鈴木宗男ランド ブログ by宗援会

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宗男日記から

2010年05月31日 | Weblog
ムネオ日記
2010年5月31日(月)
 月曜日は本会議定例日ではないが、経済産業委員長の解任決議案、農林水産大臣の不信任決議案が出されたので、最優先議題となり、本会議が拓かれる。
 13時から開会の予定が、野党の抵抗で14時半にずれ込む。野党が不信任案、解任決議案を出しても、民主主義のルールから言って通ることは100%ない。
 出した以上、堂々と議論して、国民に訴え、理解してもらうことが、一番存在感を示すことになると思うのだが、全く逆のことをしている。野党も戦略、戦術を組み立てる知恵者がいないと言うことか。基礎体力が問われるところである。
 「自民党は『数による強行採決が多い』と言う。それならば、小泉、安倍、福田、麻生政権で数に頼み、強行採決どころか独裁的な国会運営をやってきたのは、どこのどなたか。そもそも自民党ではなかったのか」といった声が私のもとに寄せられる。
 過去を振り返れば、その通りとうなずくしかない。
 今国会も残り2週間。せめて最終局面では、国民に納得される議論をすることが政治の信頼回復に繋がると思うのだが。
 普天間基地移設問題でつくづく感じるのは、【官僚vs国民】の綱引きを、官僚が押し切ったということである。
 国民目線、生活者第一、沖縄県民の心、思いを訴えた鳩山首相の考えは正しかった。しかし、最終的に「辺野古周辺」となったことは、自民党政権時代に日米が合意した案であり、官僚がつくったものである。
 佐藤優さんが今日のライブドアニュースで、私と同じ認識を発信されている。その一部を掲載させて戴く。

 【佐藤優の眼光紙背】小沢一郎が『平成の悪党』になる日

 現下の日本には、目に見えない2つの国家が存在する。一つは、昨2009年8月30日の衆議院議員選挙(総選挙)で、国民の多数派によって支持された民主党連立政権の長によって国民を代表する国家が存在する。もう一つは、官僚によって代表される国家だ。
 内閣総理大臣の職に就いている鳩山由紀夫という1人の人間に、国民の代表という要素と官僚の長という要素が「区別されつつも分離されずに」混在している。官僚と国民の利害相反が起きるときに、総理のアイデンティティー(自己同一性)の危機が生じる。
 官僚は、国民を無知蒙昧な有象無象と考えている。有象無象によって選ばれた国会議員は無知蒙昧のエキスのようなものと官僚は見下している。そして、国家公務員試験や司法試験に合格した偏差値秀才型のエリートが国家を支配すべきだと自惚れている。自民党政権時代は、「名目的権力は国会議員、実質的権力は官僚」という実質的な棲み分けができていたのを、民主党連立政権は本気になって破壊し、政治主導を実現しようとしていると官僚は深刻な危機意識を抱いている。この危機意識は、実際は官僚が権力を大幅に削減されることに対する異議申し立てに過ぎないのであるが、官僚の主観的世界では「このような輩が国家を支配するようになると日本が崩壊する」という「国家の危機」という集合的無意識になっている。
 官僚は、現在、2つの戦線を開いている。第1戦線は、検察庁による小沢一郎潰しだ。第2戦線は外務官僚と防衛官僚による普天間問題の強行着陸だ。特に外務官僚は、「アメリカの圧力」を巧みに演出しつつ、自民党政権時代に官僚が定めた辺野古案が最良であることを鳩山総理が認めないならば、政権を潰すという勝負を賭けた。鳩山総理は、現状の力のバランスでは、官僚勢力に譲歩するしかないと判断し、辺野古案に回帰した。鳩山総理の認識では、これは暫定的回答で、段階的に沖縄の負担を軽減し、将来的な沖縄県外もしくは日本国外への模索を実現しようとしているのであろう。しかし、この状況を官僚は「国家の主導権を官僚に取り戻した象徴的事案」と受けとめている。
 しかし、この象徴的事案は、官僚勢力に対する敗北になり、民主党連立政権が政治生命を喪失する地獄への道を整える危険をはらんでいる。筆者は、小沢幹事長がそのような認識をもっているのではないかと推定している。

 私も同感である。
 佐藤優さんの今日のライブドアニュースの話は、今後の政局を占う上で大変参考になるものと思う。読者の皆さんにも、是非とも全文を読んで戴きたい。


本日提出した質問主意書2件

№178 我が国が抱える領土問題に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する質問主意書

№179 我が国の調査捕鯨活動に対するオーストラリア政府による国際司法裁判所への提訴に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

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鈴 木 宗 男

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宗男日記から

2010年05月30日 | Weblog
ムネオ日記
2010年5月30日(日)
 朝からの報道番組は、どこも普天間飛行場移設問題である。
 「県外」と言っていたがそれを実現できなかった鳩山首相に全ての責任があるかの様な、一方的議論にウンザリする。
 過度な負担に喘(あえ)ぐ沖縄の思い、心を察する時、「県外」と言ってきた鳩山首相の判断は正しい。しかし、時間的に5月末までに間に合わなかったということである。
 2014年までの普天間飛行場移設は、何が何でもやらなくてはいけない。そのために「県外」と言ってきたのであり、これからも「県外」を模索し、希求していくのだ。今回の政府案で終わりではない。
 あわせて、色々の手続き等を考える時、県の許可、了解も必要であり、簡単に進んでいく様な生やさしい話ではないのだ。もっと本質を良く知った上で議論してもらいたいものだ。「県外」という言葉のみをとらえて批判するのは無責任である。
 読者の皆さんも、冷静に普天間移設問題を考えてほしい。
 16時14分、社民党が連立政権離脱を決定したとのニュース速報が入る。
 社民党の決断であるが、政権を離れてこれからどの様な形で影響力を持っていくのか、民主党との各県選挙区における選挙協力はどうなるのか。小沢幹事長の判断が大きなウェートを占めることになるだろう。
 選挙協力まで否定すると、社民党は地方区での戦いはできなくなる。懐の深い対応をしないと、まさに党の存亡に関わってくることだろう。
 明日から政局になってくるだろう。
 民主党参議院改選組の声がどう出てくるか。政権に対する批判が大きくなると、流れを変えざるを得ないのか。小沢幹事長の一挙手一投足に注目が集まることになる。
 いずれにせよ、民主党政権に変わりはないが、どんな方向に向かっていくのか、しっかりアンテナを立てて、情報戦に負けない様にしていきたい。
 11時半から長男の結婚式、12時半からごく身近な人に来て戴いての披露宴。アットホームで気楽な会で、皆さん喜んで下さった。
 ご縁、巡り合わせ、人生まさに出会いと、つくづく感謝してやまない。

鈴 木 宗 男

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宗男日記から

2010年05月30日 | Weblog
ムネオ日記
2010年5月29日(土)
 普天間飛行場移設問題に関し、政府が移設先として「辺野古」を明記し、政府方針を決めたことに対し、鳩山首相を一方的に批判しているが、そもそも「辺野古」を決めたのは自民党政権である。この点で自民党から批判されることは御免(ごめん)被(ごこうむ)りたい。
 確かに鳩山首相は、選挙中も選挙後も「県外」と言っていた。あまりにも過度に沖縄に駐留米軍が偏重している現実を見る時、沖縄県民の心、思いを十分考え、「県外」と言うのは当然であり、そう発言したことは正しい。
 沖縄を心配することなく、「県外」と言わなかった政治家に、鳩山首相を批判する資格はない。
 努力に努力を重ねたが、今の段階では「県外」とならなかったのである。しかし、2014年までの普天間の移設は絶対にやらなくてはならない。
 今回の決定は、それに向けてのスタートなのであり、県外への訓練移設も含め、これからも沖縄の負担軽減に向け、努力していくのである。
 批判することは簡単だ。しかし、この問題に関し、更にはこれまで沖縄の問題について何もしてこなかった人が、一滴の汗もかかず、努力もしてこなかった人が、軽々に鳩山首相を「嘘つき」呼ばわりするのはやめて戴きたい。真剣に沖縄と向かい合っている鳩山首相の姿を、少しは理解してあげて良いのではないか。
 私は、私なりに沖縄と向かい合ってきた者として、これからも沖縄に対する思いは変わることはない。
 昨日の東京新聞27面「こちら特報部」欄にある「本音のコラム」欄に、佐藤優さんの「二つの顔」という記事が掲載されている。的確に今の状況を表していると思うので、全文をご紹介したい。

 鳩山由紀夫首相には2つの立場がある。第1は、総選挙で国民によって最大多数の支持を得た民主党代表としての立場だ。第2は、官僚のトップとしての立場だ。鳩山由紀夫という1人の人間にこの2つの立場が「区別されつつ分離されず」に混在している。国民と官僚の間に深刻な利害相反が起きると、首相の自己同一性の危機が生じる。
 23日、鳩山首相の沖縄再訪について、普天間飛行場の移設先として鳩山首相が辺野古周辺と地域を明示したことが約束違反であると全マスコミ非難する。確かに「最低でも(沖縄)県外」という約束を鳩山首相は反故にした。問題はその原因だ。外務官僚が中心となって自民党政権時代に官僚が作成した辺野古案に戻るのが唯一の選択肢だという鳩山包囲網を築いたからだ。辺野古という名を出した鳩山首相には官僚のトップとしての立場が反映されている。
 しかし、鳩山首相は別の顔も見せた。対馬丸記念館訪問のときの鳩山首相の映像、写真をよく見て欲しい。死者と対話し、「普通の人々」の側に立とうとする鳩山首相の姿がある。これを単なるパフォーマンスと見なす人は心が歪んでいる。普天間問題を最大限に活用し、官僚が日本国家を完全に支配しようとしている。鳩山政権の打倒ではなく、鳩山首相をいかに国民の側に引き寄せるかが焦眉の課題だ。
(5月28日付東京新聞27面)

 歴史的な政権交代を果たしたが、官僚の頭づくりは政権交代していたのだろうか。自民党政権が決めたことを安易に踏襲し、そのまま引き継ぐことに、ただ安閑(あんかん)としていたのではないか。
 本来ならば、外務、防衛省の官僚が、アメリカに「政権交代は大変な変化だ。日米関係、日米安保の基本的考え、枠組みは変わらないが、普天間移設については白紙になるかも知れないぞ」と、強く出るべきだったのだ。それを事務的に、ベルトコンベアー宜しく流れていくと官僚が甘く見ていたところに、今回の問題があると私は見る。
 いずれにせよ、政治主導と言い、官僚を統括するのは官房長官である。官房長官の機能、役割も普天間問題では大いに関係している。そこに鳩山首相の苦労があるのではないか。
 余計なお世話だと思われるかも知れないが、私が官邸にいた時は、野中広務官房長官のもとで、24時間、小渕総理に仕えているという心構えだけはしっかり持ってやっていた。総理周辺の司々の人は、「俺が総理を守るんだ」という裂帛(れっぱく)の気合いを持ってやっているのか。
 その気合いが外に見えてこないところに、鳩山首相が一人悪役にされている面があり、今のドタバタ劇があると思うのだが。

鈴 木 宗 男

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宗男日記から

2010年05月28日 | Weblog
ムネオ日記
2010年5月28日(金)
 26日水曜日の日記で、外交情報誌『インサイドライン』に「波紋を呼んだ『3.5島論』の急浮上に『ムネオ』の存在」との見出し記事が掲載されていることについて触れたが、今日の10時41分に配信された産経新聞インターネット版も、同じ様な趣旨の記事を掲載している。
 「【Russia Watch】領土交渉 水面下で『2島先行』論」という見出しで、5月11日のロシア外交アカデミーでの私の講演について触れたものだ。以下、その内容をご紹介したい。


 【Russia Watch】領土交渉 水面下で「2島先行」論
 2010.5.28 10:41

 かつて対ロシア「二元外交」を批判された新党大地の鈴木宗男代表(62)が5月10~13日、衆院外務委員長として訪露し、政界関係者らと北方領土問題などを協議した。一連のスキャンダルで逮捕・起訴されて以降、8年ぶりに対露外交の封印を解いた形だ。そこには以前の鈴木氏が主導した、いわゆる「2島先行返還」論がちらつく。

 ■「露の名誉が大切」
 「ソ連が日ソ中立条約を侵犯して日本を攻撃したという点だけを取り上げ、激しく非難する人々がいる」
 鈴木氏は露外交アカデミーで講演し、こうした立場を批判したうえで、「政治家の使命は現実的な交渉をし、結果を出すことだ」「領土交渉ではロシアの名誉と尊厳が守られることが大切だ」と強調した。
 さらに、鳩山政権が領土交渉の基礎と考える文書として、(1)平和条約締結後の歯舞(ほぼまい)、色丹(しこたん)両島の引き渡しを定めた日ソ共同宣言(1956年)、(2)択捉(えとろふ)、国後(くなしり)を含めた4島が係争地域であることを認め、「法と正義」の原則で交渉するとした東京宣言(93年)、(3)両宣言を明示的に確認したイルクーツク声明(2001年)-を挙げた。 鈴木氏の戦術は、(3)のイルクーツク声明を含んだことに見てとれる。声明は「色丹、歯舞両島の返還にはロシアも同意している。焦点は残る2島だ」という日本側の意図を反映して策定されたからだ。これは「歯舞、色丹両島の返還時期や態様」と「残る2島の帰属問題」を合わせて協議する「2島先行返還」や「同時並行協議」論者が拠(よ)って立つ文書といえる。
 
(中略)

 ■「4島返還の放棄を」
「日ソ共同宣言は平和条約の締結と2島の引き渡しで問題を終わらせると明記した文書であり、東京宣言とは全く両立しない」。露科学アカデミー日本研究センターのビクトル・パブリチェンコ上級研究員は「両国が批准し、外交条約の手続きを経た日ソ共同宣言と、意思表明のプロトコールにすぎない東京宣言やイルクーツク声明では重みが違う」とも語り、「2島先行返還論は失敗を運命づけられている」と断じる。
 さらに、「議論に足る解決策は、日本が完全に『4島』の主張を放棄し、日ソ共同宣言に立ち返ることだけだ」と政権の立場を代弁する。
 日露間では年内に3度の首脳会談が予定され、日本外交筋は「領土交渉の活発化」を期待する。だが、セルゲイ・ラブロフ外相(60)が最近、「北方領土問題に関するいかなる対話も日本が第二次大戦の結果を認めることから始まる」と述べたように、ロシア側の態度はむしろ硬化しているのが現実だ。
 鈴木氏は滞在中、「鳩山首相に4島の旗を降ろす気持ちはない」と言明する一方、「現実的な外交」の必要性を訴えた。その目指す 着地点は、まだ見えない。
 
(モスクワ支局 遠藤良介/SANKEI EXPRESS)

 いかにも産経新聞らしい論調である。
まずタイトルにもある「2島先行」という言葉だが、何度も言っている様に、私は歯舞、色丹、国後、択捉の4島を返してもらうという「4島返還」の旗を降ろしたことは未だかつて一度もない。ロシアとの交渉において、「2島だけで良い」、「2島の返還をもって日ロ平和条約を締結し、北方領土問題を最終的に解決しよう」などの主張をしたこともない。4島は日本の領土であり、4島返還を譲ることは絶対にできない。
 しかし、「4島を一度に、同時に全て返せ!」と、四島一括返還をロシアに何度訴えたところで、実際に島が帰ってくることはない。外交には相手がある。日本側の主張だけが全て通ることはない。四島一括返還論という空想的返還論を叫んでも、この問題は動かないのだ。
 私は、どうしたら北方領土交渉が動くか、4島が日本に返ってくるかを現実的に考え、橋本、小渕、森歴代首相の指示を受け、日本政府の方針に従い、ロシアとの交渉にあたってきたのである。その方法の一つとして、歯舞、色丹の2島については、1956年の日ソ共同宣言に基づき、具体的な返還の時期を協議する、国後、択捉の残り2島についても継続的に協議をし、日本への返還を目指すという、いわゆる「2+2」の方式だ。これが、最も現実的に4島の返還を実現させる近道であると私は考える。歯舞、色丹の2島が先に返ってきたとしても、それで終わりではないのだ。
 今日の記事には、「そこには以前の鈴木氏が主導した、いわゆる『2島先行返還』論がちらつく。」とあるが、私が私の独断で、政府方針を無視して勝手にロシアと交渉することなどできる訳がない。読者に誤解を与えかねない表現は避けて戴きたい。産経新聞に問いたい。四島一括返還を訴えて、実際に領土交渉は動いたのですか、と。小泉政権以後、安倍、福田、麻生と、北方領土問題について不勉強な首相、外相が誕生し、この問題はどうなったか。何か具体的な進展があったか。11日の外交アカデミーで、ここ数年の日ロ関係を「空白の10年」と表現したが、領土問題は後退することはあっても前進はなかったのである。また今日の記事には、「『露の名誉が大切』」との見出しで、

 「ソ連が日ソ中立条約を侵犯して日本を攻撃したという点だけを取り上げ、激しく非難する人々がいる」
 鈴木氏は露外交アカデミーで講演し、こうした立場を批判したうえで、「政治家の使命は現実的な交渉をし、結果を出すことだ」「領土交渉ではロシアの名誉と尊厳が守られることが大切だ」と強調した。

 とある。あたかも、「鈴木は日本の側ではなくロシアの側に立つ親ロシアの政治家だ」と言わんばかりだ。
 私が講演でどの様に述べているか。17日付ムネオ日記を見て戴ければすぐわかる。
 私は講演では、次の様に述べている。

 ソ連が対独戦争に勝利する上で日本は大きな役割を果たした。当時、日本はナチス率いるドイツと軍事同盟を締結していたが、同時にソ連とも中立条約を締結していた。中立条約とは、仮に、ソ連がどこかの国と戦争を始めても、日本は中立を保つ、また、逆に日本が戦争を始めても、ソ連は中立を保つということをお互いに約束したものである。当時、ヒトラーは日本に対し、ドイツとの軍事同盟を優先し、ソ連を攻撃するように何度も要請した。しかし、日本はそれをはねのけた。仮に日本が別の選択をしていたのなら、歴史は変わっていたであろう。日本の選択は正しかった。なぜなら、ファシズムは全く間違っていたからである。ヒトラー率いるナチスの悪行は言語に絶する。
 
(中略)

 北方領土問題に関しても、当時ソ連が中立条約を侵して日本を攻撃した点だけを取り上げ、ロシアを激しく非難する人達がいる。しかし、そのような歴史認識に対しては、日本はナチス・ドイツの同盟国ではなかったのか、ソ連は英国や米国との約束を守って日本を攻撃したのである、ソ連のみが責められる筋合いのものではないとのロシア側からの反論を招いてしまう。このような議論は歴史専門家に任せるべきであり、我々は大きな歴史の中で、ファシズムが打倒され、ドイツも日本も、自由と民主主義を基本とする国家となったことに目を向けることが重要であると考える。
 
(中略)

自分(鈴木委員長)は、日本の愛国者であり、それゆえ日本の名誉と尊厳を大切にする。同時にロシアの名誉と尊厳も尊重する。それは、ロシアの愛国者の気持ちが分かるからである。ロシアの名誉と尊厳が守られることは極めて重要であり、ロシアの名誉と尊厳を毀損する形での北方領土問題の解決はあり得ないと考えてきたし、今でもそのように考えている。


 私は、日本の名誉と尊厳よりも、ロシアの名誉と尊厳の方が大切だなどとは言っていない。日本の愛国者、政治家として、何よりも守るべきものは日本の名誉と尊厳である。同時に、ロシアの愛国者もロシアの名誉と尊厳を守りたいと考える。このことは、日本の愛国者として理解できる。私はこう述べたのだ。
 外交には相手がある。自分の主張、理屈だけを100%通そうとするのは、もはや外交ではない。互いの名誉と尊厳を尊重しあい、互いに信頼関係を築いて初めて互いの問題を解決できるのだ。
 26日の日記を読んで下さった読者の皆さんには、この私の主張は良くおわかり戴けることと思う。
 他のどの新聞より「国益」を主張する産経新聞である。私の批判をすることは構わないが、批判をするなら、真実、事実を正しく踏まえた上でして戴きたい。そうでなくては、日本の国益が損なわれてしまう。
 福島瑞穂消費者・少子化担当大臣が罷免された。鳩山首相は賢明な判断をされたと思う。
 内閣の一員である以上、閣僚は総理の判断に従うべきである。一政治家が物を言うのと訳が違う。福島氏が一政治家としての姿勢、主張をするのであれば、自ら辞表を提出した方が理解を得られたのではないか。
 「県外」を主張する福島氏の気持ちは良くわかる。沖縄の人も喜ぶフレーズだ。しかしそれならば、福島氏は、県外のどこかの場所を特定し、自ら話をつけ、「総理、ここに話をつけましたので、ここで検討して下さい」と持ちかけるべきだった。それが責任ある政治家の姿ではないか。
 評論家宜しく「ケンガイ、ケンガイ」と叫ぶだけで、結果を出せなかったところに今回の不幸な事態がある。
 大変残念な出来事ではあるが、これを機に、鳩山首相は堂々とリーダーシップを発揮すべきである。いや、やってくれることを期待する声は強い。
 週明け以降、緊張感を持って臨んでいきたい。




本日提出した質問主意書2件

№176 厚生労働省の郵便制度悪用・文書偽造事件に係る検察官の取調べに関する質問主意書

№177 いわゆる袴田事件に関する第3回質問主意書


本日受領した政府答弁書6件

№160 タイで日本人カメラマンが銃撃された件に関する再質問主意書

№161 2010年5月15日の日中外相会談に関する質問主意書

№162 検察庁による定例記者会見の開放に関する再質問主意書

№163 いわゆる袴田事件に関する再質問主意書

№164 総務省の勧告を受けての外務省在外公館の見直しに関する再質問主意書

№165 かつて在モスクワ日本国大使館に存在していたとされる裏金組織「ルーブル委員会」に係る外務省元官房長の発言に関する第3回質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

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宗男日記から

2010年05月27日 | Weblog
ムネオ日記
2010年5月27日(木)
 朝刊各紙は、厚生労働省元局長の村木さんに関する記事を扱っている。

 ・ 毎日新聞1面トップ 郵便不正事件 村木元局長 無罪の公算 部下供述不採用 大阪地裁「取り調べに問題」
 ・ 東京新聞1面トップ 元局長 無罪の公算 大阪地裁「誘導の可能性」 法廷証言重視鮮明に
 ・ 読売新聞38面 郵便不正公判 村木被告 無罪の公算 元係長供述調書を不採用
 ・ 朝日新聞39面社会面トップ 裁判長「元部下らの調書 検事誘導」元局長公判 苦しい検察 郵便不正 有罪立証 柱失う 供述「押しつけ」認定
 ・ 日本経済新聞39面トップ 元部下らの調書不採用 村木元局長 無罪の公算 大阪地裁「検事の誘導あった」 検察側の構図崩壊 特捜部の調書却下 異例
 ・ 産経新聞2面 供述調書採用せず 郵便不正 村木被告無罪の公算

 以上が各紙の見出しになっている。
 検察が密室で誘導、誤導しているから冤罪が起きる。だからこそ、取調べの全面可視化が絶対的に必要なのだ。
 毎日新聞3面の「クローズアップ2010」に詳しく書かれているので、全文紹介したい。


 郵便不正・元局長公判 検事の誘導 批判 あらかじめストーリー「記憶あやふやなら多数決だ」

 厚生労働省の元局長、村木厚子被告(54)が偽証明書作成に関与したとされる郵便不正・偽証明書事件で、大阪地裁は26日、重要証人の供述調書について信用性を否定して証拠採用せず、村木被告に無罪判決が言い渡される可能性が強まった。横田信之裁判長は「あらかじめストーリーを描き、検事が誘導した可能性が高い」と指摘、ストーリーに供述調書を強引に当てはめたなどとして、大阪地検特捜部の捜査手法を厳しく批判した。【日野行介、苅田伸宏】

 横田裁判長が検察側請求の供述調書をすべて却下した証人は、厚生労働省元係長の上村勉被告(40)▽障害者団体「凜(りん)の会」(解散)代表、倉沢邦夫被告(74)▽凜の会メンバーの元新聞記者(68)--の3人。強引な取り調べを受けた経緯を記録した上村被告の「被疑者ノート」や、元記者の弁護士が出した申し入れ文書などの物証を根拠に証拠採用しなかった。
 上村被告は偽証明書を作成した実行行為者で、検察・弁護側とも「最重要証人」と位置づけていた。村木被告の関与を認めた捜査段階の調書が採用されない場合、事件そのものの構図が崩れることになり、採否が最も注目されていた。
 上村被告は今年2~3月、3回にわたり村木被告の公判に証人出廷。04年6月に当時上司だった村木被告から指示を受けて偽証明書を作成し、村木被告に手渡したとする検察側主張について「凜の会側から発行を催促され雑事を早く済ませたい一心で偽証明書を作成した」と否定した。
 村木被告の関与を認める調書に署名した理由については「別の公文書偽造について再逮捕をちらつかされ、勾留(拘置)が続くのが嫌で認めてしまった。村木被告から指示されたとする調書は検事のでっち上げ。村木被告に申し訳ない」と涙ながらに訴えた。
 拘置中の供述経過について、上村被告は被疑者ノートに記載していた。横田裁判長は「公判証言に合致する」と指摘し、供述調書よりも被疑者ノートに高い信用性を認めた。
 
(5月27日付毎日新聞朝刊3面)


 今回の裁判所の判断を、国民は多とすることだろう。こうした裁判長がいれば、冤罪はなくなる。
私の事件でも、証人、参考人の調書は検察のストーリー・シナリオに沿って作られている。検察は「もう鈴木の復活はない」、「こっちの狙いは鈴木だ。あなた方は何を言っても罪にはならない」、「協力しなければ談合等でやりますよ」と前置きして、調書を取っている。
 公判でその証人、参考人が「検察に言わされました」と証言しても、また、「検察に誘導されて調書を取られました」と真実の出来事を裁判所に上申書として出しても、一審、二審の裁判長の言いぶりは、「公判での証言より調書の方が信ぴょう性が高い」と、全く真実を否定するものだった。神聖な公判で証言したことより、密室で検察官の言いなりで作られた調書を一方的に信用する裁判官に、人を裁く資格があるのかと、私は憤ったものである。
 今回裁判長は、冷静に検察の一方的なやり方を見抜いている。でっち上げで作られた調書を鵜呑みにされたら、たまったものではない。
 私自身、8年前を想い起こす。今回の横田信之裁判長が私の担当であったなら、村木元局長に対する判断と同じ判断をしてくれたことだろう。
ちなみに村木さんの弁護をされている弘中惇一郎弁護士も、足利事件で菅家利和さんの無罪を勝ち取った佐藤博史弁護士も、私の裁判を担当してくれている。日本の刑事事件において最強と言われる弘中・佐藤両弁護士がいるだけでも、心強い限りである。
 今回の大阪地裁の判断は、検察の暴走に大きな一石を投じた。
 私の事件についても、読者の皆さんには冷静に見てもらいたい。検察の暴走で行われた、最初から「鈴木ありき」で作られた事件であったことを。
「ムネオハウス」、「三井物産の北方領土支援・ディーゼル発電」、「アフリカODA」等で疑惑があると、マスメディアは事実でないことを基にして一方的に私を叩いた。これも検察のリークにより、世論誘導されてのことだと、関係者は教えてくれた。しかし、8年前、マスコミで騒がれたこれらの件で、私は今裁判していない。
 今回のことを私の国策捜査にも当てはめると、検察の誘導によって作られた調書を基に判決を下した、私の一審、二審の裁判官は、本当に公正、公平に、真実に基づき判断したのかと、大きな疑念を持つものである。
 読者の皆さん、国民の皆さんも、よくよく考えて戴きたい。






本日提出した質問主意書2件

№174 日本駐留米兵の裁判権に係る日米密約についての外務省の説明等に関する質問主意書

№175 検察審査会に関する第3回質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

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