阿波め演阿波め珊底主神
是ハ御守之文字候間右を認メかたく懐中居候事
(「御用日記留」)
「阿波め演、阿波め」は見慣れない言葉である。
実はこれ、キリスト教でいうところの「アーメン」である。
この文書は江戸後期に書かれたもの。
現在のように、簡単に「アーメン」と言える時代ではない。
それなのに、「阿波め演、阿波め」はお守りの文字であり、
これを紙に書いて懐にしまっておくようにと、書き綴っている。
書いた人物は、騎西町場の名主の「忍様御領分親類」である。
つまり、忍領に住む名主さんの親戚ということになる。
隠れてキリスト教を信仰していたのだろう。
「阿波め演阿波め」の言葉にには、
江戸期キリシタンの厚い信仰が窺い知れる。
ちなみに、この頃ハシカが流行っており、
命を落とす人が続出していた。
人々は病原菌という目に見えない相手を恐れ、
不安な日々を送っていたのだろう。
8月23日と閏8月5日は、ことのほか「悪日」だと名主さんの親戚は言う。
そのため、まじないめいたものを伝えている。
それは、黒豆8粒、白米8粒を朝5つ前までに煎じて屋内で飲み、
昼9つ時から8つ時まで、食物、湯茶、煙草を禁止。
また、その時間帯は外出も農作業もしてはいけないという内容だ。
見えない敵と戦う往時の人々の不安が偲ばれる。
※最初の写真は特に関連はないが騎西城の土塁
埼玉県加須市
是ハ御守之文字候間右を認メかたく懐中居候事
(「御用日記留」)
「阿波め演、阿波め」は見慣れない言葉である。
実はこれ、キリスト教でいうところの「アーメン」である。
この文書は江戸後期に書かれたもの。
現在のように、簡単に「アーメン」と言える時代ではない。
それなのに、「阿波め演、阿波め」はお守りの文字であり、
これを紙に書いて懐にしまっておくようにと、書き綴っている。
書いた人物は、騎西町場の名主の「忍様御領分親類」である。
つまり、忍領に住む名主さんの親戚ということになる。
隠れてキリスト教を信仰していたのだろう。
「阿波め演阿波め」の言葉にには、
江戸期キリシタンの厚い信仰が窺い知れる。
ちなみに、この頃ハシカが流行っており、
命を落とす人が続出していた。
人々は病原菌という目に見えない相手を恐れ、
不安な日々を送っていたのだろう。
8月23日と閏8月5日は、ことのほか「悪日」だと名主さんの親戚は言う。
そのため、まじないめいたものを伝えている。
それは、黒豆8粒、白米8粒を朝5つ前までに煎じて屋内で飲み、
昼9つ時から8つ時まで、食物、湯茶、煙草を禁止。
また、その時間帯は外出も農作業もしてはいけないという内容だ。
見えない敵と戦う往時の人々の不安が偲ばれる。
※最初の写真は特に関連はないが騎西城の土塁
埼玉県加須市