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きままなドライブと写真、そして映画

晴れの日はドライブ・写真、雨の日は映画、曇りの日は・・・迷う

映画 マルサの女

2020-10-16 20:38:28 | Weblog























最近の新作映画はなかなか見たいものがない。

わが映画コレクションから


1987年公開
監督 伊丹十三
出演 宮本信子 山崎努 芦田伸介 津川雅彦 小林桂樹 伊東四郎 大滝秀治 岡田茉莉子 室田日出男 橋爪功 小沢栄太郎 松居一代

当時大ヒットした伊丹監督代表作。芸達者な出演陣の演技も見事で、とても面白い。
なかでも、マルサの女の宿敵役・山崎努の存在感はなかなかのもので、「役者やなー」と感心する。


でも、この映画を見るたびに、決して楽しいとは言えない僕のマルサ体験を思い出す。

その時、僕は新宿支店に勤務していた。
数人の査察官が突然来店し、ある取引先について調べるので取引に関するデータをすべて出せという。
担当課長だった僕に査察官が大声かつ詰問調でいろいろ質問する。
僕の前には部下たちが机を並べて仕事をしているが、みんな下を向いて無言でいるので、査察官の威嚇的な声だけが部屋に響き渡っていた。
やがて、査察官は僕の机の中にあるものを次々と段ボール箱に放り込んで、持って行ってしまった。
かなり長い時間取引データなどの調査が続いたあと、ようやく僕の机の中のものも戻ってきた。
僕が取引先の脱税に関与しているわけでもなく、それに関する何かを机の中に隠しているわけでもないことが証明された瞬間だった。
仕事を終えて、夜の街に繰り出した。
ふと、前を眺めると、なんとさっきの査察官たちが歩いていた。
新宿という土地柄、彼らも飲みに行くところらしい。
まわれ右まではしないまでも、歩く方向を変えたことは言うまでもない。
人をビビらせることを日常的に仕事にしているせいか、査察官たちの目つき、顔つきは悪かった。

その後のある日。
査察の対象となった取引先とは別の取引先を訪問し、相手と談笑していると、突然、支店長から電話がかかってきた。
「今、査察官が来て、君の机の中を見たいと言っている。本人立ち合いでなければだめだと言っといたので、すぐ帰ってきなさい」
営業を担当しているので、取引先のなかには査察対象になるところもあるのかもしれないが、「またか」とうんざりした。
一度経験済なので様子はわかっているが、何度も経験したいとは絶対思わない。






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