

行く先に、ラスボス感漂う何かが見えてきました。

 

 

 

あかーん。これは大好きなやつだ・・。

 

 

緑の海に浮かぶ、社殿と磐座。

 

 

岩戸神社

 

 

 

どうしよう。

好き過ぎて、言葉が出ませんわ。

 

 

 

通りに面した拝本殿のあった場所から、さほど離れてはいないのに、
ここは無音です。

 

 

 

個人的、当社のメイン。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてお隣の磐座。

 

 

きれいな形してますね。

 

 

そっか。

ここの主は、この御方なのか。

 

 

 

 

 

岩戸社の社殿後方は、意味有り気に囲われています。

 

 

中の磐座を祀るためのもの・・と思いきや、
実は岩戸社、古墳の横穴式石室の前に建てられていて、
囲いの下はちょうど玄室の天井部分にあたります。

 

 

横穴式石室は、玄室(棺を安置する場所)と、羨道(通路)から成っており、
社殿の中をのぞくと、そこはまさに古墳の入り口。

岩戸社が守る1号墳の玄室は、長さ2.5メートル、幅2メートル、高さ1.1メートル。
石室自体は全長およそ6メートルあります。

なので、社殿は羨道の覆屋みたいなものですね。

 

超大雑把な、横穴式石室の断面図。)

 

 

普通の磐座とはまた違った空気をまとっているのは、
古墳だからなのかな。

そもそもが、岩戸社の右側(北)一帯が白髭神社古墳群と称され、
山の上のほうまで古墳が続いているらしいので、
全域が神がかってるのも、当然といえば当然。

 

 

周囲の盛り上がった丘部分は、アレもコレも墳丘なのだろう。

 

 

きっとこの磐座も、石室の上の岩が顔を出したものだね。

 

 

 

どんな人がここに眠っていたんだろうなぁ。

この場所に葬られたその人は、
何を成し、どう生きたのか。

 

 

何を思いながら、最期を迎えたのか・・。

 

 

ここは、まるで水の中にいるような安らぎを覚える場所。

古墳なら今までに幾つか訪れたけれど、
こんなにも水を感じる所は他になかったな。

 

 

湖畔に立つ神社だからと言うわけではなく、
山の麓にあって、なぜか深い水の底にいるような感覚になる。

 

 

神域を清め潤す水は、今なお眠るいくつもの魂を包み、
同時に、参拝に訪れた者の穢れをも流してくれる。

 

 

滋賀旅の最後に訪れたのは、
過去の人々と一体になれるような、
とても不思議な感じのする空間でした。

 

 

 

 

ラストは、琵琶湖に立つ鳥居のそばへ。

正面に見えるのは沖島ですが、
この一の鳥居と、湖中の鳥居を結んだ延長線上には、
伊勢神宮が鎮座しています。

 

 

神社の目の前が国道なので、
琵琶湖の湖畔へ行くにはここを渡ることになります。

が、その後に横断禁止になったそうで、
現在は国道を横切ることは出来ません。

(私がお邪魔した2017年4月は横断OKだったので、
皆さん普通に歩いてました。)

 

 

この記事を上げるにあたり、念のため社務所へお電話してみたところ、
やはり参拝当時は良かったんですが、
ここ1年ぐらいで湖中の鳥居が観光スポットと化し、
交通量の多い国道を渡る人が絶えず危険であるという事で、
横断禁止にしたのだそうです。

 

 

確かに、この時は先客も3人しかおらず、
のーんびり鳥居を眺めることができました。

 

 

 

インスタ映えするのも頷けるけど、
水上スキーで鳥居の下くぐるとか・・さすがに残念すぎる。

この静かな景観はもう見られないのかな。

 

 

 

ということで、おもむろに京都駅。

 

 

帰りの新幹線の時間までかなりあったので、
ちょっとお散歩です。

 

 

 

京都駅ビル、こんな風になってたんだ。

おもしろーーーい(*゚▽゚)。

 

 

階段のイルミネーションがまた素敵。

夜間はもっとキレイなんだろうね。

 

 

 

全長70メートル、171段の大階段。

 

 

 

 

 

 

一瞬、音叉のようにも見えましたが、
調べてみると、抽象彫刻の第一人者であった、故・清水九兵衛氏の
「朱甲舞」という作品なのだとか。

鎧をまとった舞人をイメージしているそうで、
朱色が印象的な、素敵なオブジェですね。

 

 

 

エレベーターで、上へ。

 

 

なんだろうね。この、空へ向かうようなワクワク感。

 

 

 

上からの図。

見れば見るほど、すごいデザイン。

 

 

 

撮影もギリギリな、日暮れ時。

 

 

楽しかった一日を振り返りながら、
穏やかな夕景を眺める。

 

 

神と仏の融合という、貴重な神事に立ち会えた日吉大社。

木々の中で、いにしえの人々を間近に感じた白髭神社。

幾度目かの滋賀旅は、
いずれも、過去の幻影に触れることのできた
思い出深いものとなりました。

 

 

またいつか。