ラジオフリーアジア英語サイトに掲載された、現在のウイグル人の若者に関する最新レポートである。ラビア・カーディルさんが、1987年以前の時期のウイグル、漢の共存についてある程度肯定的に語っているのが珍しいことである。
RFA2月7日
http://www.rfa.org/english/news/2008/02/06/uyghur_youth/
海外および国内の専門家やウイグル人によれば、中国は新疆ウイグル自治区の伝統的ムスリム文化を制限し、ウイグルの若者を危機的な状態に置いている。
亡命したウイグル人女性企業家、ラビア・カーディルさんによると、ウイグルの人々はそのアイデンティティや生活様式を中国の支配のもとで保護することが何年もできた。その支配の時代は短命であった1930年代後半と1940年代の東トルキスタン共和国消滅の後に始まった。
「ウイグル人が盗みやスリ、人さらいをすることなど聞いたことがありませんでした。」ラビアさんは語る。彼女は新疆でアメリカ議会の人権代表団と面会を試みたことで入獄した後、2005年に合衆国に来た人物である。
しかし彼女は1987年から北京がウイグルの伝統に対して、計画的な攻撃をはじめていると批判した、すなわち当局が中国の他の地方から新疆ウイグル自治区に「共通した犯罪者」を送りこみ始めていると言ったのである。
ウイグル人は1600万人以上の人口と考えられており、明白なトルコ系言語を話す、中国と中央アジアに居住するムスリムの人々である。
ドラッグ文化に「不用意」
「ドラッグのようなものが突然入ってきた。それで人々は全く用意が出来なかった。」ミュンヘンに本拠を置く世界ウイグル会議を率いるラビア・カーディルさんは言った。「人々は衝撃を受け、この状況に対応するすべを知らなかったのです。」
西安の更生施設にいるウイグル人の若者@AFP
学校において、ウイグルの子供たちは往々にして、中国語での指導を法律によって要求されることによって障害をこうむっている、と新疆工学院の前学生部長だった、イルシャット氏は言った。
2003年に新疆を離れ、短期間マレーシアに居住した後、昨年合衆国に来たイルシャット氏は「家庭内において、ウイグル人は伝統的なウイグル語とウイグル文化を持つが、学校に入学すると中国語と中国文化を強制的に学習させられる。これは洗脳のようなものである。」と言う。
中等学校の卒業後大学に入学するウイグル人学生は中国語の能力しかない、とイルシャット氏は言う。
「だが、私たちは私たちの大学でのウイグル語での教育を持っていない。ウイグル人学生は全ての教科を中国語で学ばなくてはならない。」
イルシャット氏は、多くのウイグル人学生は学問を続けたり職を見つけたりすることができずにドラッグや飲酒におぼれる、と言った。そしてウイグル人学生が漢人学生と争いになったときには、警察が責めるのはウイグル人であり時には打ちすえられたりする、と彼は言った。
彼らの教師として「私は彼らを助けたかった。しかし何もできなかった。」とイルシャット氏は言った。
学校でのプロパガンダ
ある女性がラジオフリーアジア、ウイグル語放送に語ったところによると、新疆ウイグル自治区アクス地区シャヤール(沙雅)県のある高等学校では新疆の学校においての彼女が呼ぶところの「プロパガンダ」が日常茶飯である。当局は特に民族分裂主義や宗教活動に対して学生たちに警告をあたえている。
「断食月の期間、彼らは彼らの目の前で私たちに食物を食べることを求める、私達が断食をしているかどうか知るためである。彼らは断食をしないように、礼拝をしないように命令する。…彼らは私たちに他の人間がそういうことをするのを見れば彼らに伝えるように求める。」
「彼ら(学校当局)はこのことによってプロパガンダ工作を進めているのです。」彼女は付け加えて言った。「政治学習を終わった後、彼らは私たちに論文の形式のような意見を書くことを求めるのです。」
中国支配下の新疆においての政治的、社会的緊張の中で、ウイグル人青年はますますクラック(裂け目)に落ち込んでしまうようになる。
(その2)につづく
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