くまドン旅日記

写真が趣味です。自然の風景、旅行、歴史に興味を持って撮影を続けています。

名所江戸百景142 第99景 浅草金龍山 雷門雪景 

2014年01月12日 09時30分26秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、台東区・浅草(あさくさ)の浅草寺(せんそうじ)・雷門(かみなりもん)の雪景です。
 昨年・平成25年1月14日は成人式の日でしたが、天気予報は昼から雪に変わり、積雪もあると予報でした。
 午前中は雨だったので、「雪に変わっても積らないかな?」と思っていた所、昼から雪に変わり、あっという間に雪が積りま始めました。東京では、あまり雪が降る風景は撮影できないので、慌てて撮影準備をして出発しました。
 家を出た時には、すでに積雪がかなりあり、道行く人や成人式の帰りの方は大変そうでした。
 写真のような大雪も、東京では珍しい風景となりました。
(絵画調)

 自転車で駅まで行くのは不可能で、歩いてバス停まで行きましたが、バスが来ません。タクシーも通りません。
 突然の積雪で、皆、準備が間に合いませんのです。
 仕方が無いので、駅まで歩いて行きました。湿った重い雪の中、JR総武線(そうぶせん)の駅にたどり着くと、
 駅のアナウンスで、「JR総武線の普通・快速(かいそく)は、雪の為、上り(都心)方向は止まっています。」・・・・・
  ・・・・・・「くまドン」は思いました。「浅草に行くのは不可能か?」・・・・・・・・・・・
 駅員さんの話を聞くと、「もうしばらくすると、快速の上り方向が動き出すとの情報がありましたので、下りの普通電車で、快速の停車する新小岩駅(しんこいわえき)に向かってください」とのことでした。
 そこで、新小岩駅に到着しました。この時点で、まだ快速電車は動いていません。
 線路には雪が降りしきり、東京都は思えない雪景色です。駅のアナウンスでは、「現在、快速線は止まっています」との声が聞こえてきました。
 「くまドン」は、正直「このまま電車動かないで、歩いて帰るのでは・・・?」と思っていた程です。

 「くまドン」は、「こんな状態で、本当に電車動くのか?・・・」と思いながら、20分ほど待つと快速電車が来ました。
 駅に到着した電車は、ほとんど雪まみれの状態です。雪国の方には信じらないかも知れませんが、
 「こんな状態で、よく電車が動いたな!!!」というのが正直な感想です。


 JR総武快速線の馬喰町駅(ばくろちょうえき)で都営浅草線の馬喰横山駅(ばくろよこやまえき)に乗り換えるのですが、ここの乗り換えは距離があります。地下鉄は正常に運行していて、やっと浅草に到着しました。
 平常であれば、家から40分程度で到着する浅草まで2時間近くの時間がかかりましたが、撮影開始です。
 雪が横殴りに降りしきる中、参拝者に交じって、撮影者も結構いました。
(絵画調)

 成人式が終了して、帰る方もちらほらとおりました。
 雷門に近づき過ぎると、雷門に遮られて、雪が写らないので、適当な距離で撮影しました。
(絵画調)


 暗くて雪がはっきり見えないので、ストロボ(日中シンクロ)で、無理やり雪を見えるようにしました。
 門の先の仲見世通りの奥に宝蔵門(仁王門)が、雪に霞みながらも見えています。

 この写真を、広重の名所江戸百景「第99景 浅草金龍山」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第99景 浅草金龍山」(冬景)です。

 絵の説明は、「名所江戸百景027 第99景 浅草金龍山 浅草寺の夜景」でやりましたので、今回は省略します。
 江戸時代は、「江戸の小氷期」と呼ばれる気候で、今より寒かったようです。特に広重が「名所江戸百景」を描いた安政年間は平年より寒かったという記録がありますので、雪も多かったのでしょう。

 21世紀(2001年~、平成13年~)になってからの東京の積雪の記録を調べてみると、以下のようになります。
  (期間は各年共に1月から12月までの暦年です。)
  平成13年 降雪日数14回、 最深積雪 8cm ( 1月27日)
  平成14年 降雪日数 5回、 最深積雪 1cm (12月 9日)
  平成15年 降雪日数10回、 最深積雪 0cm (12月27日)
  平成16年 降雪日数 8回、 最深積雪 2cm (12月31日)
  平成17年 降雪日数14回、 最深積雪 2cm ( 3月 4日)

  平成18年 降雪日数10回、 最深積雪 9cm ( 1月21日)
  平成19年 降雪日数 3回、 最深積雪 -
  平成20年 降雪日数 9回、 最深積雪 3cm ( 2月 4日)
  平成21年 降雪日数 8回、 最深積雪 0cm ( 3月 4日)
  平成22年 降雪日数15回、 最深積雪 1cm ( 2月 2日)

  平成23年 降雪日数12回、 最深積雪 2cm ( 2月14日)
  平成24年 降雪日数10回、 最深積雪 4cm ( 1月23日)
  平成25年 降雪日数 ?回、 最深積雪 8cm ( 1月14日)
 こうしてみると、東京では、ここ10年間以上、5年に一回ぐらいの割合でしか大雪(?)が降らないのです。
 逆に考えてみると、東京では、年にわずか1日あるか無いかの雪対策に膨大な予算をかけるのは、無駄が大き過ぎるのですが・・・・

 雷門の交差点の向こう側に浅草文化観光センターの建物があります。8Fは展望テラスですが、この日は雪で危険の為、閉鎖していました。8Fにはカフェもあります。



 途中の階に浅草の観光紹介のスペースがありましたので、とりあえず見てみました。窓にも雪や水滴がついているので、思うように撮影できませんでしたが、交差点の目立つ店が見えましたので、なんとか1枚撮影しました。
(絵画調)


 過去の東京気象台の明治9年(1876年)からの統計で、最も大雪だったのは、明治16年(1883年)の最深積雪は46cmだそうです。もの凄い積雪ですね!
 明治時代は、これが当たり前だったのかと思うと、そうでもないようです。1位~10位を年代順に並べてみますと、意外と昭和になってからの降雪量が多いのです。
 積雪量のデータを見てみると、降雪量の多い年代と少ない年代が交互にきているようですが、平均してみると、最近になるに従って、だんだん降雪量は減少しているようです。
  1位 46cm: 明治16年(1883年)
  5位 31cm: 明治20年(1887年)
  8位 25cm: 明治25年(1892年)
  7位 27cm: 大正14年(1925年)
  3位 36cm: 昭和11年(1936年)
  2位 38cm: 昭和20年(1945年)
  4位 33cm: 昭和26年(1951年)
 10位 23cm: 昭和43年(1968年)
  6位 30cm: 昭和44年(1969年)
  9位 23cm: 平成 6年(1994年)

 浅草文化観光センターのビルを出ると、さらに雪が降りしきっています。
 この日は休日だったので、車の通行が少なく、交差点も雪だらけです。
(絵画調)

 滅多にない大雪ですから、できれば、この撮影の後、浅草寺本堂まで行きたかったのですが、他の場所でも撮影の必要があり、時間も遅くなっていたので、次の場所へ急ぐことにしました。

過去の浅草関連のブログ、以下の通りです。(思っていたより数がありました!)
 「名所江戸百景013 第90景 猿わか町よるの景」
 「名所江戸百景020 第39景 吾妻橋金龍山遠望 隅田川の大橋(3)」
 「名所江戸百景027 第99景 浅草金龍山 浅草寺の夜景」
 「名所江戸百景 東京ほたる」
 「名所江戸百景048 第90景 猿わか町よるの景 浅草 七夕祭り」
 「名所江戸百景066 第36景 真崎辺より水神の森 浅草の灯篭流し」
 「名所江戸百景081 第62景 駒形堂吾嬬橋 駒形橋」
 「名所江戸百景101 第101景 浅草田甫酉の町詣 浅草・酉の市」
 「名所江戸百景107 第34景 待乳山山谷掘夜景 待乳山聖天の黄葉」

 今回は、これで終了とさせていただきます。 

 次回は、今回の続きで、別の雪の景の話になります。

 日本プログ村に参加しています。良ければ、「ポチッ」応援お願いします。(携帯からは無効ですので、不要です。)
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ