ムネオ日記
2009年5月18日(月)
新聞各紙は、世論調査の結果を伝えている。
麻生首相と鳩山新代表のどちらが首相にふさわしいかについては、どこも鳩山代表が麻生首相を上回り、政党支持でも民主党が初めて自民党を上回っている。勿論、次期衆議院選挙の比例区での投票先も、民主党が大きく自民党に差を付けている。
政府与党の中から「一ヶ月間はご祝儀相場だ」と嘯く声があるが、政権を取っている側にはご祝儀相場はあっても、チャレンジャーである野党にはご祝儀はない。鳩山新代表の民主党に対する国民の期待は大きい。この流れを大事に大事に活かしていくことが、選挙に勝利し、政権交代を実現することにつながるのである。
終日旭川市内を回る。「鈴木さん、政権交代期待しています」、「政権交代実現をして下さい」と、逆に発破がかかる。新党大地が昨年から掲げている「北海道からチェンジ」、「北の大地から流れを変え、政権交代を実現する」に持って行きたい。
今月14日木曜日のムネオ日記で既に触れたが、14日付の産経新聞に掲載されている櫻井よしこさんの記事の中に、私に関する箇所がある。そのことについて、本日配達証明郵便で、櫻井さんに対して質問状を出した。以下、全文をご紹介するので、目を通して戴きたい。
拝啓 櫻井様におかれては、益々健勝にご活躍のこととお慶び申し上げます。日頃精力的にご活動されていることに、心から敬意を表します。
さて、本年5月14日付産経新聞の1面、2面に、「麻生首相に申す 領土問題1ミリも譲るな」と題する、櫻井様の文章が掲載されております。その中に、以下の様な記述があります。
〈谷内正太郎前外務次官も、4月17日、面積で2分する「3・5島論でもいいのではないか」と発言したと報じられた。日本側が自らの交渉の土台を切り崩しているのである。
さらに、これらの発言より数年前に、いま、4島返還論の側に立つかのような印象を与える鈴木宗男氏は「4島一括返還」という言葉自体を「時計の針を逆に戻すもの」と批判した。いわゆる段階的返還論を論ずることで、鈴木氏もまた、日本側が2島返還でとりあえず、問題決着をはかる用意があるかのような印象を、ロシア側に与えたのであり、責任は重大だ。〉
櫻井様は「これらの発言より数年前に、いま、4島返還論の側に立つかのような印象を与える鈴木宗男氏は」、「いわゆる段階的返還論を論ずることで、鈴木氏もまた、日本側が2島返還でとりあえず、問題決着をはかる用意があるかのような印象を、ロシア側に与えたのであり、責任は重大だ。」と主張されております。右の記述は、過去に私が歯舞、色丹、国後、択捉の4島よりも少ない、例えば歯舞・色丹の二島のみの返還によって、北方領土交渉に決着をつけることを目指していたことがあたかも事実であるかの印象を、産経新聞の読者及び世間一般に与えかねないものでありますが、これはどの様な根拠に基づいての認識であるのでしょうか。
明確に申し上げます。私は、4島返還の旗を降ろしたことは一度もありません。歯舞、色丹、国後、択捉は我が国固有の領土であり、私はこれを譲ったことはないのです。
7年前、私がバッシングを受け、逮捕された時期、新聞等の一部マスコミより、「鈴木宗男は二島返還論者だ」との批判がなされたことはありました。しかし私は、あくまで、最終的に四島を取り戻すにはどの様なアプローチがあるかを考え、当時の橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗内閣総理大臣の指示、日本政府の方針に従って行動しただけであります。
櫻井様が、私がかつて二島返還で北方領土交渉を決着させようとしていた一方で、今は、四島返還論の側に立っているかの様な印象を与えていると考えておられるならば、その具体的、客観的根拠を示される様、強く求めます。
また櫻井氏は「鈴木宗男氏は『4島一括返還』という言葉自体を『時計の針を逆に戻すもの』と批判した。」と書かれております。「四島一括返還」という言葉が、日ロ関係の時計の針を逆に戻すものという指摘は、事実に基づいた正しいものであると私は認識しております。なぜなら日本政府は、中山太郎外務大臣(当時)がモスクワを訪問し、ゴルバチョフ・ソ連大統領(当時)、エリツィン・ロシア大統領などと公式に会談した1991年10月以降、北方領土交渉において、「四島一括返還」という主張をしていないからです。
櫻井様もご存じのことと思いますが、「領土問題は存在しない」と主張するソビエト社会主義共和国連邦時代、日本政府は四島一括返還の上に「即時」という言葉を付けていました。しかし、ソ連が崩壊し、自由と民主のロシア連邦共和国になってから、日本政府は次の様な対処方針を採用したのです。
〈交渉にあたり、我が国は、ロシア側が九一年後半以降示してきた新たなアプローチを踏まえ、北方四島に居住するロシア国民の人権、利益及び希望は返還後も十分に尊重していくこと、また、四島の日本への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応する考えであることを明示しつつ、柔軟かつ理性的な対応を取りました。〉
外務省が発行している広報誌「われらの北方領土」には、1993年版から(2004年版を除く)この記述がなされています。この様に、日本政府として、ソ連崩壊後、北方四島の一括返還という方針を転換していることがきちんと述べられております。
今更「四島一括返還」という言葉を持って交渉にあたることは、自由と民主のロシアではなく、共産主義のソ連を交渉相手としていた時代に戻ることを指すという意味で、私は「時計の針を逆に戻す」旨主張したものです。この点を櫻井様は承知されておりましたでしょうか。
今回、櫻井様が5月14日付産経新聞においてされた主張は、私の政治家としての過去の行動や、私に対する評価を不公平にねじ曲げるものであります。誤った認識、客観的ではないことに基づき、とんでもない勘違いをした主張をされては、私としては迷惑千万であり、また何よりも、国民に間違った判断材料を提供することになります。
右の二つの問いに対し、櫻井様が明確な回答をされることを、ここに強く求めます。
敬具
平成21年5月18日
新党大地代表・衆議院議員
鈴木宗男
櫻井さんからの一日も早い返事を待ちたい。
◎
本日提出した質問主意書3件
・
№269 検察官等による犯罪行為の発生件数等に関する質問主意書
・
№270 検察庁による刑事事件に係る情報のリークに関する第3回質問主意書
・
№271 国会議員に支給されるJR無料パスの実際の使われ方等に対する内閣総理大臣の見解に関する質問主意書
※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。
衆議院ホームページ
鈴 木 宗 男
◆++++++++++++++++++++++++++++++++++++++◆
新党 大地
鈴木宗男 オフィシャルページ
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2009年5月18日(月)
新聞各紙は、世論調査の結果を伝えている。
麻生首相と鳩山新代表のどちらが首相にふさわしいかについては、どこも鳩山代表が麻生首相を上回り、政党支持でも民主党が初めて自民党を上回っている。勿論、次期衆議院選挙の比例区での投票先も、民主党が大きく自民党に差を付けている。
政府与党の中から「一ヶ月間はご祝儀相場だ」と嘯く声があるが、政権を取っている側にはご祝儀相場はあっても、チャレンジャーである野党にはご祝儀はない。鳩山新代表の民主党に対する国民の期待は大きい。この流れを大事に大事に活かしていくことが、選挙に勝利し、政権交代を実現することにつながるのである。
終日旭川市内を回る。「鈴木さん、政権交代期待しています」、「政権交代実現をして下さい」と、逆に発破がかかる。新党大地が昨年から掲げている「北海道からチェンジ」、「北の大地から流れを変え、政権交代を実現する」に持って行きたい。
今月14日木曜日のムネオ日記で既に触れたが、14日付の産経新聞に掲載されている櫻井よしこさんの記事の中に、私に関する箇所がある。そのことについて、本日配達証明郵便で、櫻井さんに対して質問状を出した。以下、全文をご紹介するので、目を通して戴きたい。
拝啓 櫻井様におかれては、益々健勝にご活躍のこととお慶び申し上げます。日頃精力的にご活動されていることに、心から敬意を表します。
さて、本年5月14日付産経新聞の1面、2面に、「麻生首相に申す 領土問題1ミリも譲るな」と題する、櫻井様の文章が掲載されております。その中に、以下の様な記述があります。
〈谷内正太郎前外務次官も、4月17日、面積で2分する「3・5島論でもいいのではないか」と発言したと報じられた。日本側が自らの交渉の土台を切り崩しているのである。
さらに、これらの発言より数年前に、いま、4島返還論の側に立つかのような印象を与える鈴木宗男氏は「4島一括返還」という言葉自体を「時計の針を逆に戻すもの」と批判した。いわゆる段階的返還論を論ずることで、鈴木氏もまた、日本側が2島返還でとりあえず、問題決着をはかる用意があるかのような印象を、ロシア側に与えたのであり、責任は重大だ。〉
櫻井様は「これらの発言より数年前に、いま、4島返還論の側に立つかのような印象を与える鈴木宗男氏は」、「いわゆる段階的返還論を論ずることで、鈴木氏もまた、日本側が2島返還でとりあえず、問題決着をはかる用意があるかのような印象を、ロシア側に与えたのであり、責任は重大だ。」と主張されております。右の記述は、過去に私が歯舞、色丹、国後、択捉の4島よりも少ない、例えば歯舞・色丹の二島のみの返還によって、北方領土交渉に決着をつけることを目指していたことがあたかも事実であるかの印象を、産経新聞の読者及び世間一般に与えかねないものでありますが、これはどの様な根拠に基づいての認識であるのでしょうか。
明確に申し上げます。私は、4島返還の旗を降ろしたことは一度もありません。歯舞、色丹、国後、択捉は我が国固有の領土であり、私はこれを譲ったことはないのです。
7年前、私がバッシングを受け、逮捕された時期、新聞等の一部マスコミより、「鈴木宗男は二島返還論者だ」との批判がなされたことはありました。しかし私は、あくまで、最終的に四島を取り戻すにはどの様なアプローチがあるかを考え、当時の橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗内閣総理大臣の指示、日本政府の方針に従って行動しただけであります。
櫻井様が、私がかつて二島返還で北方領土交渉を決着させようとしていた一方で、今は、四島返還論の側に立っているかの様な印象を与えていると考えておられるならば、その具体的、客観的根拠を示される様、強く求めます。
また櫻井氏は「鈴木宗男氏は『4島一括返還』という言葉自体を『時計の針を逆に戻すもの』と批判した。」と書かれております。「四島一括返還」という言葉が、日ロ関係の時計の針を逆に戻すものという指摘は、事実に基づいた正しいものであると私は認識しております。なぜなら日本政府は、中山太郎外務大臣(当時)がモスクワを訪問し、ゴルバチョフ・ソ連大統領(当時)、エリツィン・ロシア大統領などと公式に会談した1991年10月以降、北方領土交渉において、「四島一括返還」という主張をしていないからです。
櫻井様もご存じのことと思いますが、「領土問題は存在しない」と主張するソビエト社会主義共和国連邦時代、日本政府は四島一括返還の上に「即時」という言葉を付けていました。しかし、ソ連が崩壊し、自由と民主のロシア連邦共和国になってから、日本政府は次の様な対処方針を採用したのです。
〈交渉にあたり、我が国は、ロシア側が九一年後半以降示してきた新たなアプローチを踏まえ、北方四島に居住するロシア国民の人権、利益及び希望は返還後も十分に尊重していくこと、また、四島の日本への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応する考えであることを明示しつつ、柔軟かつ理性的な対応を取りました。〉
外務省が発行している広報誌「われらの北方領土」には、1993年版から(2004年版を除く)この記述がなされています。この様に、日本政府として、ソ連崩壊後、北方四島の一括返還という方針を転換していることがきちんと述べられております。
今更「四島一括返還」という言葉を持って交渉にあたることは、自由と民主のロシアではなく、共産主義のソ連を交渉相手としていた時代に戻ることを指すという意味で、私は「時計の針を逆に戻す」旨主張したものです。この点を櫻井様は承知されておりましたでしょうか。
今回、櫻井様が5月14日付産経新聞においてされた主張は、私の政治家としての過去の行動や、私に対する評価を不公平にねじ曲げるものであります。誤った認識、客観的ではないことに基づき、とんでもない勘違いをした主張をされては、私としては迷惑千万であり、また何よりも、国民に間違った判断材料を提供することになります。
右の二つの問いに対し、櫻井様が明確な回答をされることを、ここに強く求めます。
敬具
平成21年5月18日
新党大地代表・衆議院議員
鈴木宗男
櫻井さんからの一日も早い返事を待ちたい。
◎
本日提出した質問主意書3件
・
№269 検察官等による犯罪行為の発生件数等に関する質問主意書
・
№270 検察庁による刑事事件に係る情報のリークに関する第3回質問主意書
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№271 国会議員に支給されるJR無料パスの実際の使われ方等に対する内閣総理大臣の見解に関する質問主意書
※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。
衆議院ホームページ
鈴 木 宗 男
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新党 大地
鈴木宗男 オフィシャルページ
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