![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/41/7419ec74c6327d061bbfe8e17c4a4a5b.jpg)
岐阜旅ラスト。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/2a/1e3a466204ba7b47f5148454442d89df.jpg)
拝殿
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/05/b83f40f0b0f25d313ec50f24e55055ac.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/3a/cc51673601cadfee3338f32d142fbc44.jpg)
創建は不明。
713年には鎮座していたとされます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/d7/5c8d4a2bbeacf85eeb4e91791bade2ed.jpg)
1600年の関ヶ原の戦いにより、社殿焼失。
1636年再建。
1636年再建。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/ee/a50ee21f3606f0212728616543e7df93.jpg)
古代、当地を勢力下に置いていた伊福氏の祖神を祀るとされ、
御祭神には幾つかの説があります。
・伊吹山の神とされる多々美比古命
(=霜速比古命之男、夷服岳神、気吹男神、伊富岐神)
(=霜速比古命之男、夷服岳神、気吹男神、伊富岐神)
・八岐大蛇
・天火明命
・鸕鶿草葺不合尊 など・・。
天火明命を奉じる製鉄集団が、
その祖神を祀ったのでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/c1/c1fce7677fd565c0a83a2578467a998a.jpg)
それにしても自分好みの社殿です♪
後日、
かつてあった二の鳥居の写真を見たら両部鳥居だったので、
あぁやっぱりという感じ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/71/0cdb316912bb7c77ec4a10adb021cb44.jpg)
ここも習合色の強い神社だったのね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/14/40bf6e079bba14288b0ac71bfb408d4a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/c3/6e0d1816fbfaa300a509e53d845392fd.jpg)
社殿は、控えめながらも秀麗な造りで、
細部には美しい細工が施してあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/c3/3b8967b258a265207b87c72b459272ed.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/26/93bfb789626fbb7205ebc6682b2ae5fa.jpg)
木鼻の獅子さんもステキ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/78/e917dcec72fb20374f6a1580ddb7c08c.jpg)
獅子木鼻は定番といえば定番だけど、
この子はちょっと雰囲気がちがう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/e5/6da4791ab3f01528b104b9aa04cb722d.jpg)
今にも駆け出しそうな、
躍動感溢れる獅子さんです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/88/d872f7d4402d4146e0d81ef11b2fba95.jpg)
真夏の16時台は、まだまだ暑い。
でも、吹き抜ける風と木陰のおかげで
日中に比べかなり過ごし易くなってきた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/32/3e5ef37f5470c1dc53e1e8b449bd02c8.jpg)
おかげでゆっくり参拝できます♪
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/1a/ade059ab2e384934f82a8cf1e2eae803.jpg)
拝殿を横から。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/bb/7c73e2a30f388d5b102b0ad22fb14af6.jpg)
反対側。
拝殿 → 弊殿 かな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/bc/d1bbb896cd73a5fa88c77c607671e878.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/65/84c768fa2aa4be8beeea4e7abf4376c8.jpg)
その先の本殿域。
瑞垣が開いており、中を見渡せます。
(中には入らずズームで。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/85/f41e57ef206dfd628038e88f98ac0889.jpg)
画面左端が境内社。その奥が本殿。
本殿の前は、渡殿でしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/74/ebb14ddd872f7f3c3e33d4a1e2a465d4.jpg)
本殿の左右に境内社が鎮座する形となります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/d1/7d7ba7573f877670ff2c0b8c0c30987e.jpg)
境内社の御祭神は、
伊富岐神の御子神九柱。(全て天火明命の末裔)
一御子)天香語山命
二御子)天村雲命
三御子)天忍人命
四御子)天戸目命
五御子)建斗米命
六御子)建田背命
七御子)建諸隅命
八御子)倭得玉彦命
九御子)若都保命
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/0e/614b43e2b6015a1324cf91e5c405dab6.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/48/b68c588a035669b6cedded10f7a4babc.jpg)
主祭神の多々美比古命(霜速比古命之男/気吹男神)と言えば、
浅井姫命(阿佐伊比売命)、比佐志姫と共に
高天原より近江国へ天下ったのち、
「伊吹山VS浅井岳(金糞岳)の背比べ」に勝ったとして
浅井岳をぶった斬ったという逸話が残っています。
浅井岳をぶった斬ったという逸話が残っています。
(『竹生島縁起(都久夫須麻神社)』)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/6f/44b7c25d97c2b3c8916e0402e2d157a1.jpg)
単純に、多々美比古命グループと、
阿佐伊比売命グループの勢力争いの話を
表しているんでしょうが、
近江、琵琶湖周辺は古来よりタタラ製鉄の盛んな場所なんで、
両グループともにその辺の権力争いとかが絡んでると思われます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/82/79719d906210e624956e95e1d19196b0.jpg)
個人的見解では、
三柱の近江降臨は、実際はAD230前後。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/54/f282735e64df623b7a08e78d4e32bec4.jpg)
水神・阿佐伊姫は豊ノ国(大分)の製鉄部族の巫女か女首長あたりで、
たぶん、元は「阿佐比姫(朝日姫)」。
たぶん、元は「阿佐比姫(朝日姫)」。
水、龍、鉄を奉じる人々の神。
そして、おそらく同時期に豊ノ国一帯を統べていた、
水神・速秋津姫(速開津比売)と同等の立場、地位のひと。
水神・速秋津姫(速開津比売)と同等の立場、地位のひと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/0b/c57cc4f13e390a8f71387a9878e84a5f.jpg)
多多美比古命(気吹戸主命)も、豊ノ国宇佐の人。
もう一柱の比佐志姫(坂田姫)は、おそらく、
こちらも同時期にすぐ近くの日田にいた比佐津姫のこと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/87/57d9f8c579350110c0fe3dbad8dcb21c.jpg)
大和朝廷の製鉄部門強化策かなんかで、
三柱(もしくはその末裔部族)が近江へ移住したんだと思っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/81/d85d4c36863bab826a4b9778e2614a70.jpg)
なお、阿佐伊比売命を
瀬織津姫命と同一視する見方もあるようですが、
多々美比古命(気吹戸主命)、
速秋津姫(速開津比売命)、
瀬織津姫命
ともに、祓戸四神のうちの一柱です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/0c/778e738c3f9bef453245df5009c5fb45.jpg)
色々とつながってきますねー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/a3/9858940158375e217be053a9c235cce3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/d9/b9076c4424d0caf1958625c4c04778ce.jpg)
緑豊かな境内にあって、
拝殿横には一際目立つ、立派な御神木がそびえておりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/ca/fb985e21bca5ba0696758d219972ccf2.jpg)
伊富岐神社の大杉(県・天然記念物)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/1e/7ef70e6191f0f237a78328f0c0f3a1f0.jpg)
高さ約30m、根周囲約9.6m、樹齢300年以上
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/cc/aa7fe3129e29e5d4b69c065aaad74c84.jpg)
1600年の兵火で社殿が焼失した際、
御神体はこの幹の分れた部分に安置してあったため、
無事だったと言います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/9a/cc7d26c9d73085585d83cd0dd4b1ebba.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/44/734c60f6bf4392e49a901aca16fcc017.jpg)
あ。
右の吽形狛さんは、口の中に珠ありのタイプだ。
かわいーーー♪
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/51/30703182166155e307c209b53f83fbe3.jpg)
私は日頃、
「こまさん」と呼んで一対を総称していますが、
本来はこの「狛犬」、左右で違う生き物。
左右ともに空想上の聖獣なのは共通で、
外見的にはどっちも獅子に見える場合が多いのですが、
向かって右(↑)が、「獅子(口を開けた阿形)」、
向かって左(↓)が、「狛犬(口を閉じた吽形)」。
つまり、狛犬の相方は狛犬じゃないんですねー。
なので、「神社の狛犬」ではなくて
「神社の獅子&狛犬」と呼ぶのが正しいかたち。
(さらに言えば、狛犬は犬じゃなくて、
「こまいぬ」という空想上の生き物。)
「こまいぬ」という空想上の生き物。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/02/67d5b154ff640129f8c5983ca436986c.jpg)
地元愛知では、
右(獅子):玉取り(足元に玉)
左(狛犬):子取り(足元に子)
という、子取り玉取りペアが結構多く、
見かける度にチビ狛の姿に癒されておりましたが、
よく考えたら子持ちが狛犬、
ボール持ってるのが獅子なわけよね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/b7/888668be3de0292128a59c77be63f30c.jpg)
最強の猛獣、ライオン(獅子)。
権力者や守護する対象の両脇に獅子を配置する形式は、
古代より世界中で見られます。
元々は左右とも同型の獅子だったものが、
日本では独自の変化をして、「獅子&狛犬」ペアに。
さらに仏教の影響もあってか「阿・吽」の形態へと発展したようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/8b/3dd3b73ad6c006ff2238587e7387cef2.jpg)
ライオン像で名古屋人が真っ先に思い起こすのは、
栄の三越前のあれでしょうか。(笑
あ、ラ○オンズマンションとかもそうでしたね。
名古屋でエントランスに設置されたのが始まりだとか。
(そういえば、
市内の五軒家神明社は、もう思いっきりライオンだったなあ。
近年の岡崎型こまさんでもなく、まさにライオンそのもので、
強烈に印象に残っています。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/98/ccbe7a5bbe8aa55bacd06db6f60d72dd.jpg)
美濃国二ノ宮として、
また、祓戸大神へのご挨拶も兼ねて
いつか参拝したいと思っていた伊富岐神社。
最終的にライオン談に落ち着いてしまいましたがw
本当に素晴らしい場所でした。
タタラ製鉄といい、前述の勢力争いとい、
個人的には荒々しいイメージのあった気吹戸主命も、
実際は、想像とはまるで正反対の穏やかな神さんだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/7d/dfdd94c5e99c2d3b9cdae898127d1ce6.jpg)
とても優しくて温かく、そっと癒してくれる。
境内を流れる時間も、
とてもゆっくり。
なんだろ。
年取って丸くなった みたいな?
そんなかんじ。
拝殿前の空間には、
古代の時間がそのまま留まっているのに、
猛々しさはほとんど感じない、
究極の癒し系神社でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/b9/4e3a25baec4eac5dc0beed98ebc2d8c8.jpg)
帰りのホームで、
響き渡るヒグラシの声に包まれながら、
次は、竹生島とセットで再訪したいなと
ふと思いました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/a5/ee28233c66979280fc1c7f294a793d22.jpg)
またいつか。