歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

メタルはイケてるぜ!

2008-01-04 22:46:38 | 動画
 私が学生だった頃、世の中はバブル真っ盛りで就職戦線は完全に学生の売り手市場で、企業は今では信じられないぐらい学生にすり寄る姿勢を示していました。ちょうどその頃、織田裕二主演の「就職戦線異状なし」という映画が公開されていましたが、この映画は(かなり誇張はありますが)そんな当時の雰囲気をかなり反映していました。広告代理店などいわゆる「ギョーカイ」へ就職する者が成功者であって、メーカーへの就職はあたかも落伍者であるかのように描かれており、しかもメーカーの採用担当者が必死に織田裕二らが扮する学生たちをもてなして彼らをつなぎとめようとしているシーンがあったと記憶しています。

 実際、日本を代表する大メーカーが学生のウケを狙った求人広告を出していた時代でした。某鉄鋼メーカーが山瀬まみを起用した「やわらかあたま」のキャッチコピーの求人CMはあまりに有名ですが、ライバルの某鉄鋼メーカーも「巨人の星」のキャラクターを求人CMに使っていましたね。それも今は昔、未曾有の原材料高騰の時代を迎え、鉄鋼業界の採用担当者はわが世の春を謳歌しているはず、と思ったのですが、どうも金属に関心を持つ学生は少ないらしく、業界はバブル時代を思い出させるような一風変わった広告を打っています。
 2009年春の新卒予定者を対象とした社団法人日本鉄鋼連盟の求人PR広告のキャッチコピーは「メタルはイケてるぜ!」。金属のメタルと音楽のヘビーメタルをひっかけて、ヘビーメタルバンドのギタリストを起用しています。なんともコピーがオヤジなセンスだなあ。そもそもヘビメタで今時の学生の心を掴むことができるのかいな、と思ったのですが、昨年度は「メタルはイケてるのか?」というキャッチコピーで同じヘビーメタルバンドのギタリストを広告に起用していたようなので、意外にこの広告はイケているのかもしれません。

 ところで、この広告に起用されているヘビーメタルバンドのギタリスト、適当にモデルを使っているんだろうと思っていました。しかしつい先日、趣味でメタル系のバンド活動をされている経済産業省の方と話をしたときにたまたまこの広告の話題になり、広告に起用されているギタリスト、マーティ・フリードマンはヘビーメタル界では超有名人だと聞いたので、興味を抱いて調べてみました。You Tubeにもいくつか彼のビデオがアップされていますが、いずれもすごいギターテクニックです。かっこいい、いや、これはかなりイケてます。




 また、彼は大変な親日家で日本語は堪能、しかも日本のアイドルの大ファンだというのだからびっくりしてしまいました。あややの曲について流暢な日本語で解説して、しょこたんにしっかりアドバイスしています。




 彼はどこかで見覚えがあるなあ、と思ったら、そういえば「タモリ倶楽部」でゲストとして何度か招かれてましたね(笑)
 それにしても彼がこんなすごいアーティストだとは思ってもいませんでした。人材不足に悩む日本の金属業界に注目が集まるよう、今後も活躍してもらいたいと思います。